71歳のホノルルマラソンの結末
こんにちは!Megumiです。
先日から、私はホノルルに来ているのですが・・・
実は、<ホノルルマラソン>に参加するためだったのですよね~^^
もちろん、70歳からフルマラソンに挑戦を決めた、Mさんも一緒です。
Mさんがフルマラソンに挑戦を決めた経緯は、こちらをご覧ください^^
→ ★70歳からフルマラソンに挑戦!ホノルルへの道のり
では、本日の記事。
71歳のホノルルマラソンの結末 です。
私の<ランニング教室>に来ていただいたMさん。
制限時間がない大会という事で、ホノルルマラソンで、初めてのフルマラソンに挑戦される事を決めたのですが
実は、Mさんは年齢だけではない、いろんな不安要素を抱えていらっしゃいました。
一度も書いたことはなかったですけれど
一年くらい前に、脳にできた髄膜炎の手術をされているのです。
それから、もう一つ・・・
糖尿病を抱えていらっしゃって、血糖値が下がる危険のあるフルマラソンは
主治医の先生に「危険です!絶対に危険!」と言われるくらい体調管理が難しいのですね。
そんなリスクを抱えながらも、私に「フルマラソンに挑戦できるよう指導してください」と言ってくださり
8月頃からだったかな・・・・
私が、毎月のMさんの練習メニューを組み、Mさんは毎日の練習記録と食事、
体重や体の状態などを記した日記を私に渡してくださり
私は、Mさんの体調や練習状況を見ながら、毎月の練習メニューを作っていたのです。
そんなやり取りをしながら、ようやく当日!!
ホノルルマラソンの当日を迎えることができました。
「フルマラソンのスタートラインに立つこと!」これを目標にしていたMさん。
まずは、夢が叶いました!!
ホノルル時間の、明け方4時頃に、スタートラインに並び始めます。
さぁ、今から楽しみながら挑戦しましょ~!!^^
実は、この大会の直前までMさんには一言も言っていませんでしたが
私は、最初からMさんと一緒に並走するつもりでした。
最初からそれを言ってしまうと、無意識にMさんの心に依存心が出てきてしまうので
スタート直前まで、ナイショにしていて、私は大きなポーチにいろんなモノを入れて
走ることにしていたのです。
5時ちょうどから、スタート!!!
スタートとともに、空に花火が打ち上がり、スタートラインに並んだ人たちは
拍手と声援と感動の溜め息で、会場は一気に興奮状態です!!
私たちが、ゆっくり前に進み始め、スタートラインのゲートをくぐったのは
スタートから20分後ぐらい・・・
それでも、みんなニコニコしながら、大会を楽しんでる~^^
3万人の人たちが、街を走り始め、まだ真っ暗な街のクリスマスなネオンがランナーを照らします。
Mさんも笑顔で、いいリズムで走り始めました!!
1キロ8分前半!!すごくイイ感じ!
Mさんは、最初走り始めた頃、1キロ10分以上かかっていました。
それなのに、1キロ8分!! 素晴らしい走りです。
しばらくすると給水所・・・
3万人のランナーが吸水し、余ったお水を道路に捨てるものだから
その地帯は、大きな大きな水たまりになっている・・・・
すべらないように、注意して走りましょ!!
5キロまで、いいリズムでしっかりした足取りで走ってきたMさん・・・
5キロをすぎたら、いきなり歩き始めました。
走り出しては、またすぐに歩き出す・・・どうしたんだろう??
10キロのレースで一度も歩かずに走りきれる人なのに・・・
「Mさん、しんどいですか?体はどんな感じですか?」
「ちょっとしんどいです。胸が苦しいです。」
「呼吸が苦しいのは、しばらくすると慣れてきますよ!頭がクラクラするとか
そういう体調の不具合じゃないでしょう??」
それでもすぐに歩き始めてしまう・・・
「Mさん、スタートラインに立てたら夢が叶った!ってもう満足しちゃってませんか?
今のMさんは、<10キロウォーク>に申込んで10キロ歩いている人と同じですよ!」
最初から、ちょっとキビシイ^^;
「私、どうしてしまったんだろ?何のために練習してきたんだろ・・・」
ダイヤモンドヘッドの緩やかな上り坂を、力なくテクテク歩くMさん・・・
朝日が登り始め、素晴らしい景色が視界に広がっていても
Mさんの表情は、自分への悔しさでゆがんでいました。
すると、ボランティアの方たちが折り返しのテープを張るためにセンターラインに並んで
ランナーに声をかけながら、ハイタッチしていました。
「Mさん!ボランティアさんとハイタッチして元気もらって!!笑顔で楽しんで!」
GO!GO!GO!!!
オハヨーゴザイマス!!
彼ら、彼女らのビッグスマイルにつられて
だんだんMさんの表情が明るくなってきて、また足取り軽く走り始めました!!
本当に笑顔のパワーってすごい!!
人の応援で、声援で、笑顔で、こんなにもエネルギーが湧いてくるなんて!
