毎回実家に来るたびにやり忘れていたことを思い出した。

 床屋のにぃちゃんが来て、車を見て思い出した。

 今月、車検で乗り換える予定の車に形が似ていた。

 毎日何か一つ忘れてしまう。

 ひどい時になると、何かやろうと立ち上がり、その瞬間、何で立ち上がったのか忘れてしまう。

 車椅子の寸法を測るのもその一つだった。

 荷室に積めるのか、積めないのか。

 自分の車から、コンベックスを取ってくる。

 縁側に置いてある車椅子を測った。

 幅約300㍉縦横約900㍉。

 ボクはここで、じーんと感動してしまった。

 この車椅子は、まずこの寸法ありきで作られたと思ったからだ。

 そして、その寸法には理由があるんだと。

 ものを作るとは、そういうことだと感じた。

 使う目的に、使い勝手。

 車椅子を押すハンドルを畳めば、縦約700㍉になった。

 ボクの購入予定の車に積める大きさとなる。

 もちろん作る方は、売るための工夫の一つに違いないのだが、大きさや重さなど、メーカーは日々、頭を捻っているのだろう。

 寸法もその一つなのだ。

 そう考えていると、「フリーサイズ」という言葉に殺意を覚えた。