モーソウ15 アントワーヌ・ヴァトー《シテール島への巡礼》 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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《シテール島への巡礼》
アントワーヌ・ヴァトーによるロココ美術を代表する1作。
恋愛の聖地シテール島を舞台に、
恋の始まりや駆け引きなど、さまざまな男女の恋愛が描かれている。
モネがルーヴルで最も欲しい絵と語った。

 

「ねぇねぇ、“シテ巡”観た?」

 

「観た観た!超キュンキュンしたよね!」

 

「シテ巡?何それ?」

 

「え、アンタ“シテ巡”知らないの?」

 

「“シテ巡”観てないの、フランスでアンタくらいじゃない?」

 

「それって、そんなに流行ってるの?」

 

「シテール島への巡礼。略して、シテ巡」

 

「男女の恋愛を描いた今話題の絵画よ」

 

「そうなんだ。でも、恋愛がテーマの神話画なんてたくさんあるよね」

 

「それはあくまで物語の恋愛。架空の恋愛でしょ」

 

「“シテ巡”では一般人の男女の恋愛が描かれてるの。

 まさに恋愛リアリティ絵画ってわけ!」

 

「なるほどね。でも、普通の男女の恋愛なんて観て楽しいの?」

 

「楽しいわよ!何て言ってもロケーションがオシャレだし」

 

「そうそう!愛の女神ヴィーナスが上陸したとされるギリシャの島、シテール島。

 一度は行ってみたいよね」

 

「ふーん」

 

「あとはやっぱり、どの男女がカップル成立するのか。

 観ててドキドキするのよね」

 

「そうそう!意外な男女がくっついたりして」

 

「へぇー」

 

「私、絶対マリーとフィリップがカップルになると思ってた。

 でも、最終的にまさかジャンを選ぶとはね」

 

「えー、私はジャン推しだったから、素直に嬉しかったけど」

 

「はぁ」

 

「ジャンはもともと、シャルロットとイイ感じだったのに。

 実はシャルロットはこっそりピエールともデートしてて。あざといよね」

 

「それを言うなら、私はルイーズとカールが結ばれて欲しかったな。

 カールが告った時、超感動したもん!

 それなのに、ルイーズったらアンリのほうを取ってさぁ。

 あれは間違いなく顔で選んだね」

 

「・・・・・」

 

「ちょっとアンタ!」

 

「私たちの話聞いてる?」

 

「ごめん。やっぱ他人の恋愛、まったく興味ないわ」

 

 

 

 

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