『少女の友』 展&安野モヨコ展 レトロモダンな世界 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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美術を、もっともっと身近なものに。もっともっと楽しいものに。もっともっと笑えるものに。

本日は、弥生美術館 へ。


こちらでは、現在、2つの美術展が同時開催されています。

一つは、1・2階の展示室で開催されている…


“日本で最も愛された少女雑誌 『少女の友』展

―中原淳一を生んだ 伝説の少女雑誌の48年― ”


そして、もう一つは、3階展示室で開催されている…


“安野モヨコ展 レトロモダンな世界”



どちらとも、どう考えても “乙女な世界ラブラブ の美術展。

いい歳した男が、一人で行くのには、

ちょっとばかし恥ずかしいものがありますが、勇気を出して (?) 行ってきました。

これも、アートテラーの仕事です。




では、まずは、 “『少女の友』 展” の紹介から。


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-『少女の友』展



こちらは、 『少女の友』 の創刊100周年を記念して開催された美術展。


…と言われたところで、

そもそも、僕は、この 『少女の友』 という雑誌自体知りませんでした。


この 『少女の友』 。

明治41年(1908)の創刊から昭和30年(1955)まで、

日本の少女雑誌史上、もっとも長きにわたって刊行された雑誌なのだそうです。


そして、そのモットーは、


「少女にこそ一流の作品を」


古くは、川端龍子、与謝野晶子、

昭和に入ってからは川端康成、吉屋信子、西條八十らが文章を寄せていたそうです。

その他にも、会場に展示されていた雑誌には、

田山花袋、吉川英治、中原中也、横溝正史、井伏鱒二…らの名前が。

本当に、一流どころばかりです!


“いつの時代も、少女は優遇されているのですね(・ p ・ *)”


と男子目線で、軽く嫉妬してしまったほどです (笑)



さらに、文章だけではなく、挿絵も一流!

竹久夢二や川端龍子、

そして、日本を代表するイラストレーター中原淳一まで。

挿絵のレベルを遥かに超えておりました。

美術ファンの皆様、これは必見です♪


ちなみに、『少女の友』 で筆をふるった画家の中で、

僕が、特にその世界観に惹かれた2人の挿絵画家をご紹介。


一人目は、高畠華宵( “たかばたけかしょう” と読みます)


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-高畠華宵



上の絵は展示されていませんが (『少女の友』 と関係ないので) 、

だいたいこんな感じの少女の絵を描く人です。

このセンスが、大正時代に存在していたというのが、もうただただ驚くばかり。



二人目は、松本かつぢ


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-FUTARIKKIRI NO HANASHI



こんな王道な感じの少女画を描いたかと思えば、



アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-くるくるクルミちゃん



こんなタッチのも描けてしまう。

何とも幅の広い挿絵画家さんです。


ちなみに、こののほほんとしたタッチの女の子は、

『くるくるクルミちゃん』 という少女マンガの先駆け的作品の主人公。

くるくるクルミちゃんは、次々とグッズ化され、

我が国初の女の子向けキャラクターグッズの元祖になったのだとか。

プリキュアよりも、セーラームーンよりも古いわけです (←当たり前)



他にも、


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-人形の日



↑の 《人形の日》 を描いた藤井千秋の作品…などなど、

素敵な挿絵がたくさんありました。

それらを観賞している時は、

確実に目がドキドキになっていました (笑)

乙女心が芽生えてきてしまったのかしら??



さて、実は今回、

挿絵よりも印象的だったのは、 『少女の友』 という雑誌そのもの。

この 『少女の友』 、性格が今の雑誌とはだいぶ違うのです。

雑誌というよりは、むしろmixiに近い。


と言いますのも…


  ・雑誌の愛読者が集まって、愛読者集会を行ったり。

   (↑今でいうオフ会ですね)


  ・投稿のコーナーが過熱しすぎて、とある投稿に対し、多くの読者から批判が集まったり。

   (↑今でいうブログ炎上ですね)


  ・とある男性が、人気雑誌である 『少女の友』 に投稿したいがために、女のフリをして送ったり。

   (↑今でいうネカマですね)


ネット社会=現代と思っていましたが、

だいぶ昔から、同じようなことをしていたんですね。




さてさて、思いのほか長く、 “『少女の友』 展” の紹介をしてしまいました。

ここからは、 “安野モヨコ展 レトロモダンな世界” を。


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-安野モヨコ展



こちらは、これまで安野モヨコが描いてきた漫画ではなく、

(『ハッピーマニア』 や 『働きマン』 のイラストはありません!)

ポショワールで描いたレトロモダンなイラストを中心とした展覧会。


ちなみに、聞きなれない言葉 “ポショワール” とは…?


 「主に薄い金属版を型抜きし、その孔に合わせて上から刷毛で手彩色する技法」


ざっくばらんに言ってしまえば、


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ステンシル



ステンシルのもっとスゴイやつ、といったところ。



ポスターに使われている画像も、もちろんポショワール。

会場には作品だけでなく、ポショワールのための型紙も展示されていましたが。


“一枚の絵のために、こんなにも型紙が必要とは?!”


と、驚かされました。

正直なところ、「まぁ、言っても、少女漫画家の美術展でしょ」 と、

軽くなめている部分もあったのですが、いやいや、立派なアート作品。

軽くなめてしまって、猛反省です。

安野モヨコさん、ゴメンナサイ<m(__)m>

ついでに、旦那の庵野秀明さんにもゴメンナサイ<m(__)m>


アーティストとしての安野モヨコの魅力に気づかされた美術展。

男女関係なく、必見です♪




というわけで、2つ合わせて、

星星

展示作品は素晴らしかったのですが、

展示の仕方は、ゴチャゴチャしていた印象が。。。

もう少しスッキリ展示されていたら、3つ星でした。





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