美術館に行こう!-ディック・ブルーナに学ぶモダン・アートの楽しみ方- (後編) | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

美術を、もっともっと身近なものに。もっともっと楽しいものに。もっともっと笑えるものに。

前回の記事 だけでは語りきれなかったので (笑) 、

今回は、その続きを。


「見てみよう」 がテーマの第1部の後は、

「考えてみよう」 がテーマの第2部へ。



第2部に展示されていたのは、

ブルーナの代表的な絵本の原画やイラスト作品、

それから、ブルーナが手がけたペーパーバックのデザイン。


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-メグレ


(↑これは、有名な推理小説シリーズの “メグレ警部” のペーパーバック)


要するに、ブルーナについての展示でした。

「考えてみよう」 というテーマが掲げられていましたが、

イマイチ何を考えればいいのかわからず…。


何を考えればいいのかを、考え続けました(笑)



とりあえず、展示のメインであるミッフィーについて考えてみようと。



・・・しかし。

今まで、一度もミッフィーの絵本を読んだことがありませんで。

ミッフィーに関する引出しは、空っぽでした(汗)

唯一、思い出したミッフィーエピソードと言えば、

中1の時に隣の席になった女の子が、ミッフィーが大好きで。

シャーペンからノートから、筆箱など、全てミッフィーグッズ。


「そんなにミッフィーが好きなの?」


と、ある日、聞いてみたら、


「好きだよ!

 ♪ミッフィー ミッフィー ミッフィーちゃん~」


と、急に歌い出したので (出所不明) 、

ちょっと引いたことくらいなものです。




まぁ、これ以外には、さしたる印象もなく、

“可愛い絵だなぁ” くらいの感想しか持っていませんでした。

さらに正直に言うなら、

“シンプルな絵なので、描こうと思えば誰でも描けるんじゃないの” とも。



ところが、


それは大きな間違いでした!

 
アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ミッフィー
 

 

このシンプルなタッチのイラストには、

ブルーナさんの技術、そして、想いがたくさん詰まっていたのです。

今回の展示を通じて、それを知りました。

そんなことも知らずに、

“誰でも描ける” だなんて、暴言も言いところです。

・・・反省しました。


この線を描くために、何度も何度も線を引くそうです。

多ければ、100回を超えるのだとか。

そうして、ようやく、1本の線が描かれます。

シンプルにサッと描いているのではなく、

実は気の遠くなるような作業を経ていたのですね。



アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-うさこちゃん



さらに、線だけではなく、この色にも秘密が。


実は、ブルーナの絵本に登場するのは、


たったの6色だけ。

しかも、全部オリジナルな色。


いやぁ、全く知りませんでした…。

適当とまでは言いませんが、

あまり色合いには、深い意味はないのだとうと思ってました。

その6色の説明は、

詳しい解説があったので、こちらにお任せいたしましょう↓


http://www.yuskin.co.jp/bruna/six_colors.html



ブルーナが、このように線と原色にこだわったのは、

デ・ステイルという美術運動の影響があったからなのだとか。


“…ん、デ・ステイルって?”


という方のために、ご説明をしたいところなのですが、

きっと長く退屈になってしまうと思います。

なので、まぁ、デ・ステイルの代表的な作品をご覧頂きましょう↓


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-赤・青・黄のコンポジション

 

 

これは、モンドリアンの 《赤・青・黄のコンポジション》


デ・ステイルは、このように線と原色によって、単純化された美術。

確かに、言われてみれば、

ブルーナの絵本に、通ずるものがあるような気がします。


特に、彼の初期の作品である、

ペーパーバックの作品を観ると、その影響を強く感じました。

しかも、そのコーナーには、デ・ステイルの代名詞とも言える椅子


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-赤と青のいす
 

 

リートフェルトの 《赤と青のいす》が置かれていました。

もちろん展示ではなく、座る用に。

デ・ステイルの椅子に座りながら、

デ・ステイルの影響を受けたブルーナ作品を観賞する。

さすが椅子の美術館ならではの、心憎い演出です。



他にも、いろいろと、第2部では学ぶことがありましたが、

個人的に一番ビックリしたのは、美術うんぬんではなく、ミッフィーの本名(笑)。


ナインチェ・ブラウス


という名前なんですね。

響きは、全く可愛くない…。




さて、第2部のあとは、第3部。

こちらのテーマは、「作ってみよう」 。


このコーナーには、机とイスが。

そして、机の上には、折り紙やハサミや糊などなど。


“ん?ここは??”


机の上に置かれた説明を読むと、

「無色のブルーナの絵に、自由に色のついた折り紙を貼ってみよう」 的な記述が。


“ちょっと恥ずかしいなぁ…(照)

 しかし、他にお客さんいないしなぁ”


というわけで。

26歳になった大人が、童心に返って、せっせと工作をしてきました。


「♪でっきっるかな でっきるっかな はてはてフム~」

と20分くらい格闘したところで、出来上がったのがこちらです。

このblogにて、僕の美術センスを紹介するのは、

初めてのことなので緊張しますが…↓↓↓









アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ぶた



え~と。。。


おそろしく無難な仕上がりです(笑)!



何か面白い作品とか、意外に芸術的な仕上がりとかを、

期待していた方、本当にすいませんでした<m(__)m>

イジリどころがなくて、

本人が一番、ビックリしています。





さてさて、そんな感じで。

第1部から第3部まで、全てのコーナーに満足いたしました。

埼玉県は、都心からはちょっと遠いですが、

これは行く価値アリな美術展だと思います。

「ミッフィーなんて子供向けじゃないの~?」

と思っている人にこそ、足を運んで頂きたい。

なぜなら、僕自身がそう思っていて、見事にそれを裏切られたからf^^;


これは、3つ星の美術展です。

星星星


もちろん美術館からの帰りは、


「♪ミッフィー ミッフィー ミッフィーちゃん~」


と、鼻歌まじりだったのは、言うまでもありません(笑)。




  

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