《中編》 より
 

 

【中国での主導権争い】
 孫文は、チャーリー・宋(宋嘉樹)の娘で、“宋三姉妹”の次女である宋慶齢と結婚して、浙江財閥の後押しを受けるようになった。浙江財閥は、アメリカの後押しでできた中国華僑の財閥だ。今も中国共産党の中の石油党や太子党と呼ばれる、金に汚い最高幹部たち(「上海閥」という)につながっている。
 だから、孫文を助けた宮崎滔天や、頭山満、犬養毅らの三井=ロスチャイルド系の政治家や、右翼の大物たちが、中国人たちとの関係でギクシャクしはじめる。(p.136)
 蒋介石も宋三姉妹”の三女と結婚している。そして毛沢東も米ロックフェラーが育てて操っていた。
 下記のリンクでは、ロスチャイルドとロックフェラーの対立関係は想定されていないけれど、李鴻章まではロスチャイルド、孫文、蒋介石の国民党は両入り派、毛沢東はロックフェラー派ということになるだろう。
   《参照》   『日本人が知らない「人類支配者」の正体』 太田龍・船井幸雄  ビジネス社
             【イルミナティによる中国支配】

 いずれにせよ、戦後の中国及びソ連(ロシア)に関しては、アメリカが支配権を持っていたのは間違いないだろう。冷戦というのはロックフェラーが仕組んだ出来レースである。
   《参照》   『泥棒国家日本と闇の権力構造』 中丸薫・ベンジャミン・フルフォード (徳間書店)
             【ロックフェラー】

 しかし、近年のロシアも中国も、アメリカ主導のあまりにも独善的なシナリオの先を知ったことで、毅然として反旗を翻して立ち上がっている。日本は未だに完璧なアメリカの属国である。

 

 

【ロックフェラー家の卑屈な感情】
 ヨーロッパの200年前からのユダヤ金融財閥であるロスチャイルド家に対して、ロックフェラー家は頭が上がらず劣等感がある。
 アメリカ合衆国は、イギリスからやってきた貧民層がつくった国だ。 ・・・(中略)・・・ ロックフェラー家はロスチャイルド家に従属していた時期があるのである。
 それで、ロックフェラー家の人間たちは、ロスチャイルド貴族がキライだ。ロックフェラー家にしてみれば、自分たちよりも金融業者として先輩であり、格の高いヨーロッパの貴族の称号までもつロスチャイルド家への卑屈な感情が今でもある。
 だから、戦後すっかり弱体化したヨーロッパ人をさらに抑えつけるために、ロスチャイルド家の陰謀を言いつのるのだ。(p.143-144)
 ロスチャイルド家にしても貴族の称号を得るまでに長期間を要したのであるけれど、ロックフェラー家は、王制のヨーロッパ諸国とは違い共和制のアメリカ合衆国人であるから、貴族の称号は永遠に手に入らない。

 

 

【英国における主導権争い】
 マギー・サッチャーは、明らかにイギリスの保守党貴族たち(今は、貴族院といわず英上院という)とロスチャイルド家を抑えつけるために、米ロックフェラー家が放った“女忍者”である。 ・・・(中略)・・・ 。
 ロンドンのシティの金融街はサッチャー革命の“金融ビッグバン”なるもので大激震を起こした。ロスチャイルド系の金融機関が、次々に米ロックフェラー家の資本に乗っ取られていった。これには大英帝国の旧植民地銀行群も含まれる。老舗のベアリング銀行などは倒産させられた。(p.184)
 EUを舞台とした近年の金融不安には、米ゴールドマン・サックス関連の人脈が絡んでいることは明白な事実。
   《参照》   『2012年、日本経済は大崩壊する』 朝倉慶 (幻冬舎) 《後編》
             【ヨーロッパに巣食うゴールドマン・サックス人脈】

 そして、それに反撃する英ロスチャイルド側の動きがあるのも事実である。
 2か月前に発覚した英バークレイズの金利操作による不正は、大半がユーロドルLiborだと報告されているし、ロンドンを舞台にした不正であるにもかかわらず、米国司法省が主体となって捜査したとあるから、英ロスチャイルド側による米ロックフェラー潰しの作戦をロックフェラー側が未然に防いだということなのだろう。バークレイズによる金融崩壊の標的国(発火点)は中国だったらしい。
 この事例からも推測できるけれど、国際金融を意図的に崩壊させようとする「闇の勢力」は、やはりロックフェラー側にもロスチャイルド側にも存在するだろう。

