「境界線」と聞くと
どこか冷たく感じる方も
いらっしゃるかもしれません。
ですが、本来の境界線とは
距離を置くことでも
壁を作ることでもなく
自分を大切に扱いながら
相手ともよりよい関係でい続けるための
“見えない線” のことです。
年齢を重ねるにつれ
家族の中の役割も
仕事での責任も
人間関係の形も
少しずつ変わってきます。
「頼られるから応えたい」
「自分がやった方が早い」
「気をつかわせたくない」
そんな優しさが重なって、
気づけば自分がすり減ってしまっていた。
そんな経験をされた方も
少なくないのではないでしょうか。
私も、数年前に
家にいる時間が長くなったとき
義母の介護と義父の面倒は
私がやらなくては、と
一人で抱え込んでいました。
ですが、あるタイミングで夫に
「お父さんのことはあなたにやってほしい」
と、ドキドキしながら伝えたところ、
あっさり
「分かった」と返されました。
そしてお互いに
両親に対して思っていることや
こうしたい、という希望などを
話せるようになりました。

私はどこかで
“我慢することこそ優しさ”
と思っていたのですね。
でも実は、私が勝手に
「やらなきゃ」と引き受けて
自分に無理をさせていただけ。
境界線をひくとは
「ここまでは私ができる」
「ここから先はお願いしたい」
「これは今日は無理」
と、自分の限界や感情を
丁寧に扱うことです。
それはわがままでも、
冷たさでもありません。
むしろ、
長く健やかに付き合うための
“優しさの形”なのです。
これは職場でも同じ。
頼まれたら断れず、
仕事を抱え込みすぎる人ほど、
実は周囲に
「この人にはどこまでお願いしていいのか」
が伝わっていません。
はい、これも以前の私です(;^_^A
境界線をはっきりさせることで、
相手も安心し、
コミュニケーションがスムーズになります。
そしてもう一つ大切なのは
境界線は“固定”ではないということ。
体調がいい日と疲れている日では
できることも違います。
家族の状況によって
仕事の忙しさによって
私たちのキャパシティは変わります。
だからこそ、
日々の自分の声に
耳を澄ませながら
線を引き直すことが必要なのです。
誰かを大切にするためには、
まず自分を大切にすること。
健全な境界線とは、
その土台を守るためのものです。
もしもあなたが
「少し無理しているかも」
と感じる場面があるなら、
ほんの一言だけ、
自分の気持ちを表現してみてください。
「今日はここまでにしたい」
「手伝ってもらえると助かる」
「それは今の私には難しい」
たったそれだけで
あなたの心は軽くなり
人間関係もやわらかくなります。
「健全な境界線」は
あなたの心と体の声を守るもの。
その線は、
あなたを弱くするものではなく、
むしろこれからの人生を
軽やかにしてくれる
大切な味方になります。
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