「なんでこんなこともできないんだ!」
義母が認知症と診断される前、
義父はいつもイライラして
声を荒げていました。
そのころの私は、すでに
特別な支援が必要な子どもの教育に
携わっていたため
義母の行動が
「わざと」ではなく、
やりたくてもできない状況なんだ、
ということが分かりました。
義父にもかいつまんで
何度も説明し
義父自身も、
認知症の番組や本から知識を得て
「どなっても変わらない」と理解してからは
イライラはしていましたが
声を荒げることは少なくなりました。

私自身も
特別支援学校に赴任して
初めて重度の自閉症のお子さんを担任したとき
同じことばを何度も何度もくり返す彼女に対して
どう接したらいいか全く分からず
目の前が真っ暗になったのを覚えています。
そこからとにかく
本を読みまくり
研修に行きまくり
毎日毎日、彼女の様子を観察して
周りの人に相談して
考えたことをやってみて、試してみて
そんな毎日でした。
そうやって知識が増えていくと
「もしかしたら、こうかもしれない」
と、想像する余地が生まれます。
「だったら、これをやってみよう」
と、試してみることもできます。
1か月を過ぎたころには
最初のころの絶望感はなくなり
彼女のとなりに立てるようになった
実感を持つことができました。

相手が自分の思うようにならないと
怒りや悲しみが生まれることがあります。
ですが
相手の状況や背景を知ったり
人間が持っている心理的な枠組みの
知識を得たりすると
「そういうことか」と冷静になり
相手に対してやさしくなれるのです。
先日の研修で
『知識はやさしさを生む』ということばを
教えてもらいました。
ああ、本当にそうだな、と
私自身の経験をふりかえって
納得していました。
あなたには、
知識を得たことで
やさしくなれた経験はありますか?
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