他人の秘密を聞きたくなるのは
人の性分かもしれません。
でも
秘密なんて特にないのに
「あるだろう」と探られても
困ってしまいますよね。
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今回ご紹介する絵本は、こちら。
『天狗裁き (落語絵本)』
川端誠
ロクリン社

大工の辰五郎が
夜なべ仕事をして
お昼になってから
眠くてたまらずに
昼寝をしています。
横で針仕事をしていたおかみさんが
眠りながらニヤニヤしている
辰五郎を見て…
おかみさんは辰五郎を起こし
どんな夢を見ていたか聞きたがります。
ところが辰五郎、
さっぱり覚えていないようで
夢なんか見ていない、と言い張る。
さては私に言えないような
夢を見たのか、と
しつこく責めるおかみさんと
夢など見てない、と言う辰五郎とで
大げんかに発展し
隣に住む徳三郎が止めに入って
やっと落ち着いたのですが
今度は徳三郎が
「ほんとはどんな夢みたんだ?」
と聞きたがります。
「天狗裁き」は元は上方の古典落語。
演者が途絶えていましたが
3代目桂米朝が復活させたそうです。
落語は、ご存じの通り
噺家さんの一人語り。
さまざまな人物を演じ分け
情景が目に浮かぶような話術は
まさに「芸」と言えます。
その落語の楽しさを
現代の子どもたちにも伝わりやすくするために
さまざまな「落語絵本」が
出版されているのですが
その中でも、
川端誠さんの「落語絵本」は
とても人気があります。
1994年に出版された
『ばけものつかい』(クレヨンハウス)
から始まったシリーズは
絵本のサイズや構成を引き継ぎながら
2023年からはロクリン社より刊行されています。
落語はやはり、
最後のオチがポイント。
絵本ではなにしろ、
すべてが絵になって
見えるようになっていますから
最後の1ページに持って行くまで
かなり練られているのが分かります。
特に、この『天狗裁き』は
「そうきたか!」と思える
絵本ならではの工夫があって
もう一度最初から
見返したくなること、間違いなし。
話の中身はもちろん、
絵の表現もすみずみまで味わいたくなる作品です。
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