GO FOR KOGEI 2024~東山エリア~ | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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昨日に引き続き、本日もGO FOR KOGEI 2024について。

昨日は、富山市の岩瀬エリアでの展示を紹介しましたが、

実は今年のGO FOR KOGEIは、金沢市でも開催されています。

 

 

 

舞台となるのは、金沢を代表する観光地、

「ひがし茶屋街」でお馴染みの東山エリアです。

 

 

 

修学旅行生や海外旅行客で賑わうエリアですが、

メインストリートから一歩入った昔ながらの住宅街に、

実は、隠れ家的なカフェやギャラリーが点在しているそうで。

本芸術祭ではそういったスポットが会場になっており、

「ひがし茶屋街」だけでない東山エリアが再発見できます。

 

富山市の岩瀬エリアの10会場と比べて、

東山エリアは5会場と、会場数こそ半分ですが、

こちらでは、さまざまなコラボが楽しめるのが特徴です。

例えば、「tayo」というビューイングルームで展開されているのは・・・・・

 

展示会場「tayo」

 

 

建築家でデザイナーの鬼木孝一郎さんと、

彫金師の竹俣勇壱さんによるコラボレーション。

金属製の椅子とサイドテーブル、そして、金属製のカトラリー。

金属のある暮らしが提案されていました。

 

竹俣勇壱×鬼木孝一郎 展示風景

 

 

また例えば、金沢にあるアンティーク店SKLoで紹介されていたのは、

飛騨や京都で修行を積んだ木工作家・川合優さんによる《経木の蓮弁皿》

 

川合優《経木の蓮弁皿》 2024年

 

 

経木とは、針葉樹を薄くスライスした板のこと。

川合さんはそんな経木を使って、蓮型のお皿を作りました。

なお、このお皿は、使い捨て用とのこと。

一般的な紙皿と違って、製造するのにエネルギーは少量で済むそう。

さらに、使い終わった後に、有害な廃棄物も出ないという完璧にエコなお皿です。

 

他にも、東山エリアの隠れ家ギャラリー「KAI」では、

漆作家の赤木明登さんと陶芸家の大谷桃子さんのコラボが展開。

 

赤木明登×大谷桃子 KAI 展示風景

 

 

2人の作品と併せて展示されていたのは、歴史を感じる木箱。

輪島塗の作業は分業制であるため、

職人たちは木箱に入れて、制作中の器を受け渡していたそうです。

会場内には、そんな木箱タワーとは別に、荒型のタワーもありました。

 

赤木明登《輪島塗蒔地水瓶》 2024年

 

 

荒型とは、輪島塗の碗をつくるための木地のこと。

かつて荒型職人は何人もいましたが、

今ではたった一人しか残っていないそうで。

その一人も、今年1月の能登半島地震に被災し、廃業を考えているとか。

現在進行形で復興が続いている能登半島。

それに対する祈りのようなものを感じるインスタレーションでした。

 

 

ちなみに。

そんな「KAI」から歩くこと約15分。

文字通り離れた場所にある「KAI離」も、

GO FOR KOGEIの会場の一つとなっています。

 

展示会場「KAI 離」

 

 

こちらは、数々の数寄屋建築を手がけてきた建築家・三浦史朗さんと、

工芸の職人たちが手がけたプロダクトを保管するためのプライベート施設。

普段は非公開とのことですが、本芸術祭で初公開されています。

外観こそボロッボロで、中に入るのを躊躇してしまいますが(←失礼!)。

その内部では、室町時代に流行した「淋汗茶湯」から着想されたお風呂や、

シンプルながら職人技が詰め込まれた組み立て式の待合などを観ることができます。

 

三浦史朗+宴KAI プロジェクト 展示風景

 

 

何よりも驚いたのが、茶室。

 

三浦史朗+宴KAI プロジェクト 展示風景

 

 

どちらの茶室も、茶室のしつらえ自体は、

そこまで奇をてらった印象はありませんが。

実は何を隠そう、この2つの茶室は二階建て!

 

三浦史朗+宴KAI プロジェクト 展示風景

 

2つの茶室を結ぶ螺旋階段は、

伝統的な茶室でいうところの、露地の役割なのだそうです。

今までいくつも茶室は目にしてきましたが、この発想はなかった!

これが観られただけでも、金沢駅から離れた東山エリアの、

そのまた離れた「KAI離」に足を運んだ甲斐があったというものです。

星星

 

 

ちなみに、コラボではないですが、

LOCOLOCO HIGASHI 204号なる会場では、

八木隆裕さんによるインスタレーションが展開されていました。

八木さんは、京都で約150年続く茶筒屋「開化堂」六代目当主とのこと。

展示台には、初代から現在までの茶筒が時系列に並べられていました。

創業から今まで製造方法は一貫して変えていないそう。

 

竹ブリキの茶筒110年前から現代までの茶筒

 

 

新品ももちろんカッコいいのですが、

100年以上の月日によって経年劣化・・・いや、

経年優化した風合いに思わず見惚れてしまいました。

 

 

 

また、八木さんは、伝統的な技法を応用して、

さまざまな缶をリメイクして、茶筒を制作もしているとのこと。

 

八木隆裕(開化堂)《Recreate Caddy》 廃材をリメイクした茶筒

 

 

それらのリメイク茶筒の中に、

トワイニングの缶をリメイクしたものがありました。

 

八木隆裕(開化堂)《Recreate Caddy》 廃材をリメイクした茶筒

 

 

この場合、緑茶の茶葉を入れるべきか、

紅茶の茶葉を入れるべきか、大いに悩みます。

 

 

 

 

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