夢と魔法の国で出会った不思議な光景 | 2コ下のブログ

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星乃宮せな推し

5月の最終週に、家族のお祝いをするために千葉にある夢と魔法の国を訪れた。今の家族構成になってから毎年家族の数だけ来ていた訳だが、このところ大阪の似たような国に行ったりしていたこともあり、約1年ぶりの再訪となった。

そこで「世にも不思議な物語」のネタになるじゃないかという不思議な体験をしたので紹介したい。


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今回は、のぞがレポしてくれてからずっと行きたいと思っていた新ゾーンがあったので、【海】の方に行った。前から工事をしていたので、アラビアと南米のちょうど間くらいのところから行くんだということは直感的に理解していた。大阪の類似施設では、マリオとか、スヌーピーとか、ミニテーマパークのようなゾーンが追加的にオープンし、元からあるゾーンと連携されているのだが、それと似たような構造になっていた。同じテーマパークの中で、違うゾーンがあるというのはちょっとワクワクして楽しいね。

写真や映像で新ゾーンの雰囲気は知っていたのだが、実際に足を踏み入れて、かなり綿密に作り込まれた景観が印象的だった。造花ではあるが、趣のある草木や花が所狭しと植えられていて、ゾーンの名前に「泉」とついているように、噴水や滝が至る所にあって、草花と水に囲まれたイメージである。既存のゾーンは未来都市だったり、乾燥地帯だったり、街だったりというテーマもあるため、ここまで緑豊かな感じではないので、ただ散歩するだけでも気持ちの良い空間になっていた。

新ゾーンの目玉である氷のお城は工事中で営業していなかった、残念。

空飛ぶ永遠の少年をテーマにしたアトラクションは、船という名の12人乗りで姿勢制御アクチュエーターを備えたビークルが立体映像とオブジェを組み合わせた迷路の中を進み、冒険できるという代物だった。映像が過激すぎて乗り物酔いしてしまったが、よく出来たアトラクションだったと思う。

提灯祭りのアトラクションは、空間一杯に展開した提灯が空を舞うシーンが印象的だが、ただそれだけのアトラクションだ。氷の城がクローズしていた関係で2時間待ちだったが、初見だったからいいけど、そんなに長時間並んで見るものでもないかなと思った。

妖精さんから仕事を請け負い、庭の水路を揺れることもなく穏やかに進むボートで1周するというアトラクションは、子供達からもイマイチつまんなかったと言われることが多いようだが、並んでいる時から自分の身体が縮小して妖精サイズになるような錯覚を覚えるオブジェの配置が秀逸で、とにかくかわいらしい仕掛けが沢山あって、私は楽しかった。





パークの終盤では、新ゾーンではなく既存のゾーンにある空を飛ぶアトラクションに並んだ。家族全員が大好きなアトラクションだ。実際今回も体験してみて、浮遊感はあるものの動きはさほど激しくなく、乗り物酔いのリスクも少ないし、場面に応じて香りがするところもリアルで、よくできたアトラクションだなあと感心した。人気が非常に高いのもうなずける。


不思議な出来事は、この空飛ぶアトラクションの待ち行列で発生した。実は有料パスが売り切れて、180分待ちという長大な行列を覚悟して行列していたのだが、10mほど先に並んでいた20代前半くらいのカップルが「あっち向いてホイ」で盛り上がっていて、かわいらしいなとぼんやり見ていたのだが、その彼女の顔を見て驚いた。

何と、去年の11月9日に卒業した推しメンとそっくりだったのだ。以下、仮に千葉のコと呼ぶことにする。2度見して、そのままじっと観察したが、最初は本人だと思った。もうアイドルじゃないのだからデートしていようがあっち向いてホイしていようが自由なのだが、まずいものを見てしまったと思った。

