昨日、ご紹介しました “動物画の鬼才・薮内正幸の世界展” に続きまして、
「…すいません。どちら様ですか?」 な美術展シリーズ第2弾!
(いつのまに、シリーズ化したのかわかりませんが…)
今回は、大倉集古館にて、6月28日まで開催中の、
“山口伊太郎遺作 源氏物語錦織絵巻展” をご紹介いたします。
山口伊太郎。
・・・・・。
すいません。
存じ上げませんでした<m(__)m>
知ったかぶりするつもりは毛頭ありませんので、
以下、wikipediaより抜粋。
「山口 伊太郎は西陣の織匠。紫紘株式会社創業者。
70歳より織物による「源氏物語絵巻」を製作開始。
2007年、最終巻の全ての指示を終えた矢先、完成を待たずして105歳で逝去。
翌年の3月3日、指示を受けていた職人らによって「源氏物語錦織絵巻」全四巻のうちの最終巻は完成された。」
だそうです。
“ダメです…。どこを、読んでもピンと来ません…(苦笑)”
ただ、山口さんが誰であれ (←失礼!)、
このwikipediaにも載っている 《源氏物語錦織絵巻》 には、非常に興味を持ちました!
というのも、昨年、横浜美術館でのイベントのために、
イヤと言うほど (笑) 、源氏物語絵巻は勉強しましたので。
さて、この 《源氏物語錦織絵巻》 。
月並みな言葉で恐縮ですが、凄かったです!
正直なところ、
“ただ単に、源氏物語絵巻を西陣織で再現してるだけでしょ”
と思っていました。
しかも。再現と言えば…
現存する源氏物語絵巻は、時代が経ちすぎて、
紙が劣化してしまって、以下のような状態↓
これが、平成になって、一大プロジェクトとして、
当時の顔料を使って模写され、
このような艶やかな姿に復元されたばかり。
これで、十分、綺麗なわけですから、
なおさら西陣織で再現することに意味がないような気がしてました。
が!
生意気言って、すいませんでした!!
全く、どの口が、
西陣織で再現するなんて、あまり意味がないなど言っていたのでしょう。
自分で自分に飽きれました。ただただ反省するしかありません。
平成復元模写も、凄いですけども。
艶やかさで比べたら、 《源氏物語錦織絵巻》 には勝てないと思います。
なにせ、西陣織で再現されているわけですから。
どうしたって、同じ衣装を再現するにしても、
絵で描くよりも、西陣織で織った方が絢爛豪華に決まっています。
そして、さらに、 《源氏物語錦織絵巻》 の方が優れているのは、
紙で復元模写したものと違って、そうそう劣化しないということ。
結局のところ、平成復元模写も、数百年経ったら、
元の源氏物語絵巻と同じような状態になってしまうわけです。
《源氏物語錦織絵巻》 は、ほぼ永遠に、今の状態を保てるのです。
やっぱり、凄い。
で、そこで、ハタと気づきました!
この色鮮やかで、しかもほぼ永遠に劣化しない、
《源氏物語錦織絵巻》 の凄さというのは、
矢沢が、ソニーのブルーレイにビックリしたように、
とに~も、 《源氏物語錦織絵巻》 にビックリしました。
源氏物語絵巻の平成復元模写を一度観たことがあるという方は、
こちらの 《源氏物語錦織絵巻》 も観ないともったいないですよ。
さてさて、 《源氏物語錦織絵巻》 にも驚かされてきましたが、
山口伊太郎さんのあくなき探究心にも驚かされました。
ただ単に再現しているわけでなく、
独自の解釈を加えてみたり、いろんな技法を試みていたり。
会場では、そんな伊太郎さんの探究心のエピソードが、
いくつか紹介されていましたが、一番面白かったのは、
『孫が持っていたキラキラのビックリマンシールを見て、それを西陣織に取り入れようとした』
というエピソード。
伝統に捕らわれなさすぎです(笑)
また、 《源氏物語錦織絵巻》 に関しては、
最終巻である第四巻は、人物が等身大のサイズになるように再現する計画をしていたそうです。
曰く、「その方が、登場人物に本物の衣装を着せられるから」
しかし、この壮大な計画は、周りの人間 (おそらく実際に作る弟子たち) に、
考え直してほしいと説得され、見送りになったのだとか。
100歳でこの発想力とは!
いやぁ、真剣に憧れます。
では、観シュランの評価を。

1つ星。
こんなに褒めたので、2つ星にしようかとも思ったのですが、
まず一つに、どんなに多く見積もっても、
20分もかからないで観終わってしまうこと。
それに加えて、
照明の蛍光灯が、一か所切れかかっていたという致命的なことがありましたので…



