《シテール島への巡礼》
アントワーヌ・ヴァトーによるロココ美術を代表する1作。
恋愛の聖地シテール島を舞台に、
恋の始まりや駆け引きなど、さまざまな男女の恋愛が描かれている。
モネがルーヴルで最も欲しい絵と語った。
「ねぇねぇ、“シテ巡”観た?」
「観た観た!超キュンキュンしたよね!」
「シテ巡?何それ?」
「え、アンタ“シテ巡”知らないの?」
「“シテ巡”観てないの、フランスでアンタくらいじゃない?」
「それって、そんなに流行ってるの?」
「シテール島への巡礼。略して、シテ巡」
「男女の恋愛を描いた今話題の絵画よ」
「そうなんだ。でも、恋愛がテーマの神話画なんてたくさんあるよね」
「それはあくまで物語の恋愛。架空の恋愛でしょ」
「“シテ巡”では一般人の男女の恋愛が描かれてるの。
まさに恋愛リアリティ絵画ってわけ!」
「なるほどね。でも、普通の男女の恋愛なんて観て楽しいの?」
「楽しいわよ!何て言ってもロケーションがオシャレだし」
「そうそう!愛の女神ヴィーナスが上陸したとされるギリシャの島、シテール島。
一度は行ってみたいよね」
「ふーん」
「あとはやっぱり、どの男女がカップル成立するのか。
観ててドキドキするのよね」
「そうそう!意外な男女がくっついたりして」
「へぇー」
「私、絶対マリーとフィリップがカップルになると思ってた。
でも、最終的にまさかジャンを選ぶとはね」
「えー、私はジャン推しだったから、素直に嬉しかったけど」
「はぁ」
「ジャンはもともと、シャルロットとイイ感じだったのに。
実はシャルロットはこっそりピエールともデートしてて。あざといよね」
「それを言うなら、私はルイーズとカールが結ばれて欲しかったな。
カールが告った時、超感動したもん!
それなのに、ルイーズったらアンリのほうを取ってさぁ。
あれは間違いなく顔で選んだね」
「・・・・・」
「ちょっとアンタ!」
「私たちの話聞いてる?」
「ごめん。やっぱ他人の恋愛、まったく興味ないわ」