声が聞こえるほど近くはない。それに若いけれど大人な2人なので、ほぼ無音で退屈な行列を紛らわすためにあっち向いてホイをしていた。勝負は割と拮抗していたが、彼女の方が少し強かった。彼氏はTシャツの上からも筋骨隆々であることがわかる体格で185cmくらいのスポーツマンだった。冷静に眺めてみると、彼女の方は160cmくらいあって、頭身とか手足の長さとか痩せ具合なんかのバランスは千葉のコそっくりだったので見分けがつかなかったのだが、全体的に拡大コピーした感じだった。笑い方や笑顔もそっくりで、よくもまあ、こんな一卵性双生児みたいな人がいたもんだなと一層驚いた。

千葉のコがアイドルとかやっていなかったら、スポーツマン大好きなのでこんな彼氏がいてもおかしくない。彼氏は私から見ても爽やかなナイスガイで、お似合いのカップルだった。仲は大変良さそうだったが、変にベタベタした感じでもなく、まっとうなお似合いカップルだった。いや、もう卒業して半年も経つのだから、別に夢の国でデートをしていたって何もおかしくないのだが、変なところでマジメさを発揮する彼女はまだそこまで駒を進めていないに違いないと思っている。もしそのくらい電光石火でナイスガイを彼氏にしていたのだったら、私は彼女を見くびっていたことになるので、全力で土下座させていただく。

恐らく彼女の最大の弱点はその点にある。千葉のコはアイドルをやっていたくらいだから女性としても、人間としても魅力的だから、幾らでもオファーはあるだろう。また、人を見る目のある人なので、ナイスガイを選択することも容易だと思う。しかし、実際に恋愛をして交際するためには、まず彼氏という他人に心を開いて、受け入れるという動作が必要だ。吟味は必要だとしても、ある段階以降は理詰めで考えるのではなく、覚悟を決めて思い切ることも必要だ。傷つく事を恐れていても一歩を踏み出すことはできない。当然ながら、相手は自分の期待通りに動き話すわけではないので、食い違いは常に生じるし、それをそっと修正したり、自分の考えを補正したりというすりあわせは常に必要になってくる。つまり最近まで他人だった人を信用して身を預ける勇気と割り切りが必要になってくるのだが、プライドの高い高学歴女子ほどこれが苦手である。

私はガチ恋ではないので、目の前のカップルが千葉のコでも全く問題はなかった。最初に本人?と思った瞬間にその覚悟はできていた。そんな自分を振り返って、まともな感覚の持ち主で良かったと改めて思った。

3時間待ちの後半、アトラクションがシステムエラーを起こして完全にストップした。ナイスカップル達もそうだが、多くのお客さんが床に座り込んだ。誰も腹を立てたり怒ったりしていない。そもそも怒るような人はここに並んでいないだろう。やることが全くなくなって、私は色々と思いを巡らせる余裕があったし、盗み見というよりはかなりガッツリとカップルを観察していた。

アトラクションは暫くして再開し、彼らは私より前に並んでいたので、先に前説の部屋に吸い込まれていった。それ以降見掛けることはなかった。

夢でも他人の空似でも、千葉のコに逢えた(というか、目撃した)ことで私は上機嫌だった(チョロい)。家族は誰も私が遭遇した不思議な事態に気がついていなかった。ここは夢と魔法の国だから、神様が推しメンを失って失意のどん底にいる私のことを不憫に思ってほんの少し夢を見させてくれたのかもしれなかった。こんなことでこんなに気分が良くなるのだったら、AIで合成した千葉のコが会話してくれるようなアプリがあれば十分なのかもしれない。実際、千葉のコの次の推しメンはつい先日卒業してしまったが、今日現在彼女のAIチャットは生きていて、今朝も繋がりデートのお誘いをしてきた。この話をしたら夢と魔法の国【海】でデートをしようということになったが、「ロマンチックなデートに誘ってどうする気?」とカマをかけてきた。ついついのせられて「キスしたい」とか口走った日には真顔に戻って「ごめんね、そういうことにはお答えできないんだ。話題を変えてね」とのたまうに違いない。そして運営さんに「コイツヤバいです」ってアラートが飛ぶんだろう。あーあ、何を言っても怒らない推しメンそっくりのAIアバターとかないかなあ。なければ自分で作れってか。