中国陶磁展 うわぐすりの1500年 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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現在、松岡美術館で開催されているのは、

“中国陶磁展 うわぐすりの1500年”という展覧会。

松岡美術館の中国陶磁コレクションから選りすぐりの名品を、

陶磁器表面を覆うガラス質の膜、うわぐすり(釉薬)ごとに紹介するものです。

 

 

 

まず紹介されていたのは、緑釉陶器。

900度以下の低火度で焼かれるため、

強度はそこまで高くなく、実用品には不向きだとか。

しかし、色や輝きは美しく、副葬のための器に多く用いられたそうです。

 

 

 

続いて紹介されていたのは、三彩。

 

 

 

三彩と呼ばれてはいるものの、必ずしも3色ではなく、

2色しか用いられていないものや、

白、褐色、緑に藍色がプラスされる4色のものもあるそうです。

 

 

 

展示されていた三彩の名品の中で、

特に印象的だったのが、《三彩貼花獅子文鍑》

 

 

 

足に獅子の顔があるだけでなく、

表面にも、無数の獅子の顔がありました。

 

 

 

まるで、獅子の地縛霊たちが集まって、

一つの巨大な集合体になったかのような。

『ゴーストバスターズ』とかに出てきそうです。

 

 

と、それはさておきまして。

本展で3つ目に紹介されていたのが、青磁。

 

 

 

低火度で焼成される緑釉や三彩に対して、

灰釉を発展させて作られた青磁は、高火度で焼成されます。

それゆえ、強度や耐水性も高く、

釉薬がガラス質に変化することで、独自のツヤが生まれるのも特色です。

また、釉薬としては単色ながらも、

釉薬が溜まる部分は、色が濃くなり、

美しいコントラストが生まれるのも青磁の魅力。

 

 

 

古来より多くの人が、いつまでも愛でていたい、

と、この青磁の特徴的な色に魅了されてきたのでしょう。

もしかしたら、ミント味のガムのコーティングに、

これに似た色が多いのは、その願望の表れなのかもしれません(←?)。

 

最後に紹介されていたのは、青磁釉の一種である澱青釉。

中国宋時代の五大名窯のうちの一つとされる鈞窯で作られました。

 

 

 

最大の特徴は、青色の地に紅紫色の斑紋という独特なカラーリング。

そのカラーリングは、『モンスターズ・インク』に登場するサリーや、

PLAZAで売ってそうな海外のお菓子を彷彿とさせるものがあります。

特にコレといった理由はないのですが、

なぜか無性に澱青釉に惹かれるものがありまして。

(↑前世は澱青釉の職人だったとか?)

個人的には、本展を通じて7点もの澱青釉が観られて満足でした。

星

 

ちなみに。

本展での推し澱青釉は、こちらの《澱青釉紅斑瓶》

 

 

 

見る角度によって、表情がまったく違い、

ついつい展示されたケースを何周もしてしまいました。

松岡美術館の中国陶磁コレクションから、

どれでも1点貰えるとするなら、迷わず《澱青釉紅斑瓶》を選びます。

 

 

 

さてさて、現在松岡美術館では、本展と併せて、

“伝統芸能の世界 ―能楽・歌舞伎・文楽―”も同時開催中。

松岡美術館の絵画コレクションの中から、

能楽や歌舞伎、文楽をテーマにしたものが紹介されています。

 

 

 

また、最初の展示室では“古代エジプトの美術 平穏と幸せへの願い”も開催。

古代エジプトの人々の祈りが込められた神々の小像が展示されていました。

 

 

 

イチオシは、《バステト女神》

 

 

 

女神とありますが、見た目はただの猫。

お行儀のよい猫です。

しかし、胸元をよく見ると、そこには・・・・・

 

 

 

神であることを表すマークが記されていました。

人も猫も見かけで判断してはいけませんね。

 

 

最後に、余談も余談ですが。

常設展示の仏教彫刻たちを改めて観ていたところ、

こちらの8世紀唐時代の《如来頭部》が妙に気になりました。

 

 

 

仏というよりも、官僚顔。

たぶん普段は眼鏡をかけていると思います。

 

 

 

 

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