イメージ 1

 日野原先生の本を読んだ直後に、いきなりノビーのこの本を読み出した。余りにも異なった分野のお二方ではあるけれど、通底するものがある。キリスト教社会での人生体験を通じて学んできたことが共通するお二人だ。その証拠に、エロス・ラブ(人間の愛)とアガペ・ラブ(神の愛)という言葉がどちらの著書にも記述されていた。
 生きてきた分野も表現の仕方も違うけれど、ノビーはノビーのやり方で、若者達に愛を注いでいる。
 

 

【若年性アルツハイマーとテレビ】
 最近、認知症とかアルツハイマーというのが増えている。
 もちろん、平均寿命が延びたということもあるだろうが、若年性アルツハイマーが増えたことと、テレビは無関係ではないということがアメリカの科学的調査でもわかってきているという。こちらから何も発信しないで、ただ惰性で受け取るだけという作用を繰り返していると、どうしても脳細胞の働きが鈍ってくるというのだ。 (p.45)
 脳も筋肉も同じである。60%の出力で現状維持、それを下回れば衰えるのである。
 料理を作るということはかなり高度な頭脳労働でもある。「料理はできません」 と自慢げに語る若年女性は、間違いなくアルツハイマー予備軍である。そんなのを嫁にもらう気なら、遠からずアルツハイマーの介護をすることになる覚悟で臨むがいい。
 少なくとも、今の自分に満足できず、もっと魅力的な人間になりたいと思っている人には、「テレビを消す」というのは思いのほか有効な手段かもしれない。 (p.46)
 いずれにしろ1日1時間、テレビを見る時間があったら英語の単語を30個覚えたほうがいい。それを毎日やったら、1年後、ニューヨーク・タイムズを難なく読めるようになっているだろう。 (p.69)

 

 

【ボキャブラリー】
 ボキャブラリーというのは、その人の人柄や人間としての深みや幅を表すものといっていい。
 ハリウッドの映画スター、トム・クルーズは、撮影中は必ず大きな辞書を持ってきているという。彼は非常に貧しい家庭で育ち、高校しか出ていなかっただけに「ボキャブラリーを覚えるためには辞書は欠かせない」と。・・・(中略)・・・。一流スターといわれる俳優ほどボキャブラリーは豊富でなければならない。 (p.90-91)
 欧米では、「社会的な地位の高さと、ボキャブラリーの豊富さは、正比例している」 と昔から言われている。この事実の中には、階級差と個人蔵書量の多さという比例関係が根底にあるのだろう。しかし、日本は昔から社会全体に比較的均等に書籍が流布していた珍しい国である。日本人であるならば、家庭の貧富をボキャブラリー不足の理由にすることはできない。本を読んだか読まなかったかだけである。

 

 

【中国は変わってゆく】
 ノビーが中国の若手エリートと会食していたときのこと。
 Aという青年が「ボクは毛沢東の業績を偉大だとは思わない」といったもんだから、一瞬、周りがシーンとなって、みんな困った顔になったことがあった。
 さすがにオレも驚いたが、彼らは互いの顔を見合わせながら、Bクンが頷くようにつぶやいた。「実は、ボクも毛沢東が嫌いなんです」と。そしたら、その傍らにいたCクンまでが意を決したように「彼は中国の歴史を75年間もバックさせたんですから」という。
 正直言って、驚くよりも不思議な感動を覚えていた。「ついこの間までは、間違ってもそんなことは口に出せなかったのに・・・」と。改めて「中国も変わっているんだな」と実感すると同時に、そのときオレは日本の若者のことを思っていた。
 同席した中国人の彼らは国内でも超エリートで、世界に通用する新しい中国人だが、いつになったら日本にも本当の意味での、これからを担う新しい若者が生まれるのだろうかと・・・・。   (p.120)
 
 
【ノビーの読書遍歴】
 ノビーの読書遍歴は、小学校5年生のときに母親から送られた 『レ・ミゼラブル』 から始まったという。その後、(葛飾)区の図書館の本を読み漁るようになったそうだ。 『嵐が丘』 や 『赤と黒』 や シェークスピアの作品群や 『異邦人』 『罪と罰』 『人生劇場』 のことが書かれている。読んだ本が同じでも、印象として心に残ることは人それぞれであっていい。
 若者たちの要請に応じて、ノビーの読書遍歴を書いたそうだ。

 

 

【人生に意味はない。だから・・・】
 この国では自殺者が減る兆しはなく、ヤル気も変化もない毎日を過ごしている人が少なくない。そんな人はぜひ「人は、なぜ生きるのだろうか?」と考えてみたらどうだろう。オレは、人生に意味なんてない、だから自分で創っていく喜びがあると思っている。キミはどうか?   (p.195)
   《参照》  『未来を拓く君たちへ』 田坂広志 (KUMON)

            【人生の意味】

 

                          <了>