
今日の時点でこの本を読んだら、アメリカに対して毅然と自国の主張を貫いてきた中国政府の政策に対して、日本人はむしろ賞賛したくなることだろう。翻って日本の無策・無能ぶりに大いなる落胆を感じるかもしれない。2010年4月初版。
【ソフトランディング計画の中心にある中国】
ノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマンは、講演先で受けた質問にこう答えている。
「輸出先にもう一つ惑星をつくるか、第3次世界大戦が起こらない限り不況は続く・・・・」と。
客観的に見て、返済不能の借金を背負ったアメリカに残された道は計画倒産しかないのだ。そのときドルはデフォルトする。そして、米国債を多く抱える国々は非常に大きなダメージを受けるだろう。
そんなハードランディングを避けるために、新たな金融システムの構築を探る動きが世界中で進んでいる。その中心にいるのが中国だ。欧米が築き上げてきた資本主義とは一線を画す仕組みを持つ彼らは、ドル後の世界を見据えて、ひと足早くソフトランディングの準備を始めている。(p.6-7)
ハードランディングになれば、米国債を多量にもっている中国・日本・ロシアが多大な痛手を被る。日本や今日では世界経済の主要な推進力となっている中国が失速すると、世界中が連鎖倒産の蟻地獄から這い出ることができなくなってしまう。世界中のどの国だってハードランディングなど望んでいない。アメリカだけがアウトローなのである。「輸出先にもう一つ惑星をつくるか、第3次世界大戦が起こらない限り不況は続く・・・・」と。
客観的に見て、返済不能の借金を背負ったアメリカに残された道は計画倒産しかないのだ。そのときドルはデフォルトする。そして、米国債を多く抱える国々は非常に大きなダメージを受けるだろう。
そんなハードランディングを避けるために、新たな金融システムの構築を探る動きが世界中で進んでいる。その中心にいるのが中国だ。欧米が築き上げてきた資本主義とは一線を画す仕組みを持つ彼らは、ドル後の世界を見据えて、ひと足早くソフトランディングの準備を始めている。(p.6-7)
【ラストエンペラー】
【表に出ない金をめぐる暗闘】
『外務省の知らない世界の"素顔"』笹川陽平著(産経新聞社)には、台湾の蒋経国についてビックリすることが書かれていたけれど、それと関係しているのだろう。
清朝最後の皇帝・溥儀はソ連の強制収容所に送られ、東京裁判にかけられた後、中国共産党に身柄を移された。そして、庭師として亡くなっている。これは映画「ラストエンペラー」でも描かれた有名なストーリーだ。
しかし、私が持っている複数の情報筋からの情報によると、まったく異なる歴史の闇が見えてきた。ラストエンペラー溥儀は替え玉にされた人物で、本当の皇帝の血筋は絶えることなく、今も続いている。当時の皇帝は台湾に逃れ、今はその孫が金を相続する権利を有しており、70年間の契約期限が切れる2001年、金融資本家に対して訴訟を起こした。(p.30)
《参照》 『日本を貶めた「闇の支配者」が終焉を迎える日』 ベンジャミン・フルフォード 《前編》しかし、私が持っている複数の情報筋からの情報によると、まったく異なる歴史の闇が見えてきた。ラストエンペラー溥儀は替え玉にされた人物で、本当の皇帝の血筋は絶えることなく、今も続いている。当時の皇帝は台湾に逃れ、今はその孫が金を相続する権利を有しており、70年間の契約期限が切れる2001年、金融資本家に対して訴訟を起こした。(p.30)
【表に出ない金をめぐる暗闘】
『外務省の知らない世界の"素顔"』笹川陽平著(産経新聞社)には、台湾の蒋経国についてビックリすることが書かれていたけれど、それと関係しているのだろう。
【ジョージ・ソロスのコメント】
しかし、当時の日本と現在の中国では、違う点がいくつもある。記述されているそれらをきちんと読めば、この著作のタイトルがけっしてオーバーなものではないことがわかるだろう。
投資家のジョージ・ソロスはこうコメントしている。
「中国は世界不況から一番に脱した。中国型経済モデルは世界の模範になるだろう。中国型モデルの普及が世界経済を壊滅から脱出させる。世界が中国にたよるようになるのは、遠い将来ではない。間もなく、中国は世界経済の主導者になる。中国主導の新世界秩序は、国連、特に安保理と融合すべきだ」
繰り返すが、主導権を握っているのは中国なのだ。(p.44-45)
