GO FOR KOGEI 2024~岩瀬エリア~ | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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北陸を舞台に2020年より毎年開催されている工芸とアートの芸術祭。

それが、“GO FOR KOGEI”です。

今年は「くらしと工芸、アートにおける哲学的なもの」をテーマに、

総勢37名(15名+4組)のアーティストが本芸術祭に参加しています。

 

 


昨年2023年のGO FOR KOGEIは、

富山市内の3つのエリアが舞台となっていましたが、

今回は環水公園エリアや中島閘門エリアでの開催はなし。

富山市内屈指のレトロな街並・岩瀬エリアが、

昨年に引き続き、GO FOR KOGEIの会場となっています。

 

さてさて、江戸時代には北前船の寄港地として栄え、

今もなお、廻船問屋の家や酒蔵といった古い建物が多く残る岩瀬地区。

 

 

 

そんな岩瀬地区のシンボルともいえるのが、

常夜灯をモデルにしたという富山港展望台です。

 

 

 

その足元に設置されていたのは、

タイの少数民族出身の若手アーティスト、

サリーナー・サッタポンによるインスタレーション作品。

 

サリーナー・サッタポン《バレン( シアガ) アイビロング: 富山》 2024年

 

 

工事現場で使用される仮設足場に、

大量に引っかけられているカラフルなバッグは、

住む場所を追われた際に家財や荷物を持ち運ぶ用のものなのだとか。

戦争や感染症、さらには、自然災害など様々な要因で、

居場所や故郷となる場所を失った人々の存在を表しているそうです。

今年1月1日に北陸では能登半島地震が発生し、

半年以上たった今も、復興はそれほど進んでいない現状。

さらに、この取材を行った数日後に、

能登地方が記録的な大雨に襲われました。

それらのこともあり、彼女の作品がよりズシンと胸に響きました。

被災された方々の日常が一日も早く戻ることを心よりお祈りしています。

 

 

さてさて、富山港展望台の向かいに位置する、

巨大な岩の門がインパクト大のイタリアン料理店も、本芸術祭の会場の一つ。

 

 

 

その敷地内に点在していたのは、

「Neo Jomonシリーズ」で知られる岩村遠さんの作品の数々です。

 

岩村遠 展示風景

 

 

サリーナーさんも岩村さんも、

近年人気急上昇中の若手の有望株。

そういった実力派の若手アーティストが、

積極的にキャスティングされているのも、本展の特徴の一つ。

他にも、漆を素材に唇をモチーフにした作品を制作する五月女晴佳さんや、

 

五月女晴佳《Bondage》 2020年

 

 

世界を変える30歳未満「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」、

そのMUFG特別賞に選出されたばかりの石渡結さんの作品も、

岩瀬エリア内の歴史ある建造物の中で展示されています。

 

石渡結 左から《Tabula Rasa》《Vita》 2024年

 

 

もちろん本芸術祭には、若手アーティストだけでなく、

人気、実力ともに兼ね備えた中堅やベテラン作家も多く参加。

 

New An 展示風景

 

 

その一人には、ガガ様ことレディー・ガガが愛用する靴、

ヒールレスシューズの作者としてもお馴染みの舘鼻則孝さんも。

銘酒「満寿泉」で知られる桝田酒造店の酒蔵内に、

大小色とりどりのヒールレスシューズが並んでいました。

 

舘鼻則孝《ヒールレスシューズ》 展示風景

 

 

また、神棚が置かれた酒蔵内の、

ロフトスペース(?)にも、舘鼻さんによる作品が設置されています。

 

 

 

いや、正確に言えば、床一面に敷き詰められていました。

 

舘鼻則孝《ディセンディングペインティング“雲龍図”》 2024年

 

 

こちらは、龍や雲をモチーフにした作品だそうで、

屋外のバスケットボールコートなどで使われる塗装で描かれているとのこと。

それゆえ、この絵の上に乗って鑑賞することも可能となっていました。

古い蔵の雰囲気と、ビビットなカラーの絵画が、

意外なほどマッチしている・・・・・なんてことは決してなく!

いい意味で、強烈な違和感を覚えました。

 

また、桝田酒造店が直営する立ち飲みバー「沙石」も、

昨年のGO FOR KOGEIに続いて、展示会場の一つに。

今年は「書道界の異端児」と称される柿沼康二さんの作品が展示されています。

 

 

 

ちなみに。

店内は柿沼さんの文字で埋め尽くされていましたが、

店の外に書かれていた柿沼さんの文字は、ただ一文字だけ。

 

柿沼康二《愛》 2024年

 

 

背景の色とあいまって、この字が目に飛び込んできた瞬間、

「♪愛がいち~ばん ア~イフル」というフレーズが脳内で再生されました。

大地真央さんの「今野っ!」という声も。

 

 

 

 

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