
横帯にあるとおり 『声を出して読む日本語』 の著者である斎藤孝さんのお薦めである。痴呆症の老人が、音読で状況が改善した(p.42-45)という実例も記述されている。平成15年5月初版
【英語は脳をたくさん使う】
《参照》 『超右脳記憶法 実践篇』 七田眞 (KKロングセラーズ)
さて、実験の結果だが、日本語の文章でも、働く脳の部分はだいたい同じで、右脳も左脳も働いている。言語は左脳が司っているのだが、左右の脳は互いに補完しあっているのだ。
ただ、英語を読むときのほうが、活動している部分は広い。とくに右脳は、日本語を読むときよりも、よく活動している。つまり、英語のほうが脳をたくさん使っていることになる。
これで、「やはり英語は右脳」 と言いたいところだが、実はそうではない。
日本語はスラスラ読めるが、英語となると、ふだんから英語に慣れ親しんでいる日本人といえども、どうしても、言葉の意味や文の仕組みを考えたりしながら読んでいく。それで脳が総動員されるのだ。したがって、「英語は脳をたくさん使う」 というのが正解だろう。(p.68)
「異なった刺激が脳を刺激する」 という単純な原則からこのような事が生じる。超上級者になってしまったら、英語も日本語も脳に対しては同様な効果しか得られない。
ただ、英語を読むときのほうが、活動している部分は広い。とくに右脳は、日本語を読むときよりも、よく活動している。つまり、英語のほうが脳をたくさん使っていることになる。
これで、「やはり英語は右脳」 と言いたいところだが、実はそうではない。
日本語はスラスラ読めるが、英語となると、ふだんから英語に慣れ親しんでいる日本人といえども、どうしても、言葉の意味や文の仕組みを考えたりしながら読んでいく。それで脳が総動員されるのだ。したがって、「英語は脳をたくさん使う」 というのが正解だろう。(p.68)
通常、バイリンガルではない人が英文を読むと、英語を日本語に解析しようとしてよけいな活動が加わる。とくに左脳の活動が上がる。・・・中略・・・。それと同じで、意味が分からない文章を読むときでも、なんとか理解しようとするので、左脳の前頭前野が活発化する。(p.160)
難解な文章にチャレンジすることの効果を語っているけれど、昔の子供がやっていた古典の素読は、脳から見れば英語学習と同様な効果がある、ということも意味している。《参照》 『超右脳記憶法 実践篇』 七田眞 (KKロングセラーズ)
【素読学習の効果】
【指先運動で頭がよくなるの嘘?】
このような見出しの章がある。
この記述は、あくまでも “頭の良さと大きく関係している前頭前野” のみを対象として電位測定した結果を元に語っているだけであろう。要素還元主義の弊害として指摘されているように 「部分の総和が全体を正しく表現するものではない」 のだから、指先運動で活性化する脳の他の部分が前頭前野に影響する相関的全体性を含めて言えば、頭がよくなる上での有意な効果が生じている可能性は残るはずである。そのような可能性を記述していないので、この部分に関しては信頼性に欠ける記述であると思う。電位測定という単純な一手法のみを元に結論じみたことを記述してしまうのは、脳に関わる科学者の態度としては不用意すぎる。
このような見出しの章がある。
頭の良さと大きく関係している前頭前野は、(指先運動をしていても)活動していなかったのである。指先でものをつかんだり、箸を使ったりしたときの脳の働きも調べたが、結果はやはり、多くの場所が活動しているのだが、前頭前野は活性化していなかった。
結局、「指先の運動は頭を良くする」 とは、残念ながら言えそうにない。
ただ、大脳の働きは活発になるので、食事の時はフォークやスプーンよりも、箸を使ったほうがいい、と言えるだろう。(p.134)
モンテッソリーの教育法や密教のムドラー(手印)に関する内容を扱った著作を読んだことのある私は、この記述に納得できない。結局、「指先の運動は頭を良くする」 とは、残念ながら言えそうにない。
ただ、大脳の働きは活発になるので、食事の時はフォークやスプーンよりも、箸を使ったほうがいい、と言えるだろう。(p.134)
この記述は、あくまでも “頭の良さと大きく関係している前頭前野” のみを対象として電位測定した結果を元に語っているだけであろう。要素還元主義の弊害として指摘されているように 「部分の総和が全体を正しく表現するものではない」 のだから、指先運動で活性化する脳の他の部分が前頭前野に影響する相関的全体性を含めて言えば、頭がよくなる上での有意な効果が生じている可能性は残るはずである。そのような可能性を記述していないので、この部分に関しては信頼性に欠ける記述であると思う。電位測定という単純な一手法のみを元に結論じみたことを記述してしまうのは、脳に関わる科学者の態度としては不用意すぎる。
【飛躍的成長を可能にするスキーマ】
《参照》 『モノづくりのこころ』 常盤文克 (日経BP)
進歩、停滞(スランプ)、そして飛躍的成長、これは脳内で次のようなことが起きているからだ。学習の過程で、神経線維同士がどんどん結合していく。そのうえ、太くなり数も増える。また、シナプスも増えていく。つまり、ネットワークが広がりできあがっていく。これがある臨界点を超えると、電気(情報)の通りが非常によくなると思われている。停滞の後、情報がどっと流れるシステムができあがっていくのだ。(p.175)
扱える情報量が一挙に増大することで飛躍的成長が起こる。これがいわゆるスキーマ形成にかかわる脳内のシステム変化なのだろう。《参照》 『モノづくりのこころ』 常盤文克 (日経BP)
【守・破・離とスキーマ】
人類は、環境問題で巨大な危機を迎えているけれど、科学技術の進展で飛躍的成長を可能にする因子を光ファイバー等いくつか持っているのだから、地球が宇宙規模の周期率的変化に応じてある臨界点に向かいつつあるとしても、それを乗り越えられる可能性はあるだろう。
何も気づかず手を拱いているだけでの人々は、そのチャンスを活かせないかもしれないけれど、そのような視点で人類の未来を支えている人々は、各分野に大勢いる。それぞれの分野でスキーマを形成している人々なのだろう。
何も気づかず手を拱いているだけでの人々は、そのチャンスを活かせないかもしれないけれど、そのような視点で人類の未来を支えている人々は、各分野に大勢いる。それぞれの分野でスキーマを形成している人々なのだろう。
<了>