2009年は、本当にたくさんの美術展に足を運びましたが。
そんな今年のラスト美術展としてチョイスしたのが、こちらの美術展!
森美術館で、来年2月28日まで開催中の…
“医学と芸術展:生命(いのち)と愛の未来を探る ~ダ・ヴィンチ、応挙、デミアン・ハースト”
これは、 『医学』 をテーマにしたユニークな美術展。
“ 『医学』 ってテーマだけで、美術展が成立するの??”
…なんて問いは、愚問も愚問。
医学・薬学の研究に対し世界最大の助成 ( ⇒ 年間約500億円也!)を行っているウエルカム財団。
その財団のコレクションから、約150点の貴重な医学資料や美術作品が!
さらに、それに加えて、約30点の現代美術や日本の古美術作品が!
お腹いっぱいもいっぱいのボリューミーな美術展です。
…とは言え。
『医学』 がテーマって言われましても、
行ってみないことには、どんな作品が展示されているのか全く想像がつかないことでしょう。
そこで、今回のblogでは、
数ある展示作品の、その一部をご紹介させて頂きます。
まずは、こちらをご覧下さい。
これ、一体、何だと思いますか??
え~と、スター・ウォーズは関係ありませんよ。
はい、宇宙刑事シリーズも関係ないですね。
正解は、 《鉄製関節模型》 。
16世紀のイタリアで、
関節の動きを学ぶために使われていた医学の勉強用の道具だそうです。
400年も前のものとは思えないほど、メカニックな感じです。
続きまして、今回の目玉作品の一つ。
ダ・ヴィンチによる素描 《頭蓋骨の習作》
天才ダ・ヴィンチ直筆の素描作品というだけでも、大変ありがたい話ですが。
この作品を、現在の持ち主であるエリザベス女王が、
日本に貸してくれたということが、またありがたい話です。
さすがロックの国・イギリスだけあって、
エリザベス女王のコレクションも、なかなかにロックです。
「骨」 繋がりで、こちらもご紹介。
円山応挙の 《波上白骨座禅図》
波の上で、骸骨が坐禅をしているという、ドシュールな作品。
幽霊画でもお馴染みの円山応挙ですが、
こんな骸骨画も残していたのですね。
ある意味で、期待を裏切られたのが、デミアン・ハーストの作品でした。
去年、同じく森美術館にて、
ターナー賞受賞の彼の代表作 《母と子、分断されて》 を観ました。
牛の親子の死体がホルマリン漬けにされて、
真っ二つに分断されているという、超衝撃的な作品。
この時に受けたインパクトは、
僕の美術観賞歴においても相当なものでした。
今回も、さぞインパクトのある作品が展示されているのかと思いきや。。。
《外科手術(マイア)》
デミアンの妻・マイアが帝王切開の手術を受けているシーンを、
超絶的な腕で描いた油彩画の作品。
写真に見えますが、これは絵なのです。
…と、他の作家なら、間違いなく手放しで、
「スゴイ巧いなぁ
」
と感心するところですが、
牛の親子を分断したアーティストの作品としては…。
何だか方向性が違うがしました。
いや、巧いのは巧いのですが。
画像は見つからなかったのですが、
印象に残ったのがパトリシア・ピッチニーニの 《ゲーム・ボーイズ・アドヴァンス》 という作品。
これは、壁際に寄りかかるようにして、
ゲームボーイアドバンスで遊んでいる少年二人のリアルな人形作品です。
ちなみに、遊んでいるゲームは、 『スーパーマリオブラザーズ3』 (笑)
一見すると、少年なのですが、近づいて顔をよく見てみると…
「老け顔じゃん!」
…というビックリ作品。
あ、いや、老け顔でなく、本当に老けているのです。
これは、クローン細胞から作った生物は、
成長速度が速く、寿命が短いという事実にインスピレーションを得た作品。
つまり、作品の少年たちは、クローン少年なのだそうです。
それをゲームボーイアドバンスの “アドバンス (成長・促進) ” と掛けたのですね。
何とも秀逸なタイトルです。
クローン少年の成長も早さを感じさせる作品ですが、
図らずも、ゲームの進化の早さも感じさせられました。
少年たちが遊んでいるゲームボーイアドバンスは、
今やニンテンドーDSに取って代わられています。
まさかゲームをペンで操作する時代がこようとは。
最後に。
今回、もっとも笑えた作品を。
ジル・バルビエという作家の 《老人ホーム》 。
これは、もう壮大なコント作品です (笑)
“もしも、スーパーマンに、超人ハルク、キャットウーマン…
といったアメコミ界のヒーローたちが、老人ホームに入ったら”
という、 “もしも” シリーズなインスタレーション作品。
実際に、彼らが世に登場してからの年代分老けさせたのだとか。
日本で言うならば、サザエさんを64歳にする感じでしょうか。
さて、手前にいるのは、
『ファンタスティック4』 に登場するMr.ファンタスティック。
彼は、手足をゴムのように自在に伸び縮みさせることができるヒーローなのですが、
どうやら歳を取ったら、伸び切ってしまったそうです (笑)
この発想や作り込み力は、
『ダウンタウンのごっつえぇ感じ』 を彷彿とさせました。
いやぁ、本当に壮大にくだらない作品です。
この他にも、ゴッホや松井冬子ややなぎみわや、フランシス・ベーコンやウォーホルや…と、
数を挙げればキリがないくらい、いろんな有名作家の意外な “医学” アートが。
それだけでなく、昔のレントゲン機やナイチンゲールの靴やワシントンの入れ歯…など、
意外な “医学” の珍品 (?) もたくさん出展されています。
また今回紹介したような笑える作品だけでなく、
真剣に “死” や “病” について考えさせられる深いアート作品も。
これは、行くしかないでしょう!
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ラスト美術展に相応しく、3つ星の美術展です♪
いやぁ、作品数も多いし、死を考えさせられる重めの作品もあるし、疲れました。
医学がテーマなのに、体にちょっと優しくないです (笑)
“観シュランガイド2009” をご愛読頂きありがとうございました。
とに~先生の次回作にご期待下さい (笑)






