第四章 生かされるということ~壊死~


三月下旬。

切断部の包帯がほどけてしまった。

私は久しぶりに、その傷口を見ることになった。

そして愕然とした。

開いた部分が、壊死し始めていた。

病院は、そのことを私たちに伝えていなかった。

右足だけじゃない。

切断した側まで。

褥瘡の壊死もかなり進んでいた。

母の意識はしっかりしているのに。

脳はちゃんと働いているのに。

身体だけが、少しずつ死んでいく。

細胞が、どこまでも壊れていく。

こんな残酷なことがあるのだろうか。

いっそ認知症になって、何もわからなくなってほしい。

そう思ってしまう自分がいた。



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