「趣味がたくさんあっていいね。どうやって見つけるの?」
知り合いから言われたこの言葉は、時々聞かれることのひとつです。
多趣味と思われていて、たしかにここ数年は釣りにハマったことで、
月に何度か船釣りへ行き、魚をさばき、一級小型船舶免許も取り、ふぐ処理師の資格まで取ったので、
たしかに多趣味なのかな?と思います。
もう今はやっていないけれど、前はダイビングもしていたし、
一人旅もたくさんしたし、ヴァイオリンもやっていたし、カリンバにはまったことも。
ビリヤニをスパイスから作ったりもするし、オカルトっぽいものも好き。
もともと、いろいろやるのが好きなんです。
でも、私は「趣味を見つけよう」としたことは、あまりない気がします。
興味関心が広がって、気づいたらやっているだけ。
多動や過集中っぽいところもあるので、急に夢中になることも多いけれど、そのぶん飽きるのも早い。
「あんなにハマってたのに?」ってくらい、あっという間に興味が移ることもあります。
だから、趣味って本来は探すものではないのかもしれない。
あまり人には言わないけれど、私は鉄の腐食とかも好きです。
ツタの絡まった廃墟とかも、つい見てしまう。
これも趣味といえば趣味だよね。
趣味って、「人に言う前提のもの」になっているけれど、本当はもっと偏った好きのことなんじゃないかなと思うんです。
人には言わないけど、なぜか惹かれるもの。
意味はわからないけど、つい見てしまうもの。
気づいたら調べているもの。
そういう小さな偏愛って、案外みんな持っているのに、自覚していないだけかもしれない。
「趣味を見つけたい」と言っている人って、実は誰かに言える趣味を探していることが多い気がします。
「ご趣味は?」と聞かれた時に、
「読書です」「映画です」「ヨガです」「カフェ巡りです」みたいに、ちゃんと答えられるもの。
でも本当は、
サビた鉄を見るとワクワクするとか、
古い看板に惹かれるとか、
深海魚を調べ始めると止まらないとか、
そういうもののほうが、その人っぽかったりする。
趣味って、好きなことを横に広げていくことなのかもしれない。
釣りが好きで、その流れで魚をさばくようになって、ふぐ免許まで取るとか。
ガンダムが好きで、ガンプラを作り始めるとか。
ひとつの「好き」が、枝分かれみたいに増えていく。
だから、何かにハマりたい人は、「新しい趣味を探す」よりも、
今ちょっと好きなものを横に広げていくほうが自然なのかもしれません。
人生ってすごく長いから、
そうやって好きなものをつなげていくことが、楽しく生きるコツなのかなと思います。
偏った愛を、少しずつ増やしていく感じ。
あなたにもきっと、小さな偏愛があるはず。




