現在、東京都庭園美術館で開催されているのは、
“そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠”という展覧会。
現代アートシーンの第一線で活躍する現代アーティスト、
青木野枝さん(1958~)と三嶋りつ惠さん(1962~)による2人展です。
活動当初から一貫して、鉄を素材に抽象的な彫刻を制作し続けてきた青木さん。
ヴェネチアン・ガラスに魅了されたのを機に、ヴェネツィアに移住し、
ムラーノ島のガラス職人と協働して作品を制作するスタイルの三嶋さん。
素材も活動拠点も制作のスタンスも、まったく異なるお二人。
特にこれまでに接点があったというわけでもなく、
この2人による展覧会が行われるのは、今回が初めてのことだそうです。
これまでに国内外の美術館やギャラリーで、
個展やグループ展をいくつも経験している大ベテランのお2人。
それにくわえて、展示空間となるのは旧朝香宮邸です。
どう転んだって、それなりの展覧会になるはず。
きっとお二人とも忙しいでしょうし、
それぞれが数点ずつ作品を出展して、
そつのない展覧会に仕上げてくるのだろう・・・と予想していたのですが!
いい意味で、その予想は大きく裏切られました!!
青木さんも三嶋さんも両方とも、
これでもかというくらいに全力投球。
この展覧会を通じて、ブレイクしようとしてる??
若手作家ばりのがむしゃらさを感じました。
お二人とも大ベテランなのに、まだまだ売れるわ(←?)。
想像していたよりも、出展数は多く、
さらに、その大半を大型作品が占めていました。
なお、新館も含めて、全てのフロアを使って作品が設置されています。
基本的に1室(1空間)につき、1作家。
青木さんの展示があって、三嶋さんの展示があって、
再び青木さんの展示があって、三嶋さんの展示があって・・・の繰り返し。
どちらの展示空間も熱量が高いため、
交互にそれを浴びる体験は、ラップバトルに近いものを感じました。
ちなみに。
唯一お二人が直接競演を果たしているのが、ウインターガーデン。
なお、かつて温室として使用されていたこの部屋で展示されているのは、
展示監修を務めた建築家・青木淳さんのリクエストによる植物をテーマにした新作。
日差しを浴びたそれぞれの作品は、心なしか気持ちよさそうに見えました。
お二人ももちろん最大限にいい仕事をしていましたが、
その魅力を最大限に引き立てる旧朝香宮邸もいい仕事をしています。
それに加えて、この作家2人の圧倒的な熱量に、
全力で応えた東京都庭園美術館の仕事ぶりも素晴らしい。
観終えた後、自然と心の中で拍手、
いや、スタンディングオベーションしていました。
絶対的にオススメの展覧会です。
(個人的には、建物内に光が差し込む晴れた日がオススメ!)



ちなみに。
青木さんといえば、工業用鉄板を円や線形にフリーハンドで溶断し、
それぞれのパーツを繋ぎ合わせて作品を制作するイメージが強いですが。
本展では、意外な素材を使った作品が展示されていました。
青木さんによる鉄製の展示台の中に、
積み上げられたカラフルなものの正体は・・・・・
マカロンではなく、石鹸とのこと。
パーツ作りから組み上げまですべて自身で行う鉄の彫刻作品同様に、
これらの石鹸もすべて自身の手で、この場所で積み上げたのだそうです。
想像するだけで気が遠くなりました。。。
セルフ賽の河原。













