146.回想日記~壁のツタ~ | Spring Breeeeze~♪

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1990年代前半の英国留学日記です。

書かれている内容はさも英国の常識、みたいな記述もありますが、あくまでも今から30年ほど前のことと捕らえてくださいませ。

現在の英国は随分変わっております。

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フローレンスはフランス人。
最初、そう聞いて少し意外だった。
その理由は後に記すとして・・・・

アイザックに彼女だと勘違いされて怒っていたスイスジャーマン(SG)・マリアンヌが、ある日アイザックについて話してくれた。
「アイザックってね、ヨーロピアンな彼女がほしくてほしくてたまらなかったのよ。
白人のね。
だから私に最初、近づいてきたの。
でも私にその気がないことを知ったらすぐに、そっぽ向いて次の誰かを探しに行ったわ。

なんでもアイザックには妹がいて、その妹も同じように語学留学でドイツ人の彼を作ってもうすぐ結婚するらしいわ。
そしてドイツに住むんだって。

アイザックも、何が何でもヨーロピアンの白人の彼女を作って、ヨーロッパに住みたいらしいのよ。
そんなようなことを、仲良しのときに話していたわ。
要はね、ヨーロピアンで白人なら、誰でもいいのよ。

いろいろ私の後も探し回ったみたいよ~
で、やっと見つけたのがあの子、フローレンスってわけ。」

 

彼女がそういう言い方をするのも無理はない、かもしれない。

 

フローレンスは
白に近いくらいの金髪
細くて柔らかいその髪の毛は、クルンクルンのくせっ毛
きっといつもきれいにまとまらないんだろうな、髪の長さは肩くらい、ふわっふわクルクルの髪の毛は、羊の毛を柔らかくした感じ。

背もそれほど高いほうではなく
細い、とにかく細い。
白い、白人は皆白いけど、特に白い、青白い。
他のどの白人より白いと思った。
全身細いけれど、お顔が特に細く見えるのは、きっととがった顎のせい。

これだけの情報ならそれなりにかわいい子を想像するかもしれないけれど。
細い、細すぎる体と顔は、おばあさんのように見えた。


それはきっと、彼女のふわふわのまぶしすぎるくらいの金髪が白髪のようにも見えて、こけた頬にとがった顎がそう感じさせるのかもしれない。
今思えば色素が、白人はただでさえ薄いのに、その中でも尚一層薄い人だったのだろう。

ふわふわの細くて綿毛のような髪の毛はくるんくるんなだけでなく、いつもまとまらずくちゃくちゃ。
目が悪いのかメガネをかけているのだけど、白いお顔に赤いふちのメガネ、私ならそれを選ばない。


本当にすごく勝手な、ステレオタイプ的私のイメージなのだけど
フランス人ってもっと・・・
きれいな人、というかおしゃれな人ばかりなのかと思ってた。
知的な感じの人が多いのかと思ってた。


彼女の服装は
おしゃれとは程遠い感じだった。
外国の小さな子供が来ていそうなちょっとカラフルなジャージ、そんなのが多かった。
コートを羽織るイメージはなく、外国の子供がよく着ているジャンパー(暑いから薄手のね)が多かったのは記憶でなくイメージだろうか。


フランス人といえば他にも~
ハウスメイトのフランス人の女性、マリエレンは
モデルのような美人というわけではないけれど
知的で
とてもおしゃれで
お話し上手
それだけで、「フランス人はこうあるべき」みたいな、私の勝手なイメージそのものの彼女
美人でなくてもきれいに見えてくる


しかし
申し訳ないけれど、フローレンスにはどこにも私の勝手なイメージの「フランス人」臭がしなかった・・・
あまりに失礼なことなので、もちろん誰にもこれは言わなかったが・・・・

ここでは全てありのまま書くので、「シュリさんってひどいのね」と思う人がたくさんいると思うけれど許してほしい・・・
もちろん、外見で人を嫌うことはない。

 


「フローレンスくらいしかアイザックに興味示すヨーロピアン女子、いなかったのよ(クスッ)。」

と、SGマリアンヌの話は続く。

「フローレンス、あの子、ほら、誰からも相手にされないでしょ?
私が知る限り、あの子お友達らしいお友達、いないはずよ、見たことないもの。
男の子はもちろんのこと、同性のお友達もいないと思うわ。
いつも図書館で見かけるけど、一人ぼっちだもの。

そこに目をつけて、アイザックが声かけたのね。
フローレンスも男の子に話しかけられるの初めてで、浮かれちゃったんじゃない?

