~前回までのあらすじ~
日本全国の国宝をハンティングする。
そんな壮大なチャレンジに挑む国宝ハンター・とに~。
何かを得るには何かを失うのが常。
これまで1144件の国宝を目にしてきましたが、
その対価に、労力や時間、金銭などいろいろ失ってきたような。
国宝が人を狂わせる。
狂った彼は、今日も国宝を狙い続ける。
「最もフィジカルで最もプリミティブで、
そして、最もフェティッシュなやり方で、
国宝をハンティングさせていただきます。」
春到来。
毎年この季節になると、
増えて困るのが、花粉と国宝です。
今年の春も、4件の美術工芸品が国宝に指定されました。
これで国宝の総数は、1144件から1148件に!
もうええでしょう。
とはいえ、4件も増えても、実はそんなに焦ってはいません。
なぜなら、東京国立博物館(トーハク)で、
毎年、“新指定 国宝・重要文化財”が開催されるから。
新指定されたばかりの国宝は基本的に、
その展覧会に行けさえすれば、コンプリートできるのです。
・・・・・・が、しかし!
今年はなんと、トーハクでは開催されず!
代わりに、京都府京都文化博物館で開催されるそうです。
その理由は、文化庁が京都に移転したから。
まさか文化庁の移転が、こんな形で国宝ハンターに影響を及ぼすとは!
期間中に、何としても京都府京都文化博物館に行かねばです。
ただ、よくよく調べてみると、新指定された国宝4件のうち1件は、
トーハクの所蔵品で、金・土曜日に限定公開されているとのこと。
早速、その新国宝がある法隆寺宝物館に行ってみることにしました。
新国宝が飾られているのは、展示室3。
この部屋を埋め尽くすように飾られている、
全31面の《伎楽面》(ジャンル:彫刻)が、このたび国宝に昇格しました。
伎楽とは、日本の伝統演劇のひとつ。
推古天皇の時代に大陸より伝わったようで、
8世紀に盛んに行われるも、その後オワコン化てしまいました。
記録が少なく、わからないことだらけ。
今では“幻の芸能”と呼ばれています。
そんな伎楽で使われていたお面が、伎楽面。
能面や神楽面と似ているようですが、
もっとも大きな違いは、頭にすっぽりかぶるタイプであること。
初期の伎楽面はクスノキ製で、
最大のものは1.5キロにもなるのだとか。
重すぎて踊りにくかったのでしょう。
時代が経ると、より軽い素材になっていきます。
そして、その後、能面や神楽面のように、
顔の前面だけを覆うスタイルに変化したのでしょう。
なお、現存する伎楽面は世界的にも少なく、
国宝に指定された法隆寺伝来のもの以外では、
正倉院や東大寺に伝わるものくらいしか無いのだそう。
その中でも最も古い7世紀飛鳥時代の作とされるのが、
国宝の31面の伎楽面のうちの「酔胡従」や「呉女」なのです。
なお、トーハクのコレクションには、
これで計90件の国宝が含まれることになりますが、
彫刻のジャンルでの国宝は、この伎楽面が唯一とのこと。
これからトーハクが猛プッシュする可能性が大です。
本格的にブレイクする前に、推しを見つけておきたいところです。
個人的に推したいのは、こちらの「酔胡王」。
なんとなく、南海キャンディーズの山里さんに似ていました。
しずちゃん。それ、どこの国の伎楽だい?
・・・・・とか言ってそうです。
なお、国宝の伎楽面の中には、
なだぎ武みたいな顔のものものありました。
今、伎楽を踊っているぞ。
間違いなく伎楽を踊っている。
よ~し、右に周った~。
無事に周ることができた。
そして、無事に真正面に戻ることができた。
・・・・・とか言ってそうです。
ちなみに。
トーハクといえば、3月16日まで、
平成館で開催されていた特別展“旧嵯峨御所 大覚寺”では、
《後宇多天皇宸翰御手印遺告》(ジャンル:古文書)をゲットしています。
というわけで・・・・
今現在の国宝ハンティング数 1061/1148(1144改め)









