青磁の潤い 白磁の輝き | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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前回の “鍋島展 ―献上のうつわ―” に引き続き、
今回の戸栗美術館の美術展にも、足を運んできました。

日本初の磁器・伊万里焼。
そう聞くと、染付や色絵などをイメージしますが、
青磁や白磁の伊万里焼も、17世紀後半には作られていたのだそうです。
そんな伊万里焼の青磁・白磁の名品の数々が、100点ほど紹介されているのが、今回の美術展。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-青磁の潤い 白磁の輝き


“青磁の潤い 白磁の輝き” は、6月26日まで。


「青磁」 の美術展と言えば・・・。
昨年の秋に、根津美術館にて、
“南宋の青磁 宙 (そら) をうつすうつわ” を観賞したのが、記憶に新しいところです。
その時は、まだまだ磁器に、興味を持てていなかったのでしょう。
記事を読み返すと、お恥ずかしい限り。
国宝級の青磁の数々を観て、

“うわぁ~、カラーバリエーション少ねぇ…”

などという、どうしようもない感想しか出てこなかったようです。
もしタイムマシンがあったなら、
とりあえず、根津美術館で気持ち半分に観賞している僕を叱りつけてやります。

「おい、とに~!ちゃんと、この素晴らしい青磁の数々を観ておけ!
こんなに素晴らしい青磁が、まとまって観れる機会なんて、そうそう無いんだゾ!!
今から約半年後に、戸栗美術館に行ってみろ!
国産の伊万里焼の青磁を観ると、いかに南宋の青磁が素晴らしく高貴なのか実感するんだからな!
半年後、後悔しても知らないからな!」


と。
というわけで、半年後、後悔している僕が、ここにいます。

伊万里焼の青磁も、名品には名品に違いないのですが。。。

《青磁染付 樹鳥文 葉形三足皿》 や、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-青磁染付 樹鳥文 葉形三足皿


《青磁染付 朝顔文 葉形三足皿》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-《青磁染付 朝顔文 葉形三足皿》


どうにも、昨年、根津美術館で観た南宋の青磁と比べると、
色に深みが無く (よく言えば、親しみやすい) 、そして、蛇足的な染付が (よく言えば、ポップ)
南宋の青磁が、高嶺の花のような女優ならば、
伊万里焼の青磁は、逢いに行けるアイドル (=AKB48?) というくらいの違いがあります。
まぁ、どちらも、手に入らない存在であることには変わらないですが。


それでも、鍋島焼の 《青磁 双耳瓶》 など、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-青磁 双耳瓶 鍋島


南宋の青磁に太刀打ちできる気品ある青磁も、何点かはありましたが。



さて、青磁の話は、これくらいにしまして。
続いては、もう一つの主役・白磁です。
白磁とは、白い素地に透明な釉薬を施した磁器のことです。

第2展示室では、《白磁 桔梗形向付》 や、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-白磁 桔梗形向付


《白磁 稜花鉢》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-白磁稜花鉢


など、42点の白磁が展示されていたのですが。
ぶっちゃけた話、青磁と比べてしまうと、そこまで感動がなかったです。
というのも、白い磁器が、日常に溢れすぎていて、目新しさはありません。
ヤマザキ春のパンまつりのプレゼントだって、白い磁器のお皿です。

きっと展示されていた白磁作品は、
江戸の当時では、皆が目を見張る品だったのでしょう。
陶器のお茶碗や皿が普通の時代に、
白いツルッツルの茶碗や皿が登場したのですから、その驚きはひとしおでしょう。
しかし、悲しいかな、現代人の目で見ると、
白い磁器には、江戸時代の人ほどは感動できないような気がします。

とは言え、逆に考えれば、
今の僕が、何の違和感もなく、白磁を観たということは、
そのデザイン性が、現代にも通じるものだったからということ。
IKEAやニトリにあってもおかしくない白磁が多かったです (←一応、フォロー)



青磁と白磁の展示のあとは、瑠璃釉や銹釉 (さびゆう) 、辰砂釉 (しんしゃゆう) など、
青磁と白磁以外の色釉磁が施された伊万里焼を紹介するコーナーが。
あまり見たことのないモダンな感じの伊万里焼が多く展示されていて、こちらも楽しめました。


というわけで。
なんだかんだ言いましたが、全体としては、楽しめました。
星
何よりも、陶磁器を楽しめるようになってきた自分に感動です。
(↑最後は、自分の話w)




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