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1990年代前半の英国留学日記です。
書かれている内容はさも英国の常識、みたいな記述もありますが、あくまでもその頃の英国での普通、と捕らえてくださいませ。
現在の英国は随分変わっておりますので~
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ハウスメートとなったトルコ人の女性、シュリン。
年齢は分からずじまいなのだけど、見た目は・・・あちらの方はふけて見えるのかもしれないとは思う。
こぎれいにしているけれど、正直な意見としては、中年のおばさんといった風に見えた。
ただ、ボーンマスで仲良くしていたニハイも、実は正直実年齢よりかなり老けて見えたので、トルコ人の年齢(アラビックの年齢、という方が正しいかな、ジジの事もあるし)は見た目で判断は難しい。
さて私、彼女とはあまりおうちで一緒にお食事した覚えがない。
せっかくハウスメイトになれたのに。
朝食、夕食、さて、何回一緒に食事しただろう?
かすかーに、一度朝食を共にしたことはある気がする。
喧嘩してしゃべりもしなくなったジジとは、喧嘩中も毎朝・毎夕、顔を合わせて食事していたのに。
他にも
入れ代わりが激しかったが、ハウスメイトはいた。
短期で来る生徒が多かったので、今となっては記憶がかなーり薄い。
スイスフレンチの感じのよいきれいな子もいた気がする。
最終日近くにお部屋でたくさん話したけれど、帰る間際だったのが残念に思った。
こんな感じで私のステイ先にはホームステイ用に4部屋くらいあったが、シュリンが来て4部屋全てが埋まっていた。
でもほどなく、3部屋になった。
突然シュリンが出て行った。
ハウスチェンジしたのだ。
理由はまったく聞いていなかったのだけど、引っ越してから聞いた。
「だってね、あのおばさん、なんか変じゃない?」・・・ランドレディのことだ。
「初日にご挨拶に行ったときもね、“Hi!”とご挨拶したら、『Hi』じゃないわ。
挨拶は“Hello”よ、と、ニコリともしないで言い放ったの。
初対面よ?
そんなことどっちでもいいじゃない、それにそんな怖い顔で言うこともないでしょう?」
私「あら、そんなことがあったの?
おばさん、そうね、とっても優しい~って感じの人ではないかもだけど、怖い人でもないんだけどなぁ。
まぁuk人って、言葉にうるさいものね、特に年配以上の人は。
Hiは、アメリカ英語だって聞いたことがあるわ。
ukではもっぱらhelloが正しいとされている、みたいね。
若者はもちろんその限りじゃないし、Hiも使う人がほとんどだと思うけれど。。。」
「あら、そうなの、そんなこと知らなかったわ。
でも私達外人で、英語が分からないから学びに来てるんだもの、知らなくてもおかしいことじゃないでしょ?
それなのに、あんなに怖い顔して(顔で真似してくれた^^ゞ)冷たく言わなくても、いいと思わない?」
「そうねぇ、もう少し優しく教えてくれたらよかったのにねぇ」
「それにね、あの家に越してきた初日もむムスっとした顔して、一言もしゃべらないのよ。
あなたが学校から帰ってくるのを、だまーって静かに、何もしゃべらないで紅茶を飲んで待ってたの。
あの時、あのなんともいえない雰囲気が永遠に続くんじゃないかって思ったわ。
シュリが帰ってきてくれて、やっと口を開いたの、しゃべることが出来たの。
どれほど待ち遠しかったことか!」
「その後もね、朝食のために私、いち早く下に降りておはようといって席についたけど、無視よ。
何にも言わなかったわ。
シュリやジジにはおはようを言ったのに。
シュリやジジには、にこやかにしゃべるのに。
私には凍りついた鉄の顔よ。(これも顔で何度も真似してくれましたー)」
「だから私、もうそれ以降、食事はいいですって言ったの。
すぐさまアコモデーションオフィスに足を運んで、ホストファミリーを変えて欲しいって頼んだの。
で、今日やっと引越し完了したってわけ。
今度のおうちのおばさんは、とてもにこやかでこんな風に(また顔を真似て表現してくれた)私を招いてくれたわ。
とってもいいおうちよ。
あの凍った鉄の顔よりはるかに居心地がいいわ。」
そっかぁ~
だからシュリンとお食事のとき、顔合わせた事ほとんどなかったんだー。
「知らなかった!
おばさん、シュリンのことそんなに無視してたの?
まったく気がつかなかったわ。
おばさんいつも通りに見えたけど・・・」
「そうよ、シュリやジジにはにこやか。
朝だって、私と二人っきりのときは、あの人怖い顔してテーブルにものを置くときだって、ボンっと怒ったみたいに置いたりしてたのに、あなたたちが来たとたんにこやかに普通になったもの。」
「それにジジも。
あの子、なんだか私のこと嫌いみたい。
全然私にはしゃべらないし、こちらからにこやかにしゃべっても、無表情にぶっきらぼうに返事をするだけだもの。
私、彼女に何かした覚えなんて何にもないのに!」
「ああ、ジジは、ねぇ・・・
ちょっと困った子よ。
セルフィッシュだしね。
私も彼女のことは困ってる。
今喧嘩状態だから、しゃべってないわ。」
「そうなの?
なにがあったの?」
例の電話が出ないのを私のせいにされて、ごめんと言わずi love youと言って、まともに謝ってくれない話を一通りした。
「やっぱりあの子、嫌な子ねぇ。
私はそういう子はだめだわ。
絶対仲良く出来ない、付き合えないわ。
ああ、あのおうちを出て行ってよかった!!
シュリ、よくあんな子と一緒の家で、しかも隣同士のお部屋にステイできるわねぇ。
私の新しいファミリーのおうち、あと一部屋あいているみたいよ、来ちゃいなさいよ。」
「あはは・・・でも私、ボーンマスでそういう感じでハウスチェンジして、次の家の方がもっと嫌な思いする結果になったから・・・怖くてできないわ。
私は今のおうち、ジジ以外は居心地悪くないし、ジジも別にしゃべらなければ、眼中にないから問題ないのよ。」
「そう?じゃぁもしもシュリが引越ししたくなったらいつでも相談してちょうだいね」
「ありがとう、シュリン。
それにしても、おばさんがシュリンにそんなにひどい態度だったなんて、全然気がつかなかったわ。ごめんね、気がついてあげられなくって。」
「あら、シュリのせいじゃないわ。
私はシュリのこと好きだし、これからだってシュリとはずっと友達でいたいもの。
おうちが変わっても、仲良くしてね。
またお茶とか行きましょうね。」
「うんうん、またお茶とかショッピングとか、いこうねー」。
こうして、シュリンは私のハウスメートではなくなったのでした。
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