どこから見るか
何を見るか

 それによって
 
「どう見えるか」は
全く違ってきます。
 
あなたは、普段
自分が何で判断しているか
意識したことがありますか。
 
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今回ご紹介する絵本は、こちら。
 
二番目の悪者
林木林 作
庄野ナホコ 絵
小さい書房




この国の王様は
自分の死期が近いことを悟ると
次の王様を国民で決めるようにと
おふれを出した。
 
金のライオンはすぐに思った。
 
「私こそが、王になる資格を持っている」
 
だが、そのころ街の広場では
別のライオンが候補に上がっていた…
 
 
金のライオンは大変なお金持ちで
金のたてがみと同じ
金色の服に身を包み
盛大なパーティーを開いては
たてがみを見せびらかしていました。
 
次の王様は自分だ、と
金のライオンは思っていましたが
 
街で評判になっていたのは
心がやさしくて強い、銀のライオン。
 
気になって気になって
こっそり様子を見に行った金のライオンが
目にしたのは
 
せっせと体を動かして
フクロウの壊れた家の修理をし
病気がちの仲間に食べ物を分け
木の下に落ちた小鳥のヒナを家に戻し
 
周りからとても感謝されている
銀のライオンの姿でした。
 
 
「こんなライオンがいたなんて・・・」
 
焦った金のライオンが
とった行動は

銀のライオンの行動について
まことしやかに嘘をつき 
「銀のライオンには気をつけて」と
あちこちに悪い噂を流すこと。

 
はじめは信じなかった街のみんなも

周りが同じ噂を知っているだけで
だんだんと銀のライオンを
疑いはじめます。
 

現代は、SNSをはじめとして
個人も企業も簡単に
情報を流すことができます。
 
そして、
どんな意図を持っているかによって
伝え方は全く違ってきます。
 
例えば、
政治家や芸能人など
同じ人についての話題でも
 
その人の良い面を伝える情報と
とことん悪い面を伝える情報が
混在していることは
 
あなたも実感なさっているのではないでしょうか。
 
また、
より強く印象付けるために

刺激的なタイトルや
ショート動画で
とにかく目をひくことが
最優先とされる傾向があり

非難したり攻撃したりするほうが
注目を集めやすいのも事実です。


この物語のなかで

銀のライオンの悪い噂は
いつの間にか尾ひれをつけて
一人歩きし始めました。


それを広げていったのは
悪意のない、街の人たち。


確かに、元々は
金のライオンがついた嘘です。

ですが

そこからの展開を見ると

まさに今、
私たちの住む世界で起こっていることが
そのままなぞられているようで

背筋が凍る思いです。


善意とは
悪意とは
伝えるとは
信じるとは

自分の中にある
様々な視点について
改めて考えさせられる作品です。


 

 

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