「知らないことは100(歳)まで知らない」

これは、実家の祖母が
私によく言っていたことです。

一人の人間が全てを知ることなんて
できるわけがないですし、
知らないことがあるのは
当たり前なのですが

「知らない」ことを
恥ずかしいと思う気持ちや、
「あの人は物知らずだ」と
馬鹿にしたりする気持ちも
人間の心の中に存在するもの。


そして、ときにはその気持ちを
誰かに利用されてしまうことも
あるのかもしれません。

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今回ご紹介する絵本は、こちら。

そんなことも しらないの?
パク・ジョンソプ 作
なかやまよしゆき 訳
フレーベル館



あ~はらへった!

なんとかして、
あいつらを食べたいなあ。
うまいやり方はないかなあ。

あ!そうだ!あの手がある!

へっへっへ…


お腹をすかせたアンコウは
小さい魚を食べたいのですが

魚たちは群れになっていて
なかなかアンコウのほうには
近づいてきません。

そこで思いついたのは

群れの中にいる
数種類の魚たちのうち
一部だけを切り離す方法でした。

アンコウは、魚の群れに向かって
こう言います。

赤い魚が風邪をひいてるってさ。
風邪をひくと熱がどんどん上がる。
だから真っ赤なんだ。
「そんなこともしらないの~?」


それを聞いた魚たちは
様々な反応をし始めます。

中には、
「うつったら大変だから
同じ色同士で集まろう」
という考えもあり。

赤い魚たちが
「私たちは元から赤いんだよ!」
と言っても

疑心暗鬼に陥った魚たちは
とうとう、赤い魚を
群れから追い出してしまいます。

まんまと小さい魚を食べることに
成功したアンコウは、
また叫び始めました。

「黄色い魚も風邪ひいてるってさー」


韓国で2016年に出版された、この作品は
新型コロナウィルスの感染拡大後、
「もう一度読んでみる本」として
韓国の公立図書館で
図書プログラムが組まれたそうです。

アンコウのように
だますつもりで出される情報もありますが

本人はいたって真剣に
「みんなに伝えなくては!」と
善意で出される情報もあります。

とにかく膨大な量の情報が
簡単に飛び交う現代社会。

それらの情報が
果たして本当なのか
自分にとって必要なものなのか

判断するのは、自分です。

一つの基準は
「そんなこともしらないの?」
などと、不安を煽る情報は特に

「私はこれについて“知らない”」と
自覚したうえで

すぐに反応せず、
ちょっと立ちどまって確認する

その習慣ではないでしょうか。


 

 

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