快眠アドバイザーとして。。。
皆さんはよく眠れていますか?
人間は、人生の約3分の1を眠って過ごします。
寿命を80歳とすれば、約27年も眠るのです。こんな膨大な時間を費やして、
カラダは何をやっているのでしょう。もちろん、大切な仕事があるのです。
「眠りを必要としているのは、大脳です」
大脳は、人間の知的活動を支える中枢。生き物の進化でいうと、ほ乳類や鳥類の繁栄とともに発達した「新しい脳」で、ヒトにおいて特に発達している。私たちがものを考えたり言葉を話したりできるのは、高性能の大脳のおかげだ。
睡眠は、酷使されて傷んだ大脳を修復し、よりよく活動させるのが目的。
大脳に眠り指令を出す脳幹は、起源の古い脳で、私たちの意識が及ばないところで黙々と働いている。「眠い」と感じたら、それが脳幹からのサイン。
だが大脳には、弱点もある。連続運転に弱いのだ。「ずっと働いているとオーバーヒート状態になり、誤作動が増えます」。確かに、寝不足のときはミスをしやすい。だから睡眠という「メンテナンス」が必要になる。
そのメンテナンスを管理するのが、脳幹。脳の奥の方にある、より「古い脳」だ。脳幹の指令によって、大脳は眠りにつく。「大脳を『眠る脳』とすると、脳幹は『眠らせる脳』といえます」
大脳が眠っている間も、コントロール中枢である脳幹は、不寝の番を続ける。眠りの状態を管理する必要があるからだ。「レム睡眠」「ノンレム睡眠」という言葉をご存知だろう。睡眠中の大脳を脳波計で調べると、大きく2種類の状態に分かれる。睡眠の最初にまず現れるのがノンレム睡眠で、このときは大脳の神経の活動が鎮まって脳波が緩やかになる。数十分後、今度は脳波が活発に動き始める。これがレム睡眠。大脳が激しく活動している状態だ。 この「ノンレム睡眠→レム睡眠」というサイクルが、約90分周期で一晩の間に4~5回繰り返される。このサイクルを作り出しているのが、脳幹なのだ。「最初のノンレム睡眠が、一晩の中で最も深い眠り。このとき成長ホルモンが分泌され、メンテナンスが進みます」。そして2回目、3回目と進むにつれ、ノンレム睡眠は浅く、短くなる。
反対にレム睡眠は、朝に向かって徐々に増える。「レム睡眠は、大脳を覚醒させる準備をしているのです」と井上さん。冷えた車のエンジンを暖機運転するように、深く眠った大脳を、覚醒に向かって徐々に動かす。これで目覚めた瞬間から大脳がフル稼働できるわけだ。