あの二人、ほんとお似合いだわ!」




・・・なんかー
こういうの、外国ドラマの1シーンでとってもありがちな風景&せりふ・・・
まぁSGマリアンヌも、ちょっと「腹いせ」的気分で話しているとは思うあせる
アイザックのヨーロピアン彼女探し、まさかと思いつつも彼の行動を見ているとさもありなんと感じた。



何はともあれ、二人は幸せ真っ只中だから、いいんじゃない?照れ



で、壁のつたというタイトルですが~
実は、私のハウスメイトのSWマリアンヌ(前述のSGマリアンヌではなくスウェーデンの方)は、フローレンスとクラスが隣同士らしく。

(レベルがどちらも高くフローレンスも相当英語ができる人なのだが、SWマリアンヌやマリエレンの方がフローレンスより1つ上のクラスだったらしい、私からしたらほぼ変わらんあせる

私がSWマリアンヌに、ケンブリッジ英検後のホリディにアイザックとアイザックの友達と4人でウェールズ旅行に行くことを話すと、

「えっ、シュリ、じゃあひょっとしてフローレンスも一緒なの?フローレンスとあなた、旅行に行くの???」と驚かれた。



「あら、よく分かったわね、フローレンスも一緒だって言ってたわ」



「そりゃ分かるわよ、だってあの東洋人の男の子でしょ、アイザックって。
私達のクラスではちょっとした話題の人よ。
だってあのフローレンスと付き合ってるんでしょ?」




「あら、フローレンスとマリアンヌ、知り合いなの?クラスは違うよねぇ?」



「別に友達とかではないけれど、少なくとも私達のクラスの子は皆知ってるわ」



「ああ、そうなの?
一緒に旅行に行くけれど、この間紹介されたばかりで私は全然彼女のこと知らないのよ。

どんな子かマリアンヌは知ってる?」



「う~ん・・・彼女の存在は、壁のつた(の葉っぱ・・・Ivy)ね」



???



「スウェーデンでは彼女みたいなタイプの子を、そう表現するのよ。
要するにね、言われてみればそういう子がいたなぁ~って感じ。
存在感がない、いてもいなくても特に気にされない、あ、そういえばいたね、でもいてもくらーい感じの子?をそう表現するのよ。」




ひぃぃぃ~~~っ
きっつい!



「シュリ、あなたあの子とおしゃべりすることあるの?
会話、になりそう?
話ある?
旅行に一緒って、どのくらい行くの?
大丈夫なの?」




・・・えぇ~・・・よく分かりません・・・



「フローレンスは・・・分からないけれど、まぁアイザックとは毎日クラスでしゃべったりするし・・・
な、なんとかなるかなぁ・・・
それにロンドンの友達もいるって言ってたし・・・」




「そのロンドンの友達って、どんな友達なの?」



「さぁ~・・・」



「本当に大丈夫なの?
早めにうちに遊びに来てもいいのよ」


ウェールズ旅行の後、SWマリアンヌのスウェーデンのおうちに遊びに行くことになっていたのでした。



「うん・・・きっと何とかなるよ、うん。
私、ウェールズに旅行に行きたいし、こんなチャンスはないし、やっぱり行ってくる!」




「そう?じゃあ楽しんできなさいな」




SGマリアンヌも、SWマリアンヌも、日本人のお友達も、あの子もこの子も、「奇特な人ねぇ」って感じで私のウェールズ旅行計画を聞いていた。
 

マリアンヌと学校祭後の日のパーティーの時に。

ワイン赤ワインやシャンパンシャンパンでほどよく2人で酔ってます~爆  笑

 

 


多少の不安を抱えながらも~

私はとっても行きたかったウェールズに、車で連れて行ってもらえる~!

そして行き場に困っていたホリディ前半の予定がちょうど埋まってくれる~!!ってことで、有頂天だった。


それに3人ではなく、ロンドンの台湾人ガール、アイザックによればとてもいい子だからシュリもすぐに仲良くなれるといっていたケイって子がいるから、きっと大丈夫!

 

あまりネガティヴなことを考えず、旅行の準備を進めた。

 

 

 

 

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