■おーい、応為
監督・脚本:大森立嗣
原作:飯島虚心、杉浦日向子
出演:長澤まさみ、髙橋海人、永瀬正敏
2025年製作/122分/G/日本
浮世絵師・葛飾北斎の娘であるお栄は、
ある絵師に嫁ぐが、かっこばかりの夫の絵を見下したことで離縁される。
北斎のもとに戻ったお栄は、父娘として、
そして師弟として、北斎と生涯をともにすることになる。
2人が暮らす貧乏長屋は画材や絵で散らかり放題で、
茶も入れられず針仕事もできないお栄だが、絵の才能だけは父親譲り。
北斎から「おーい、筆!」「おーい、飯!」と、
何かと頼まれることから、「応為(おうい)」という号を授かったお栄は、
当時としては珍しい女性の浮世絵師として、絵を描くことに生涯を捧げる。
(映画.comより)
「葛飾北斎の娘、応為を主人公にした映画といえば、
原恵一による『百日紅~Miss HOKUSAI~』がありますが、
あちらはアニメ映画、こちらは実写映画となっています。
アニメ映画のほうは、ジャンルが取っ散らかった印象を受けたのですが。
こちらはジャンルは取っ散らかってはいないものの、
核となるストーリーがあるわけでなく、エピソードが断片的で、
映画としてはやはり、取っ散らかった印象を受けました。
しかも、取っ散らかっているだけでなく、
エピソードが唐突に始まったり、あるいは回収されないまま終わったり。
尺を埋めるために出てきたようなエピソードが多々ありました。
結局のところ、この映画を通じて何を伝えたかったのでしょう??
そもそも映画として致命的だったのが、
長澤まさみが長澤まさみにしか見えなかったこと。
応為と感じられない以前に、江戸時代の人とは思えず。
『コンフィデンスマンJP』のダー子が、
誰かを騙すためにこの役を演じているのかと思ってしまったほど。
ただただ長澤まさみが綺麗だった。
それ以上でもそれ以下でもない映画です。
逆に(?)、「北斎=永瀬正敏」はミスキャストと思っていたのですが、
いやいやどうして、映画が進むにつれ、老ければ老けるほど、北斎に見えました。
晩年の北斎なんて、永瀬正敏感は一切なく、北斎そのもの。
生前の北斎を映した資料映像なのかと思いました。
その姿が見られただけでも、この映画を観た甲斐はあったというものです。
ちなみに。
こちらは予想通りでしたが、渓斎英泉を、
King & Princeの髙橋海人が演じるのは、さすがに無理がありました。
髙橋海人がキラキラしすぎて、浮世絵師には見えません。
いや、長澤まさみ同様、江戸時代の人には見えませんでした。
しかも、映画全編を通じて、渓斎英泉が絵を描くシーンは一切なし。
これといったエピソードも描かれず、
キャストとしては3番手ながら、いてもいなくてもいいような役回りでした。
キンプリの無駄遣いにもほどがあります。
というか、応為が絵を描くシーンもほとんどなかったです。
絵を描いているのは、もっぱら北斎。
エピソードも北斎を中心としたものが多かったです。
ネタバレになりますが、ラストシーンも北斎。
北斎の死が描かれた次の瞬間に、
応為のその後の人生がテロップで紹介され、
そして、エンドロールが流れてきました。
おーい、応為が主役じゃないんか!?
なるほど。
そういう意味で付けられたタイトルだったのですね(←たぶん違う)。

(星2.5つ)」
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