トリック・アートの世界展-だまされる楽しさ- | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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今回ご紹介しますのは、

損保ジャパン東郷青児美術館で開催中の “トリック・アートの世界展-だまされる楽しさ-”


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-トリックアート



さて、昨年のBunkamuraザ・ミュージアムでの “奇想の王国 だまし絵展” は、

今でも印象に残っているほどの、2009年度のマイベスト美術展でした。

それだけに、同じく “トリックアート” をテーマにした、この美術展に期待をしてしまったのですが・・・。



結論から言えば、騙されました。


「良かったじゃん! “だまされる楽しさ” って、サブタイトルにもあるくらいだし♪」


と、何も知らない方は、そうおっしゃることでしょう。

違うのです。

トリックアート展と謳いながら、

トリックアートが、ほとんど展示されていなかったのです!

騙し絵展で、騙し絵がほとんど無い。

こんな騙しが、かつてあったでしょうか。

♪テッテレ~(←ドッキリ風)



そもそも、ポスターに使われている佐藤正明さんの 《Subway No23》

この作品からして、どう見たって、トリックアートではありません。。。

その段階で気付くべきでした。

はい。騙された僕が悪いのです。



さてさて、今回展示されているのは、

高松市美術館の 「戦後日本の現代美術」 コレクション。

騙し絵であるわけがないです。



立石大河亞さんの 《車内富士》


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-車内富士



4コマ漫画風でユニークな作品ですが、

特に、だまし絵というわけではないです。



森村泰昌さんの立体作品 《ボデゴン・鼻付き洋梨》


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ボデゴン・鼻付き洋梨



こちらは、18世紀スペイン最高の静物画家と言われるルイス・メレンデス。

その 《果実》 という作品をパロディ化したもの。

これまた、ユニークな作品ではありますが、何ら騙しの要素はないです。


(参考 《果実》


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-果実



お次も、古典パロディ作品。

作者は、 “日本のエッシャー” こと福田繁雄さんの娘・福田美蘭さん。

《侍女ドーニャ・マリア・アウグスティーナから見た王女マルガリータ、ドーニャ・イサベル・ベラスコ、

 婦人マリア・バルボラ、矮人ニコラシート・ベルトゥサートと犬》

タイトル長っ(笑)


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-侍女ドーニャ・マリア・アウグスティーナ



こちらは、ベラスケスの名画 《ラス・メニーナス》 を題材にした一枚。


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ラス・メニーナス



王女マルガリータの右にいる侍女の視点で描かれたものです。

「侍女からは、こう見える!」 という一枚。

この発想はなかったですw


他にも、福田さんのこのシリーズは、会場に3点ほどあります。

どれも面白いですが、マネの 《草上の昼食》 を、

作中の男性視点で描いた 《帽子を被った男性から見た草上の二人》 は、特に傑作 (笑)

これを観れただけでも、来た甲斐はあったかなと。

やはり、トリックアートではないですが (笑)




・・・というわけで、終始、

“何で、これがトリックアート展??” と頭が混乱しまくりな美術展。

星

そんな損保ジャパン東郷青児美術館に騙されて。





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(これは騙しではありません)
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