待望の “没後150年記念 破天荒の浮世絵師 歌川国芳 (後期)” に行ってまいりました。
太田記念美術館開館以来、
歴代でも指折りの人気展という評判は聞いていたのですが、
「まさか、ここまでとは・・・!」
東京サマーランドのプールくらいの混雑…とは、
さすがに言い過ぎかもしれませんが、驚くほど混んでいたのは確かです。
もし行かれるのでしたら、平日が狙い目かと思われます。はい。


さてさて、まず後期の展示で一番楽しみにしていたのが、こちらの浮世絵。
新聞やテレビでも取り上げられた 《東都三ツ股の図》

日本橋から深川方向を描いた隅田川の図。
150年以上も昔の作品なのに、
2011年に生きる僕らにお馴染みのアレが描かれているような。
まだわからないと言う人は、画面左側にご注目。
家々に交じって、ズバ抜けて高いものが描かれています。
塔のような・・・もしや、スカイツリー?!
この謎の塔。
「井戸掘りの櫓ではないか?」など、いろんな説があるそうですが、いまだ決着は着いておらず。
場所もほぼ現在のスカイツリーと同じ場所にある点、
また周りの家との縮尺を考えた時に、600m以上の高さになるのではないかという点から、
「歌川国芳は予言者だった!?」 というトンデモ説も、にわかに唱えられているのだとか。
ついついスカイツリーらしき塔ばかりに目が行ってしまいましたが、
よく観れば、空の表現も独特で楽しい作品。
歌川国芳が予言者であろうがなかろうが、この浮世絵の素晴らしさは変わりません。
もちろん。
これ以外にも、楽しい作品はたくさん。
個人的には、前期よりも後期の展示の方が、
ユーモアあふれる作品が多く、ツボでした。
例えば、役者絵が幕府によって禁止の憂き目にあった時、
他の浮世絵師たちは、黙って従っていましたが、国芳は、 「はい、そうですか」 と納得する男じゃありません。
持ち前のユーモアで、幕府に抵抗したのです。
このように壁の落書き風に、役者の似顔絵を描いてみたり、

亀の姿に似せて、役者の絵を描いてみたり。

ただ、この役者を亀にしてしまった 《亀喜妙々》 は、
売れると見越した版元が2000部も発行する勝負に出たところ、150部しか売れなかったのだとか。
まぁ、だって、気持ち悪いですもん (笑)
それから、こんなユーモア作品も。
《其面影程能写絵 猟人にたぬき 金魚にひごいッ子》

シルエットは金魚だが、実際は、狸の金○という作品。
おバカですねぇ。
これ以外にも、狸のキャンタマ袋をネタにした作品が、何点もあり、
お下品ギャグの連続攻撃に、思わず声を出して笑ってしまいましたf^^;
くだらないギャグシリーズと言えば、もう一つ。
七福神の一人・福禄寿の頭をネタにしたシリーズも。
《福禄寿あたまのたはむれ すずめ取り/たこ》

神様をネタにするだなんて、
聖☆おにいさん(1) (モーニングKC)/中村 光

¥580
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『聖☆おにいさん』 の走りではなかろうか。
・・・と、ここまでは笑える作品をご紹介してきましたが。
ある意味、笑えない作品も、ご紹介いたしましょう。
それは、今回の展示の最後のコーナーで特集されていた、
17世紀オランダの書物 『東西海陸紀行』 との関連性が指摘される歌川国芳の一連の作品群。
「手本とした」 と柔らかい表現が使われていましたが、
時代が時代なら、パクリと断罪されてもおかしくないほどのトレースぶりでした (笑)
ちゃんと疑惑の浮世絵作品の横に、 『東西海陸紀行』 の該当ページが展示されているので、
パクリなのか、はたまた、たまたま似てしまっただけなのか、ご自身の目でお確かめください。
ちなみに、僕自身は、国芳ファンということもあって、
「たまたま似ちゃっただけでしょう(´0ノ`*)」
と、弁護するつもりでしが、
「これは、弁護できねぇヽ(゜▽、゜)ノ」
と、匙を投げる結果となりました。

『東西海陸紀行』 のこのシーンを参考にしたらしい?
《忠臣蔵十一段目夜討之図》 という一枚。

これは、パクリと認めざるを得ない (笑)
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