#1 【smart】 で紐解く 加山又造 (4) | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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(3)からの続き―

【smart】 の魅力 その3  ちんかめ

【smart】 と言えば、ちんかめ。
ちんかめと言えば、 【smart】

というくらいに、【smart】 とは、切っても切り離せないのが 「ちんかめ」 。

「ちんかめ」 は、【smart】 に連載中の人気コーナー。
カメラマン・内藤啓介氏の撮るヌードフォトが毎号掲載されています。

ちんかめ1997-2007 BEST!


さすが、ノンジャンル&ノンスタイル雑誌。
ヌード写真も載っているのです。

「ファッション雑誌にヌード?!」

と、連載当初は、戸惑いや反発がもちろんあったそうですが。
今ではすっかり定着し、雑誌の目玉コーナーとなるまでに。
その人気の理由は、

“おしゃれなヌード”

というコンセプトにあります。
いわゆる、エロ本に載っている煽情的なヌード写真とは違い、
おしゃれで、ナチュラルで、軽やかな感じのヌード写真なのが、人気の理由。
(いや、もちろん、それだけでは男子は喜ばないので、ビミョーにエッチな感じもなくもない…)

ちなみに、「ちんかめ」 は、あまりに人気のため、

ちんかめ


文庫化され、何冊も発売されています。

と、余談ですが。
この 「ちんかめ」 が載っているだけに、美容院で 【smart】 を読むときには注意が必要。
何気なく開いたところが、「ちんかめ」 のページだったりすると、妙に気まずい思いをします!
そんな体験をしたことがある男子は、きっと僕だけでないでしょう。


“おしゃれヌード” というジャンルを開拓し、ヌード写真の歴史を変えた 「ちんかめ」 と同じく、加山又造もまた、“おしゃれヌード” で、ヌード画の歴史を変えた画家でした。
西洋画では、一ジャンルとして確立しているヌード画。
ところが、日本画では、ほとんどヌード画が描かれることはありませんでした
(おそらくお国柄なのかと思いますが)
しかし、加山又造は、

「浮世絵の美人画のような美しい線で、裸婦を描いてみたい!」

という欲求がムクムクと芽生えてきました。
で、とうとう彼は、そんなヌード画を描いちゃうのです。

《黒い薔薇の裸婦》

黒い薔薇の裸婦


《裸婦》



裸婦


加山又造が、このようなヌード画を発表するまで、
日本画で正面切って女性の裸を描いた作品は、ほとんどないに等しいものでした。
ですから、加山又造がこれらのヌード画を発表した時、
【smart】 に、「ちんかめ」 が連載された時以上の衝撃が起こったのは、言うまでもありません。

しかし、彼のヌード画はなによりもオシャレであったことから、多くの観衆に支持されました。
今でこそ、日本画でもヌード画は、そう珍しくないですが。
加山又造がその先駆者だったのですね。

またまた余談ですが。
加山又造のヌード画が、いかに “おしゃれヌード” だからと言っても、観賞するときには注意が必要。
よくよく観ると、意外と際どい描写があります (具体的なことは、自主規制) 。
なので、ヌード画を真剣に鑑賞しているところを、他の観客に見られると妙に気まずい思いをします!
そんな体験をしたことがある男子は、きっと僕だけでないでしょう。


さて、ここまでのお話で、きっと皆様は、
加山又造という画家について、少し詳しくなったのではないでしょうか。
これで、皆様の美術鑑賞レベルは、1アップしたはずです。

では、また。来月の “とに~の美術家列伝” で。