三井記念美術館を堪能した後は、
無料巡回バスメトロリンク日本橋を利用して、ブリヂストン美術館へ。
八重洲、京橋、日本橋地区を結ぶ、このメトロリンク日本橋は、かなり有難いサービス。
日本橋の皆様、本当にありがとうございます♪
感謝の一環として、宣伝をば↓
http://www.hinomaru.co.jp/metrolink/nihonbashi/
さて、久しぶりにブリヂストン美術館を訪れたわけですが、
現在開催中なのは、来年1月17日までの “安井曾太郎の肖像画” という美術展。どんな美術展かと言いますと、
美術館のホームページにて、何とも簡潔にまとめてありました。
“安井曾太郎 (1888—1955) の肖像画ばかりを集めてみようという展覧会です。”
「安井曾太郎の肖像画ばかりを集めてみよう!」
「おー、そうしよう!」
…こんなノリで決まった美術展なのでしょうか。
まぁ、それはさておき。
安井曾太郎と言えば、風景画や静物画のイメージの方が強いのは確か。
そういう意味では、肖像画に焦点を絞ったというのは、
ありそうでなかった美術展と言えるのではないでしょうか。
(面白いか面白くないかは、別にして)
さて、展示室を2部屋使って、
安井曾太郎の肖像画+習作素描や関連作あわせて約60点が紹介されている、この美術展。
率直な感想としては、
“中途半端なボリュームだなぁ…”
の一言に尽きます。
特集展示というには、ちょっと多すぎますけど、
美術展というには、ちょっと少ない作品数。
まさに、 『帯に短し 襷に長し』 。
これは、完全に僕の邪推ですが、
「安井曾太郎展で満足頂けなくても、まぁ、常設展は充実してますから」
というブリヂストン美術館の考えが透けて見えたような気がしました。
しかも、ボリュームも中途半端な量ならば、
内容も、肖像画が並んでいるだけですからね。
バリエーションもないわけで。。。
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とは言え、決してつまらなかったわけでは、ありません。
美術展全体としては、微妙な感じでしたが、
今回の展示を通じて、安井曾太郎の肖像画の特徴が掴めた気がします!
これは、アートテラーとして、貴重な経験値を得ました!
では、安井曾太郎の肖像画の特徴とは…?
まずは、 《金蓉》 をご覧下さい。
ポスターにも使われている一枚ですし、
間違いなく今回の目玉作品。
…とは言え、所蔵先である東京国立近代美術館の常設展では、
わりかし頻繁に目にすることが出来る作品ではありますが。
続きまして、 《玉蟲先生像》
「いい仕事してますねぇ」 の人ではありません。
仙台の旧制第二高等学校校長だったお方だそうです。
余談ですが、このお方の名前は、玉蟲一郎一。
“いちろういち” って…。
「上から読んでも山本山。下から読んでも山本山」 のようなお名前です。
もう一枚、ご紹介しましょう。
《F夫人像》
壁紙に何だかキッコーマンのロゴみたいなのが描いてありますが、
キッコーマンとは全く関係の無い人物のようです。
さて、これらの肖像画を観て、僕は何に気づいたのかと言いますと。
“安井曾太郎は、今までの肖像画家のように、モデルを似せて描く事には、さほど興味がないようで、
それよりも、モデルがその空間に存在するという実体感のようなものを描きたかったのではないか”
というような気がします。
どの絵も、単なる肖像画というよりは、 “肖像+空間” 画という感じがするのです。
《金蓉》 が一番それを感じやすく、
わざわざ部屋のコーナーで描いているきらいがあります。
モデルの頭の上に、部屋の角のラインが来ていますからね。
《玉蟲先生像》 も 《F夫人像》 も、
背景に描かれたラインが、わざわざ斜めに走った状態で描かれています。
安井曾太郎の肖像画は、
この “空間を描くためのわざわざ感” に気づけると、妙に観賞が楽しいものになります。
「この絵には、どこにわざわざ感が出てるんだ?」 みたいな (笑)
12月8日から展示される、彼の代表作の一つ 《深井英五氏像》
これなんかも、わざわざ感が出まくっています (笑) 。
机がわざわざ斜めに描かれていますし、
イスもわざわざ斜めに設置されていますし、
何よりも深井さん自身が斜めに傾いてポーズを取らされています。
最後に、今回一番衝撃的だった作品を。
何とも不気味な少女の絵です…。
この絵のタイトルは、何と 《孫》 !!
孫なのに。。。
“♪なんでこんなに 不気味なのかよ~”
ランキングに、協力頂けたなら、
嬉しくなって、下がる目じりがえびす顔となります(笑)
