「私、ヘベ。永遠の16歳。
青春の女神をしている、ちょっぴりおっちょこちょいな女の子。
いい加減なところが玉に傷の優しいパパ (=ゼウス) と、
美人なんだけど、怒るとすっごく怖いママ (=ヘラ) と、仲良く暮らしています。
皆さん、よろしくお願いしますね。

アントニオ・カノーヴァ 《ヘーベー》
あ、これは私をモデルにした彫刻です。
私のトレードマークであるお酒の壺も、ちゃんと持ってます。
・・・・・違いますっ!
私がお酒を飲むんじゃありませんっ!ぷんぷん!
私は、まだ未成年のか弱き少女。
お酒は20歳になってから、なのです。
う~ん?
でも、確かに、改めて聞かれると、すっごく変よね!
どうして青春の女神なのに、お酒の壺を持っているのかしら、私?
あーっ!もしかして…あれかしら?!
よくパパの友達の神様たちが、オリンポス山で宴会をするんだけど、
その時、いっつもパパに頼まれて、私がお酌係をしているからかも?
うん。きっとそうだわ!
私、こう見えて、お酌には自信があるんです!
私が注いだお酒は、とっても美味しくなるんですよ♪
あっ、もしかして、信じてないんですか?
私、ちょっとしょぼんです。
私にお酒を注がれた神様は全員、
美味しさのあまり、酔いつぶれるまで飲んじゃうんですよ!
宴会の終わりには、皆さん、へべれけになってますもん。
あ、そうそう。その 『へべれけ』 って言葉。
私、“ヘベのお酌” を意味するギリシャ語、
「Hebeerryke:ヘーベーエリュエケ」 から来てるんですよ。
皆さん、知ってましたか??
あっ、もしかして、また信じてないんですか?
私、またまたしょぼんです。
んー、でも、確かに、何でギリシャ語が、日本で定着したのかしら?
でもでも、私が注いでいる神のお酒ネクタルが・・・・・

日本人の皆さまが大好きな不二家のネクターの語源になってるじゃないですか!
ギリシャ語の 「Hebeerryke」 が、
日本で 『へべれけ』 って言葉になったとしても、ちっとも変じゃないですよ。
うん。変じゃない変じゃない!
さ、気を取り直したところで、今日も元気にお酌しに行きましょう♪
って言いたいところなのですが・・・。
実は、私。
先月の宴会で、お酒を運んでいる時に、
『スッテーーン!!』 って派手に転んじゃったんです。
お酒の瓶は全部割れちゃうし、
お酒で服はビチョビチョになっちゃうし、
転んだ私は、死んだゴキブリみたいな恰好になってるし。
そんな私の姿を見て、酔っ払った神様たちは大爆笑!
はわわわわわ。。。
思い出しただけでも、恥ずかしくて死にそうです。
もうお嫁に行けません。
それで、パパは、もう二度と私にお酌をさせないって。
しょぼーんです。
で、私の代わりに、お酌係として働くことになったのが、ガニュメデスさん。
彼って、すっごくイケメンさんなんです。

ミケランジェロ・ブオナローティ 《ガニュメデスの略奪》
ガニュメデスさんは、もともとはトロイアの王子だったんですって。
パパは、その美しい姿に一目惚れ。
パパったら、女の人でも男の人でも、
美しい人を見つけたら、ほっておけないんです。
はぁ~。。。
そういうところは、私のパパながら、本っ当に情けないです。
それで、鷲の姿に変身して、
無理やり人間界から、天界に連れてきたんだそうです。
これって、誘拐ですよね?!
あ、でも、ガニュメデスさん、意外と嫌がってないみたい。

ベルテル・トルバルセン 《ガニュメデスとユピテルの鷲》
嫌な顔一つせず、パパにお酒を注いであげています。
ガニュメデスさんってば、すっごくイイ人♪
・・・・・って、パパはいつまで鷲の姿なのかしら?!
まぁ、私も、自分がお酌するよりも、
ガニュメデスさんの姿を見てる方が楽しいし。
これにて、一件落着。めでたしめでたし。
・・・・・のはずだったのですが。
なぜか、ママが大激怒!
私の仕事を、ガニュメデスさんが奪ったのが気に入らないのです。
「あのー、ママ、私はもう何も気にしてないよ」
って、一応、言ってみたんだけど、
怒ってる時のママに何を言ってもムダなのです。
しかも、「あの人、殺しちゃおうかしら」 って、
ボソッと呟いているのを、私は聞いてしまいました。
ママ、すっごく怖いよ・・・。
だから、私は急いでパパのもとへ行って、事情を説明したんです。
慌てたパパは、ガニュメデスさんを星座に変えて、空に逃がしました。
ふぅ~、間一髪です。
人間界から勝手に連れてこられて、
挙句の果てには、星座にさせられてしまったガニュメデスさん。
私のせいで、本当にごめんなさい!
私は、今、空を見上げて、
あの水瓶座を目にするたびに、罪悪感でいっぱいになります。
ん?水瓶座のすぐ近くにいるのは・・・あっ、わし座!あっ、パパじゃん!!」
「最後にランキングへのご協力をお願いしますね。
これを忘れると、私、ママに怒られちゃうんです!」
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