
今年の “芸大コレクション展―春の名品選” では、
2万8000件にも及ぶ膨大なコレクションの中から、選りすぐられた約60点が展示されています。
AKB48の選抜メンバーに選ばれるよりも、狭き門をくぐった精鋭たちと言えましょう。
そのラインナップの中には、
藝大コレクションが誇る高橋由一作 《鮭》 や、

黒田清輝作の 《婦人像(厨房)》 の姿も。

他の選抜メンバーもご紹介いたしましょう。
まずは、ポスターにも使われている小倉遊亀の 《径》

お母さんの後を、必死についていく女の子。
その女の子についていく犬。
ほのぼのとして、爽やかな絵です。
『さんぽ』 の曲のイメージがピッタリ?!
ちなみに、某学芸員さんに教えて頂いたところによると、
小倉遊亀が中国で出合った石仏からのインスピレーションで描き上げた絵とのこと。
この常人には理解しがたい八艘飛び的な発想が天才の天才たる由縁でしょう。
続いて、今回の目玉の一つでもある国宝 《絵因果経》

下半分には、お経が。
上半分には、その代表的な部分のイラストが描かれた経典です。
藝大設立当時に、ちゃんと文部省にお伺いを立てて購入したものだそうです。
フェノロサによる鑑定書も並べて展示されていました。
それだけに、どれだけ厳かで由緒正しきものかと気がまえて拝見したのですが・・・。
一目見た途端に、緊張感がほどけました。
何たる脱力系なイラスト (笑) !
しりあがり寿さんとイイ勝負な感じでした。
もう一つの目玉が、藝大所蔵の仏教彫刻のコーナー。
中国の金銅仏に、金峯山出土の鏡像、快慶作の仏像など、多様なコレクションが展開されています。
多々いらっしゃる仏さまの中で、
良くも悪くも、一番印象に残ったのは、こちらの 《菩薩立像》

どう見ても、姿振る舞いが、オネエ系にしか見えません。
「ちょっとォ、聞いたわよ!」
たぶんそう言いながら、隙あらばボディタッチしてきます。
今回の選抜メンバーの中で、
個人的に一押しの、いわゆる推しメンは、こちら↓

田口善国の 《ピアノとルリ鳥蒔絵盃》
何と、モダンで、可愛らしい図案なのでしょう!
さらに、昭和23年の作品と聞いて、二重の驚き!
これに日本酒を入れて呑んでみたいです。
最後に。
今回の会場で一番最初に出合うのが、

佐藤忠良の 《あぐら》 だったのですが。
この美術展の開催に合わせるかのように、
2011年3月30日佐藤忠良さんは、98歳でこの世を去ったのだそうです。
昨年末、 “ある造形家の足跡 佐藤忠良展”をご紹介した時にはお元気でしたのに。。。
心よりご冥福をお祈りします。
若干、小さな会場ながらも、
見どころいっぱい、名品ぞろいの美術展。


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