体を成す からだをなす | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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先日まで、銀座メゾンエルメス フォーラムでは、

“スペクトラム スペクトラム”という展覧会が開催されていましたが。

現在は、“体を成す からだをなす”という展覧会が開催されています。

・・・・・・同じ言葉を2回言うのが、メゾンエルメスの流行りなのでしょうか?

 

 

 

と、それはさておきまして。

本展は、フランスの街ダンケルクにある文化機関、

「FRAC Grand Large」が所蔵するコレクションをもとにしたもので、

ヨーロッパやアメリカ、日本の作家計13人の作品が紹介されています。

 

ちなみに。

展覧会タイトルを覆う薄紫色のベールも、実はアート作品。

フランスの作家ポール・マヘケの《ラベンダー・レイ》なる作品で、

展覧会タイトルだけでなく、9階の展示フロアの大半を覆っていました。

 

 

 

ラベンダー色のベールで覆われただけで、

いつものメゾンエルメスの空間が、まったく違うものに感じられます。

色が色だけに、どこか昭和の夜のお店感(?)もありました。

 

このフロアで紹介されていた作品の中で、もう一つ印象に残っているのが、

ポーランド生まれの作家アンドレ・カデレ(1934~1978)による《丸い木の棒》です。

 

 

 

彼は、招待されていない展覧会のオープニングや公共空間に、

この丸い木の棒を持ち込んでは、既成の芸術空間や制度を批判していたそう。

もし、彼が今も生きていたら、迷惑系ユーチューバーとしてバズっていたかも?

実際、時代がようやく彼に追いついたらしく、

近年は再評価が高まり、回顧展も開催されたそうです。

ただ、当時の美術関係者は、彼が現れるたびに、

「またあの変な棒を持ったヤツが来てるぜ・・・」と困惑したのでしょうね。

お察しします。

 

 

続いては1フロア降りて、8階の展示スペースへ。

こちらで何よりも目を惹くのは、

ギリシャ出身のネフェリ・パパディムーリによる作品です。

 

 

 

現在は、吹き抜け空間に展示されていますが、

展覧会開幕の2日間は、これらの衣装を6人のダンサーが着用し、

メゾンエルメスお隣のGinza sony parkでパフォーマンスを行ったのだそう。

その時のパフォーマンスではないですが、

過去に行われた様子が、映像作品としても紹介されていました。

 

 

また、8階展示フロアでもう一つ目を惹くのが、

本展唯一の日本人作家・笹原晃平さんによる《sunny》という作品です。

 

 

 

笹原さんは以前、大阪の万国博記念公園で、

大量の“放置された傘”を集めたことがあるのだそう。

以来、公共施設やお店に忘れられた傘を使い、

パビリオンのようなインスタレーション作品を発表しています。

なお、こちらの《sunny》という作品に関しては、

笹原さん自身が、実際に傘を集めたり、制作するわけではないようで。

笹原さんによる指示書によって、作りたい人が作るシステムなのだとか。

当然、今回もエルメス財団がこれらの傘を用意したようです。

 

 

 

それだけに。

使われている傘がどれも、お高そうなものでした。

もしかしたら、作品に使われているのは、どこかに忘れた自身の傘かも?

そんな心当たりのある方は、今すぐ会場に足を運んでお確かめくださいませ。

 

 

さてさて、本展には他にも、

ブルーノ・ムナーリ本人が様々な椅子の座り方にチャンレジ(?)した作品や、


 

 

2023年のターナー賞を受賞したジェシー・ダーリングによる作品など、

 

 

 

インパクトのある作品が、まだまだありましたが。

最後に紹介したいのは、1957年NY生まれのジェシカ・ダイアモンドの作品です。

 

 

 

なんでも彼女は、1990年代に草間彌生さんに多大な影響を受けたそうで。

その頃に、「草間へのトリビュート」と題した一連の作品を制作したのだとか。

本作はそのうちの1点。

タイトルは、《Me(私)のコンステレーション(星座)》とのことです。

確かに、引きで観てみると、巨大な『ME』の字が浮かび上がっています。

ただでさえ、草間風で圧が強いのに。

さらに、自我を主張してくるだなんて。

できることなら、猛暑日には出逢いたくなかった作品です(笑)

星

 

 

 

 

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