1973年にオイルショックが起こった時、世界で一番早く回復したのは日本だった。それから16年間世界経済の先頭を走り続けていたのである。2008年のリーマン・ショックから一番先に立ち直ったのは中国なのだから、やはりその力をそれなりに評価することはできるだろう。「中国は世界不況から一番に脱した。中国型経済モデルは世界の模範になるだろう。中国型モデルの普及が世界経済を壊滅から脱出させる。世界が中国にたよるようになるのは、遠い将来ではない。間もなく、中国は世界経済の主導者になる。中国主導の新世界秩序は、国連、特に安保理と融合すべきだ」
繰り返すが、主導権を握っているのは中国なのだ。(p.44-45)
しかし、当時の日本と現在の中国では、違う点がいくつもある。記述されているそれらをきちんと読めば、この著作のタイトルがけっしてオーバーなものではないことがわかるだろう。
【オバマが中国に提案したG2体制】
ガイトナーに続き、バラク・オバマ大統領が訪中したのは2009年11月のこと。 ・・・(中略)・・・ 。
私が持つ情報源によると、オバマは訪中の際、非公式にいくつかの提案を行ったという。その提案とは、中国とアメリカでG2を築き共に世界の実権を握ること。その過程でアメリカの軍事力と中国の軍事力を合わせてロシアからシベリアを奪うこと。さらには戦後から今日まで実質的にアメリカの植民地だった日本の権利を、2011年に中国へ譲り渡すことなどだ。
しかし、中国側は金融資本家に雇われているだけの大統領を信用せず、提案はすぐに断られた。(p.56-57)
すでにリーマン・ショック以降、BRICs諸国は、火種をつくったアメリカに対する処分案を検討していたほどだから、オバマは、その一角を崩したかったんだろう。でも、中国はそこまでトンマじゃない。トンマなのは日本くらいである。私が持つ情報源によると、オバマは訪中の際、非公式にいくつかの提案を行ったという。その提案とは、中国とアメリカでG2を築き共に世界の実権を握ること。その過程でアメリカの軍事力と中国の軍事力を合わせてロシアからシベリアを奪うこと。さらには戦後から今日まで実質的にアメリカの植民地だった日本の権利を、2011年に中国へ譲り渡すことなどだ。
しかし、中国側は金融資本家に雇われているだけの大統領を信用せず、提案はすぐに断られた。(p.56-57)
【アジア通貨危機の裏側】
19997年に起きたアジアでの通貨危機で、タイのバーツが標的になったけれど、アメリカのヘッジファンドは香港ドルにも手をのばそうとしていた。しかし、未遂に終わった。
《参照》 『ドル亡き後の世界』 副島隆彦 (祥伝社) 《前編》
【中国と日本のアメリカに対する対応の違い】
19997年に起きたアジアでの通貨危機で、タイのバーツが標的になったけれど、アメリカのヘッジファンドは香港ドルにも手をのばそうとしていた。しかし、未遂に終わった。
なぜなら、中国政府がアメリカに対してきっぱりとこう通告したからだ。
「米国資本が香港ドルを売り浴びせるなら傍観しない。中国は保有する米国債を売り払って、その資金で香港ドルを買い支えるだろう」と。(p.72-73)
1997年の時点で、すでに中国は毅然として米にカウンター・カードを切っていたほどだから、その後だって堂々としたものである。「米国資本が香港ドルを売り浴びせるなら傍観しない。中国は保有する米国債を売り払って、その資金で香港ドルを買い支えるだろう」と。(p.72-73)
《参照》 『ドル亡き後の世界』 副島隆彦 (祥伝社) 《前編》
【中国と日本のアメリカに対する対応の違い】
【中国 vs 金融資本家】
国際金融資本の手を介さずに、日本独自で石油やウランなどの資源を調達しようとした田中角栄さんは、ロッキード事件で失墜させられた。その時、田中角栄さんを裁く側で検察を支配していたのは警察官省出身でロックフェラーの忠犬であるキッシンジャーに育てられた中曽根康弘である。その時以来、日本独自のエネルギー調達政策は無くなってしまった。つまり完全属国状態の確定である。
《参照》 『ヤクザ・リセッション』 ベンジャミン・フルフォード (光文社) 《前編》
【日本の支配者】
中国政府は国際金融資本家の手の内を知りつくしているから、日本のような愚かな轍は決して踏まない。立派である。
2009年2月、資源大手リオ・ティントに対して、チャイナコルが195億ドルの出資を計画した。一度は合意に達したかに見えたが、最終的にはオーストラリア政府の反対によって退けられた。
