《前編》 より

 

 

【アメリカは終わったのである】
 アメリカの強みは、何が残っているか。ミリタリー、・・・中略・・・それが一番で、二番はマネー、・・・中略・・・それから三番目はメディア、新聞、テレビ、通信社、アメリカが抑えてアメリカに都合のいいような報道ばかり流している。こんなアホな報道を金出して買う国がある。
 こういうミリタリーとマネーとメディアはいまも世界一である。しかし、無いのはモラルで道徳がない。モラルがなければ、あとは全部がやがて悪くなる。現に悪くなった。それは自助努力をしない、自己責任を取らない、国家に助けを求める、国家は票が欲しくて甘い顔をするから大赤字。何もかも大赤字の国になった。
 その結果、社会としては中流・中産階級がどんどん没落した。この人達が健全な道徳を持っていたのである。例えば家族主義、例えば愛国心、例えば勤勉の精神、これが怪しくなってきた。
 ケインズは景気刺激策として、通貨の増発と公共事業の拡大をいったが、昔は効いてもいまは効かない。中流・通算階級がない社会では金をばら撒いてもだめなのである。・・・中略・・・。
 というような大きな250年間がいま終わったことを、政治家は全然分かっていない。マスコミの人も全然分かっていない。大学教授も分かっていない。相変わらず景気刺激をせよなどといっている。(p.178-179)

 

 

【金策に歩くようになれば・・・】
 アメリカのモラル、礼儀が回復する方向に向かう。つまり、莫大な赤字によってアメリカ人のモラルが回復する。ある大阪商人の息子が礼儀知らずで、言葉使いをしらないというとき、その父親は、「大丈夫だ。赤字になって金策に歩くようになれば人間は自然に礼儀正しくなる」と答えたようなものである。(p.68)
 だといいけど・・・・。
 安倍政権になってからの日本の金融緩和は、日本のためというよりアメリカのためだろう。カツアゲ同然である。これで、アメリカが礼儀正しくなるとは・・・・。まあ、長~~~~い目で見ればということで。
    《参照》   『宇宙人と闇の権力の闘いが始まりました』 田村珠芳 (ヒカルランド) 《後編》
              【ありうるシナリオ】

 

 

【近代が終わっても平気な大衆と近代に毒された人々】
 日本人は、金がなくても豊かに暮らす伝統を暗黙知として身に着けている。だから、近代が終わって物質的な贅沢追求の時代が終わっても、動揺しないのである。
 ところが、近代に毒された人たちは、これまでの250年間の延長でものごとを見るから、「どうすれば景気が良くなるか」「どうすればGDPがたかくなるか」と悩む。
 経済を国家のレベルで論ずるのは古くからの流行である。個人のレベルで考えることの必要性が高い時代が到来しているのに、それができない人がまだ紙面や画面を占領しているからマスコミは赤字になった。(p.99)
 “金がなくても豊かに暮らす伝統”を日下さんは他の著作で「風流」という言葉を用いて記述している。「風流」なんていうとおじいちゃんの時代の生き方のように思えるけれど、「風流」は確かに“お金がなくても豊かに暮らす術”である。働かない若者たちは、まさにこれに該当している。チャンちゃんにもピッタリ当てはまる。
   《参照》   『「質の経済」が始まった』 日下公人 PHP研究所
              【風流国の日本】

 

 

【アメリカかぶれは、もう引っ込め】
 私がいいたいのは、「ちゃんとした日本の庶民は、昔も今もいるから、アメリカかぶれの人はもう引っ込め」ということである。「250年間ご苦労さまでした。でも、いい加減に引っ込みなさい」「一般の二宮尊徳的な庶民のほうがよっぽど賢い。世界がそちらを尊敬する時代が、もう来ています。あと、2,3年ではっきりしますよ」といいたい。世界を二つに分けて考えるなら、「自分で働く国」と「他人を働かせて略奪する国」の二分類がよい。前者に景気回復はあるが、後者に景気回復はない。したがって景気刺激策もない。(p.162)
 2分類に関しては下記リンク。
    《参照》   『あと3年で、世界は江戸になる!』 日下公人 ビジネス社
              【自分で働く日本人、他人を働かせる中国人】