毎度毎度、マニアックな展示を行う目黒区美術館。
6月5日から始まりましたのは、
“紅心 小堀宗慶展 創作と審美眼の世界”
という展示。
“べにごころ?こぼり…ん、誰??”
どんな展示か、全くわからないものの、
地味そうであることだけは、伝わってきました。
チラシからも、
地味…もとい渋そうな感じが、プンプン伝わってきます。
さて、全く存じ上げなかったので恐縮ですが、
今回の主人公である小堀宗慶さんは、あの江戸時代の大名茶人・小堀遠州のご子孫様。
“当代随一の数寄者” と評され、その世界では、有名も有名な方なのだそうです。
ははぁ~m(__)m
会場には、そんな小堀宗慶さんが、
自ら創作した屏風、巻物、掛物などがズラリ。
正直に白状しますと、ほとんど期待していない美術展でした。
“まず小堀宗慶さんを知らないし、本当に楽しいのカナ…?”
と。
ところが、小堀宗慶展に対するその考えは、早計でした。
作品のどれもが、
洒脱でセンスがあって、僕にどストライクなものばかり。
久しぶりに、心の底から、
“あ、いいな♪” と思える作品の数々。
その魅力を一言で表すならば、 「軽さ」 にある気がします。
「軽さ」 と言っても、 「軽薄」 とか 「ちゃち」 とかいう意味ではありません。
観ていると、緊張感がふっと緩められるような 「軽さ」 のある作品です。
全身がふにゃとしてしまう 「ゆるい」 と言うのとは、またちょっと違って、
適度な緊張感はありつつ、堅苦しくないというのが、宗慶作品の魅力かと。
数ある作品の中で一番気に入ったのが、こちらの掛け軸。
描かれている狐は狐で、いいのですが。
それよりも表装のデザインセンスに、やられました。
こんなにスタイリッシュなのは、初めてです♪
おそらく、目黒区美術館の方もそう思ったので、
ポストカードには珍しく、表装を枠のようにして残したのでしょうね。
さて、小堀宗慶さんの作品もいいのですが。
今回の展示で、より感動したのは、もう一つの企画の方。
それは、小堀宗慶さんが目利きした古美術の名品を展示するという企画です。
日本全国津々浦々の美術館が所蔵する古美術の名品の中から、
小堀宗慶さんが選びし、最強の古美術たち16点が、ここ目黒区美術館に集結!
まさに、古美術日本代表、小堀ジャパンです!!
(・・・興奮しすぎました)
自分は、古美術に、ほとんど興味がないのですが、
日本最高の目利きの方が選んだ最高峰の古美術たちには、さすがにスターのオーラを感じられました。
やはり、精鋭たちは違います。
例えば、東京国立博物館所蔵の 《青磁茶碗 銘 馬蝗絆》
室町時代の将軍足利義政がこの茶碗を所持していた時のこと。
ひび割れてしまったそうで、代わるものを中国に求めたのだとか。
ところが、明時代の中国には、もはやこのレベルの逸品はなく、
鉄の鎹で、ひび割れを止めて送り返してきたというエピソードまで付いた名品です。
青い肌の美しさと、ひび割れの止め方の雑さの対比が絶妙です。
しかし、こんな適当な直し方をして、突き返してくるとは。。。
室町時代のカスタマーセンター対応には、首をかしげたくなります (←?)
根津美術館からは、 《青井戸茶碗 銘 柴田》 が、来目黒。
根津嘉一郎が、高松宮両殿下を招いたお茶会の時に、使われた名品だそうです。
お茶を立てた時、ほんのり地肌に赤みが差したのだとか。
何とも艶めかしい茶碗です。
他にも、三井記念美術館や五島美術館などから、古美術の名品が集結。
奇跡の小堀ジャパンは、今しか観られません!
この展示、いいんです! (←川平慈英風)
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