博物館に初もうで | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

美術を、もっともっと身近なものに。もっともっと楽しいものに。もっともっと笑えるものに。

あけましておめでとうございます。

旧年は当ブログを拝読頂きありがとうございました。

本年も引き続き、皆さまに有意義なアート情報をお届けできるよう励みます。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

さて、2026年の美術はじめももちろん、「トーハク」こと東京国立博物館。

今年も例年同様に、“博物館に初もうで”に行ってまいりました。

 

image

 

 

普段なら、正門からまっすぐに本館に向かうところですが、

もしかしたら無くなってしまうかもしれないので、池をしっかりと目に焼き付けておきました。

・・・・・水は張ってなかったですが。

 

image

 

 

ところで、例年の“博物館に初もうで”では、

本館大階段に立派な生け花が飾られていましたが。

トーハクのアンバサダーである千住博さんが、

新作の《ウォーターフォール》を寄贈したそうで、

今年は、生け花の代わりにそちらが飾られています。

 

image

 

 

紅白のカラーリングで、なんともおめでたい、

正月に相応しい《ウォーターフォール》です。

なお、《ウォーターフォール》の展示は、1月12日までの期間限定となっています。

 

1月12日までの期間限定展示といえば、

長谷川等伯による国宝《松林図屛風》も。

 

松林図屛風と鑑賞者

 

 

今年も、《松林図屛風》は大人気。

《松林図屛風》を鑑賞する人々が林立する光景は、

すっかり“博物館に初もうで”の風物詩として定着した気がします。

 

そんな“博物館に初もうで”のメインイベントが、

干支をモチーフにした作品を紹介する特集展示です。

昨年は“ヘビ~なパワ~を巳たいの蛇!”、

2022年は“今年はトーハク150周年!めでタイガー‼” と、

ダジャレのタイトルが多い印象がありましたが。

今年は一転して、“午―神と人をつなぐ祈りのかたち―”と真面目なものに。

昨年、池の改修案でプチ炎上してしまったので、

あまりはしゃがないようにしているのでしょうか。

星

 

と、それはさておきまして。

会場に入ると、まず目に飛び込んでくるのが、馬のリアルな木彫作品です。

 

木彫りの馬、後藤貞行作

 

 

作者は、後藤貞行。

皇居前広場にある楠木正成像の馬の像を手がけた「馬の彫刻家」です。

 

展示では他にも、神事である『競馬(くらべうま)』が描かれた扇子や、

 

image

 

 

鎌倉時代の馬の医者の秘伝書『馬医草紙』の断簡、

 

image

 

 

群馬県で出土した馬型埴輪など、

 

朝鮮の土偶の馬

 

 

馬をモチーフにした絵画や作品の数々が紹介されています。

それらの中で個人的に一番印象に残っているのは、

《松林図屛風》と同じ長谷川等伯による重要文化財《伝名和長年像》

 

image

 

 

馬が合わせて描き込まれた珍しいタイプの肖像画です。

そのことから、近年では、南北朝時代の武将・名和長年でなく、

馬術家で知られる戦国武将・斎藤好玄の肖像画と考えられているそうです。

それはそうと、描かれた男性の顔が・・・・・

 

伝名和長年像:馬と描かれた武将

 

 

『8番出口』のおじさんにしか見えませんでした。

もしかしたら、この絵のどこかに異変があるのかもしれません。

 

 

また、豪華絢爛な鞍をはじめ、

 

image

 

 

(あぶみ)や轡(くつわ)といった馬具も紹介されていました。

 

image

 

 

その中には、こんなものも。

 

image

 

 

馬の首につける鈴、馬鈴(ばれい)です。

実は、ジャガイモの別名「馬鈴薯」は、これに由来します。

確かに、サイズ感といい、ゴロッとした感じといい、ジャガイモに似ていました。

最初に例えた人、めちゃくちゃセンスありますよね。

 

 

さて、馬に関する特集展示は、本館の特別1室のみでの開催ですが。

本館のコレクション展では、まだまだ他にも、

馬をモチーフにした作品が多数出展されていました。

 

屏風に描かれた馬と人々
馬の木彫り作品3点

 

 

こちらの重要文化財の書も、馬に関係あるといえば関係あり。

 

催馬楽抄の展示品

 

 

「催馬楽(さいばら)」の歌詞と注釈を集めた書、『催馬楽抄』。

名前に『馬』の1字が入っています。

「催馬楽」とは、日本各地の民謡や風俗歌を、

大陸から伝来した雅楽の音楽様式(唐楽)に合わせて編曲したもの。

平安時代中期に宮廷で大ブームを起こしたそうです。

平成で例えるなら(?)、J-POPをユーロビートアレンジしたみたいなことでしょうか。

 

 

ちなみに。

アジアの美術を展示する東洋館でも、

馬をモチーフにした作品がいくつかありました。

 

馬と猿の玉彫刻
馬の土偶と騎馬像

 

 

その中で個人的にお気に入りなのが、

朝鮮・三国時代に作られたというこちらの土偶の馬です。

 

image
 
 
もちもちで、むっちむち。
ぬいぐるみ化希望です。
 
 

 

 

1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!

Blogランキングへ   にほんブログ村 美術ブログへ