NHK日曜美術館50年展 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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「週間ファインアートテレビ番組の最長放送(Longest running TV arts programme)」として、

先月3月22日の放送をもって、ギネス世界記録にも認定されたNHKの長寿番組。

それが、『日曜美術館』。

今年2026年にめでたく放送50年を迎えるようです。

それを記念して、東京藝術大学大学美術館では、

現在、“NHK日曜美術館50年展”が開催されています。

 

日曜美術館50周年展、古今東西の芸術作品展示

(注:展示室内は一部撮影可。写真撮影は、特別に許可を得ております。)

 

 

ムンクの《マイスナー嬢の肖像》や、

 

ムンク《マイスナー嬢の肖像》 NHK日曜美術館

エドヴァルド・ムンク《マイスナー嬢の肖像》 1907年 ひろしま美術館蔵

 

 

ロダンの《考える人》

 

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オーギュスト・ロダン《考える人》 1880年 静岡県立美術館蔵

 

 

府中市美術館での個展が話題沸騰中の長沢芦雪の襖絵など、

 

長沢蘆雪の龍図襖絵

松江市指定文化財 長沢芦雪《龍図襖絵(雲龍図)》 江戸時代・18世紀 島根・西光寺蔵

(注:展示は5月10日まで)

 

 

放送50年という長い『日曜美術館』の歴史の中で、

過去に取り上げられた作品120点以上を紹介する展覧会です。

それらの中にはもちろん、番組が一つのきっかけとなって、

注目を集めることとなった芸術家、石田徹也の作品もありました。

 

石田徹也《飛べなくなった人》 日曜美術館

石田徹也《飛べなくなった人》 1996年 静岡県立美術館蔵

 

 

なお、『日曜美術館』がきっかけとなって、

死後に注目を集めた芸術家と言えば、田中一村も。

ただ、残念ながら本展には出展予定はなさそうです。

一村に関しては、次回の60年展(?)に期待したいと思います。

 

さて、本展には他にも、ピカソや岡本太郎、

マグリット、伊藤若冲、葛飾北斎、岸田劉生、山口晃さんなど、

古今東西のアーティストの作品が多数紹介されていました。

『日曜美術館』の放送回数は現時点で、実に2500回以上!

それだけ放送しているわけですから、

むしろ取り上げていないアーティストなんていないはず。

ということは、どのアーティストの作品を並べても、

“NHK日曜美術館50年展”ということになりそうなものです。

 

しかし、本展はただ、過去に取り上げた作品を並べるのではなく。

 

セザンヌ作「水浴」と作品解説
ポール・セザンヌ《水浴》 1883–87年 公益財団法人大原芸術財団 大原美術館蔵

 

 

どのような放送回で紹介されたのか。

その作品をゲストがどのように語ったのか。

それらを記したパネルと併せて紹介されていました。

さらに、展覧会場の複数個所では、

過去の『日曜美術館』がアーカイブ上映されています。

 

日曜美術館50年展、過去映像とセット再現

 

 

上映される映像の合計分数は、約100分とのこと。

『日曜美術館』ファンの皆様は、

時間には余裕をもって、足をお運びくださいませ。

また、『日曜美術館』ファンにとって、もう一つ嬉しいのは、こちらのコーナーでしょう。

 

日曜美術館50年展の展示風景

 

 

なんと番組のセットが再現されていまsy。

自分も長いことアートの世界で活動をしていますが、

今日の今日まで、一度も声がかかっていないということは、

たぶんこれから先も『日曜美術館』とは縁がないのでしょう(笑)。

なので、このコーナーで、せめてもの出演気分を味わってきました。

 

なお、個人的に興味深かったのは、

番組の過去放送回の一覧を紹介したパネルです。

びっしりと小さな文字で埋め尽くされたパネルは、圧巻も圧巻でした。

 

日曜美術館50年展の放送回数一覧パネル

 


何よりも印象的だったのは、放送開始からしばらくは、

松本清張がゲストの「私と岸田劉生」であるとか、

山田洋次監督がゲストの「私とエル・グレコ」であるとか、

「私と○○」というフォーマットだったということ。

 

日曜美術館50年展 放送リスト

 

 

マイナーチェンジを繰り返しながら、番組は続いてきたのですね。

これからも末永く続くことを一視聴者として願っております。

 

ところで、是非とも再放送して欲しい、気になる過去回はいろいろありましたが、

もっとも気になったのは、楳図かずおがゲストのサルバドール・ダリ回でしょうか。

 

日曜美術館 サルバドール・ダリ放送回

 

 

鬼才×鬼才。

どんな化学反応が起きていたのか、興味津々です。

 

 

ちなみに。

本展全体を通してとりわけ印象に残っているのが、

『日曜美術館』の50年の歴史においても、美術界においても、

最大のピンチだったコロナ禍の取り組みを紹介した一角です。

緊急事態宣言により、美術館がのきなみ休館に見舞われました。
そんな状況下で新作を放送することが危ぶまれるも、
「美を届けることを止めてはならない!」と知恵を絞り、
『蔵出し!日本絵画・西洋絵画シリーズ』などの新作を制作したそうです。
さらには、『疫病をこえて 人は何を描いてきたか』というコロナ禍ならではの放送回も。
本展の会場には、その回で紹介された作品も展示されています。
 
アルフレート・レーテル《屠殺者としての死》
アルフレート・レーテル《屠殺者としての死、1831年、パリの 仮面舞踏会におけるコレラの登場》
1851年 町田市立国際版画美術館蔵
(注:展示は5月10日まで)
 
 
それらの中には、このようなものも。
 

 

作者不明《肥後国海中の怪》

作者不明《肥後国海中の怪》 1846年 京都大学附属図書館蔵

(注:展示は5月10日まで)

 

 

今やすっかり“あの人は今”となったアマビエです。
まさか、この展覧会で実物に出逢えるだなんて!!
あまりにも意外すぎるサプライズでした。
ピカソや岡本太郎の作品よりも、テンションがあがった気がします。
星 星
 
 

 ┃会期:2026年3月28日(土)~ 6月21日(日)

 ┃会場:東京藝術大学大学美術館

 ┃https://nichibiten50.jp

 

 

 

 

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