 

 

【2015年にロックフェラー帝国は瓦解する】
 2015年にロックフェラー帝国は瓦解する。これはもう決まっていることだ。世界覇権(ワールド・ヘジェモニー)は中国に移ってゆく。
 今では、誰も反対する者がいないくらい「ニューヨーク発の世界恐慌」と決まって呼ばれるようになった大きな金融危機が私たちの眼前に迫っている。(p.199)
 副島さんが以前から書いていることなので、同じ書き出し内容をリンクしておこう。
   《参照》   『中国バブル経済はアメリカに勝つ』 副島隆彦 (ビジネス社) 《後編》
             【中国への覇権移動】

 ロックフェラー家はもう救いようがない、と記述する一方で、副島さんは以下のように書いている。

 

 

【これからのロスチャイルド家】
 ロンドン本家の次期当主のナットは、 ・・・(中略)・・・ リーマンショックの余波で、2008年に50億ドルの損失を出した。ナットは、ファンドの資本の約95%を投資家(出資者)に気前よく返還し、アティカス社を立派に解散することができた。(p.207)
 「いよいよ世界恐慌に突入へ」の緊迫の情勢にあって、さっさとファンドを解散してこのように顧客(投資家)全員に投資金の95%をも返済(償還)したというのは、ものすごいことである。さすがロスチャイルド家である。“腐っても鯛”の迫力十分である。(p.208)
 日本の企業人で、ナットと同じことをした企業家はいたのだろうか?
 騙して露骨に食い潰していた浅野なんとかというオッサンならいたけれど・・・。
 ナットはロシアの新興財閥(オリガルヒ)のオレグ・デリパスカや、ロマン・アブラモヴィッチらと連携し、インドの鉄鋼王ラクシュミ・ミッタルとも近い。(p.208)
 ナットが案外、これからのロスチャイルド家を守っていくだろう。(p.210)
 プーチンさんは闇の支配者とつながっているオリガルヒの首魁であるボドルコフスキーらを粛清して今日のロシアの繁栄を実現しているけれど、プーチンさんは、「ロスチャイルド系列なら可、ロックフェラー系列は不可」という判断基準をもっているのだろうか?
 アメリカによって主導された冷戦によって長年抑圧され続けた西欧諸国とロシアが、「もうたくさんだ」と自覚し、両サイドの金融資本家が戦争ではなく産業で栄えようとする意志が互いに確認されるならば、ロシアのエネルギー資源を紐帯としてロシアとヨーロッパの連携は深まるだろう。

 

 

【疑問1】
 この著作は、「ロックフェラー家と戦ってきたロスチャイルド家」という構図で一貫しており、ロスチャイルド家は19世紀までの隆盛で20世紀はロックフェラーが主導権を取ったという主旨で書かれている。しかし、その視点だけではどうしても説明できないことがあるだろう。
 上述した【FRB設立での主導権争い】で、ロックフェラー家が主導権を奪ったと副島さんは書いているけれど、それでは、下記リンクで中丸さんが言っているように「現在のFRBの筆頭株主は、53%を所有するロスチャイルドである」という事実を説明できないだろう。
   《参照》   『この国を支配/管理する者たち』 中丸薫・菅沼光弘 (徳間書店) 《後編》
             【FRBの最大株主】

 

 

【疑問2】
 副島さんは、下記リンクの動画にあるように、9・11偽装テロで、飛行機が衝突しておらず、かつ崩落範囲外に位置していた第7ビルが崩落する以前に、BBCが「崩落した」とフライング報道していた事実をどう説明するのだろうか。そして、下記リンクにあるように、【911の真の目的】が経済の中心をアメリカからロンドンに戻すことだったというのが事実なら、フライング報道と合わせて、ロックフェラーはロスチャイルドの地盤である英国のメディア(BBC)も金融の中心地シティーも既に支配下においていたという事実がなければ成り立たないだろう。しかしそれはありえないことである。
   《参照》   911ミステリー1 911事件の謎
             5分40秒あたりからの「隠れた最大の謎」
   《参照》   『聖書の暗号は知っていた』 伊達巌 (徳間書店) 《中編》
             【911の真の目的】

 やはり、国際金融資本は、局部的には対立しつつも、世界全体のマネーを支配するために、奥深くでは共謀していると見るべきじゃないだろうか。

 

 

<了>

 

副島隆彦・著の読書記録