現在、国立科学博物館で開催されているのは、
“鳥 ~ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類の系統~”という特別展。
意外にも、科博では初となる鳥をテーマにした展覧会です。
展覧会の冒頭で紹介されているのは、「鳥類の起源と初期進化」について。
恐竜はどのように鳥類へと進化していったのか。
骨格標本を交えつつ、映像や多彩なパネルで紹介されています。
そんなコーナーでふと天井を見上げると、
そこには、巨大な何やらが飛んでいました!!
実はこちらは、本展の目玉の一つ。
飛翔可能なものとしては史上最大級の鳥で、
約2600万年前に生息していた「ペラゴルニス・サンデルシ」です。
本展のために制作された生体復元モデルで、
もちろんお披露目されるのは、今回が初めてのことだとか。
ちなみに、その翼の長さは7mに達するそう。
鳥というよりも、鳥人間コンテストの飛行機のようでした。
さてさて、本展の最大のポイントとなるのが、
ゲノム解析によって明らかになった鳥類の最新の系統分類。
実は近年、鳥のゲノム、つまり遺伝子を解析が進んでおり、
それにより、従来の系統分類が大きく変化してしまったのだそう。
例えば、ハヤブサはこれまで、タカ目に分類されていましたが、
ゲノムを解析した結果、むしろインコ目の仲間に近いことが判明。
タカ目から独立し、新たにハヤブサ目が誕生したそうです。
なお、現時点で鳥類は44の目に分かれているようで、
本展では、世界中の鳥類の標本600点以上(!)が目ごとに紹介されています。
人類同様に、鳥類も平等・・・と言いたいところですが、
やはりどうしたってペンギン目やタカ目の鳥たちに目が奪われがち。
彼らにはアイドル性やカリスマ性のようなものがありました。
なお、44ある目の中でもっとも種類が多い目は、スズメ目なのだそう。
その数、なんと6719種!
約1万1000種いる鳥の半数以上が、スズメ目ということです。
ちなみに、2番目に多いアマツバメ目で、483種。
いやはや、スズメ目の種の多さは圧倒的です。
あまりにも種が多いため、中にはスズメ感(?)が皆無なものも。
とりわけインパクトが強かったのが、
ニューギニアに生息するというオナガカマハシフウチョウ。
『DEATH NOTE』のリュークかと思いました。
もしくは、『眠れる森の美女』のマレフィセントか。
オナガカマハシフウチョウと同じく、フウチョウの仲間で、
思わず二度見ししてしまったのが、フキナガシフウチョウ。
なんでそんなに伸ばしたし!
小指の爪を伸ばし続けているビックリ人間と、どこか通ずるものを感じます(笑)。
スズメ目以外にも、気になる鳥はたくさんいましたが。
個人的にもっとも興味深かったのが、ハト目。
体重約2.5kgの世界最大のハトであるオウギバトや、
首から背にかけて美しいグリーンの羽根を持つミノバトをはじめ、
初めて目にするハトがたくさんいました。
その多様さを目の当たりにして、まさに鳩が豆鉄砲を食ったような表情に。
マジシャンも白い鳩じゃなくて、こういう鳩を出せば、もっと観客はビックリするでしょうに。
ちなみに。
個人的MVP(Most Valuable Pigeon)は、
噓みたいなカラーリングをしているボタンバト。
3色団子みたいな色合いです。
幼稚園児が適当に描いた鳩の絵を実写化してみました・・・みたいな感じです。
逆に、「そのネーミングはどうなのよ?」と思ってしまったのが、こちらの鳩。
カラスのように黒いカラスバトです。
・・・・・いや、鳥を鳥で例えるなよ!
じゃあ、ハトみたいな色のカラスがいたら、ハトガラスって名付けるのかよ。
『おれがあいつであいつがおれで』状態になっちゃうじゃねーか(←?)。
と、それはさておき。
鳥を目ごとに紹介することで、
とても見やすく分かりやすい展覧会となっていました。
それに加えて、随所に用意された「鳥のひみつ」コーナーが良き。
ぬまがさワタリさんの漫画イラストが、全部ちゃんと面白かったです。
展覧会における漫画での解説は、近年、増えている気がしますが、
それらの中でも、頭一つくらい抜けて完成度が高かったように思えます。






