アメリカによるユノカルの買収阻止を彷彿とさせるが、背景にあるのは中国と金融資本家とのエネルギーや鉱物資源の覇権争いだ。(p.88)
この二つの案件では成功しなかったけれど、アフリカや南米での資源開発において、中国は着々と成果を上げている。中国は、エネルギーと鉱物資源に関する安全保障を着々と達成しているのである。アメリカによるユノカルの買収阻止を彷彿とさせるが、背景にあるのは中国と金融資本家とのエネルギーや鉱物資源の覇権争いだ。(p.88)
国際金融資本の手を介さずに、日本独自で石油やウランなどの資源を調達しようとした田中角栄さんは、ロッキード事件で失墜させられた。その時、田中角栄さんを裁く側で検察を支配していたのは警察官省出身でロックフェラーの忠犬であるキッシンジャーに育てられた中曽根康弘である。その時以来、日本独自のエネルギー調達政策は無くなってしまった。つまり完全属国状態の確定である。
《参照》 『ヤクザ・リセッション』 ベンジャミン・フルフォード (光文社) 《前編》
【日本の支配者】
中国政府は国際金融資本家の手の内を知りつくしているから、日本のような愚かな轍は決して踏まない。立派である。
【中国と関係を深めるアフリカ諸国】
中国は、ナイジェリア、スーダン、アンゴラ、チャド、ルワンダなどかつて内戦がおこなわれていた危険な地域に、率先して進出している。
《参照》 『メタル・ストラテジー』 谷口正次 (東洋経済新報社)
【中国のアフリカ進出】
《参照》 『中国バブル経済はアメリカに勝つ』 副島隆彦 (ビジネス社) 《後編》
【中国とイスラエル】
中国は、ナイジェリア、スーダン、アンゴラ、チャド、ルワンダなどかつて内戦がおこなわれていた危険な地域に、率先して進出している。
新たな原油の産出国だ。そんなチャドのイドリス・デビ大統領は2006年8月、アメリカのシェブロンとマレーシアのペトロナスに対して、24時間以内の国外退去を宣告。国営石油会社が、金融資本家の息のかかった外資系の民間石油会社を追い出し、その権益を没収した。その表向きの理由は、シェブロンらの法人税の支払い拒否だったが、背後には中国の意向があると見られている。(p.91)
かつてノビー(落合信彦)が書いていた『石油戦争』などのアップストリームの関する題材は、ロシアを含む欧米の金融資本家同士の争奪戦だったのだけれど、そこに現在はアジアの勇・中国が割り込み数々の勝利を得ているのである。ここ10年ほどで、時代は急速に変わっている。
アフリカが欧米の「援助漬け」から脱却し、自立できるような国際運動を展開してきた(ルワンダの)カガメ大統領が評価したのは、そういう点だろう。彼はアメリカで軍事訓練を受けた経歴を持っており、親米派と目されてもいた。そんな彼が中国の援助を評価し、欧米を批判したことには大きな意味がある。
ところが、日本のマスコミはカガメ大統領のコメントなどはほとんど報じず、中国のアフリカ進出に対して不安をあらわにした報道に終始している。(p.94)
下記リンクの書籍は、いずれも日本のマスコミと同じ視点で著されている。コメントも反中国的な書き方をしてしまっている。ところが、日本のマスコミはカガメ大統領のコメントなどはほとんど報じず、中国のアフリカ進出に対して不安をあらわにした報道に終始している。(p.94)
《参照》 『メタル・ストラテジー』 谷口正次 (東洋経済新報社)
【中国のアフリカ進出】
中国がアフリカでやっていることのすべてが良いことだとはいえないだろうが、欧米が何十年も蓋をしてきた大陸を揺り動かしているのは確かだ。(p.95)
フニャフニャな日本に変わって、勇敢な中国が登場したことで、アフリカ大陸は、静かに経済発展という前進を確実に始めているのである。
金融資本家の操るアメリカの圧力によって自由に身動きできない日本と、独自の路線をひた走る中国。その差は日に日に広がっているように思える。(p.156)
下記リンクに示す副島隆彦さんやベンジャミン・フルフォードさんは、反中国的という偏向を離れて、冷静に客観的な視点で中国のことを記述している。少なくとも、反中国的な著作や報道は、それを意図する勢力に影響された視点であることは知っていないといけない。《参照》 『中国バブル経済はアメリカに勝つ』 副島隆彦 (ビジネス社) 《後編》
【中国とイスラエル】
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