ダイヤモンドヘッドを登りきり、順調に進むかと思われた、10キロあたりに
最初の異変が起きました。
「ふくらはぎが痛いんです!!」
今まで、レースに出ても膝も筋肉にも痛みなど出た事のなかったMさん。
この日のホノルルは強風・・・意外と気温が上がるのが遅かったので
半パンを履いていたMさんの脚が冷えきってしまい、筋肉が硬直したようです・・・
道路脇に寄って、ゆっくりストレッチをすることにしました。
今まで味わったことのない、脚の痛みで<冷えの恐ろしさ>を痛感されていました。
なんとか復活して10キロ地点からまた走り出したものの・・・また歩き・・・
Mさんは、まったく走ろうとしません
「体が重い、しんどい・・・」と歩いたままです。
表情は険しく、唇の色は紫色で、まだ先の長いゴール地点まで
まったくたどりつけそうな雰囲気ではなかったのです。
このままじゃ無理だと判断した私は、15キロ地点で仕切り直すことにしました。
「Mさん、一度リセットしましょう!Mさん完全に火が消えている!
まだまだ燃料あるのに、燃えてない!不完全燃焼だからカラダが重いんです!
もういちど、ストレッチしてエンジンかけなおしましょう!」
もう一度、カラダを温め直し、疲労を取って立て直す作戦です。
靴を脱ぐと、指を動かしただけでふくらはぎがつり・・・右がつったかと思うと
左足もつってくる・・・・
全身が冷えと筋肉の硬直と疲労物質とで、カラダのあちこちが痛み
道路脇でのたうちまわるMさん。
すると、近所の通りかかった白人のマダムが心配そうに寄ってきて
やさしくMさんの脚をさすってくれました。
通りすがりの人数人から声をかけられ、本当に人の温かさを感じるホノルル。
街全体がお祭りで、ランナーを応援してくれる!!!
激しい痛みに顔をゆがめ、どうしたら良いのかもわからないMさんに
順番にできる範囲でストレッチの指示をしながら
私の頭にも(この状態から復活できるだろうか・・・)と不安がよぎります。
「私・・・もう・・・私・・・どうしよ・・・」
“リタイア”という言葉が、喉からでかかったMさんの言葉を無視して
「大丈夫!もう疲労物質リセットしてなくなりましたよ!つってもまた元に戻せばいいし
たいしたことありません、Mさんまだまだ元気ですよ!疲労感は気のせい!さぁ立って!!」
「ほら、立ったらマシでしょう?足踏みしてみて!じゃぁ靴はいて!!」
畳み掛けるように次々に指示をして、また靴を履いたら・・・
「わ~~さっきまでと全然違う~!ウソみたいに足が軽い~~!」っとMさん
みごとにリセットして、笑顔でまた気分も新たに走り出しました。
心もカラダも完全にリセットです!!
ゆっくり歩いている20代の女性たちを70代のMさんが抜き去ります。
「どんなに遅くても、ゆっくりでも、走っていたら、歩いている人を必ず抜けますよ!
Mさん、歩いている人をごぼう抜きしてますね!!」
ホノルルマラソンでは、ハイウェイを長い距離走ります。
普段、車しか走れないところを走る快感!!気持イイ~~!!
給水所では、たくさんの紙コップがゴミとして出ます。
ボランティアの人たちがすぐに片付けてくれ、紙コップの山は
どんどんとゴミ袋に詰められていました。
本当にボランティアさんに助けられています。
途中、いろんな応援がありました!元気をいっぱいくれる陽気なボランティアさん
お家の前で、個人的にアメを提供してくれた現地の日本人のお嬢さん!!
どんなに嬉しかったことか^^
25キロをすぎてくることには、日が高く上がり日差しがキツくなってきました・・・
そこで、私の秘密兵器登場!!!
日除けのための傘!!!
私のUVカットも去る事ながら、Mさんに日陰を作り
Mさんの体力消耗を防ぐために、バサッと広げて傘を指して歩きました。
かなり、いろんな人に見られたけどね^^;
単調な景色の変わらないハイウェイのランは、時々ストレッチのために止まりながら
気分転換もしながら前をめざします。
だけど、さすがに歩くのが精一杯で、走り出すことはできなくなりました。
Mさんは20キロをすぎたあたりから、<キロ表示>の写真をとっていました。
「初めて24キロを走れた!!」と、ハーフマラソン以上を走ったことのないMさんは
それが嬉しかったのですよね!!
私としては、完全に<完走>しか頭になかったので
ゴールまでのキロ表示は、単なる通過点にしかすぎないと思っていました。
30キロ地点で、記念に!と写真をとった後
「もう、残り12キロですよ!もうゴールが見えましたよ!!後は、少しでも早く!
だらだら歩くのではなく。目標持って前を目指しましょう!!」
その言葉で、(必ずゴールできる!)と、自分に自身が出て来たMさんは
この後、<キロ表示>の看板を撮影しようとはしませんでした。
撮影するなら、ゴールで!!!
初めてMさんの頭に、しっかりご自分のゴールシーンを描けた瞬間だったかもしれません。
今までMさんのスピードと時間を見ながら、ゴールの時間を想定していたのに
ここにきてガー様(ガーミン:GPS機能付き高機能デジタルウォッチ)が充電切れ!!
確かに、ガー様をこんなに長い時間働かせたことなかったもんな~・・・^^;
もう残り10キロになった頃から、私は「イッチ!ニー! イッチ!ニー!」と
Mさんの歩くペースに合わせてかけ声を掛け始めました。
Mさんも、一緒に「イッチ!ニー! イッチ!ニー!」と言いながら歩きます。
「もう、何も考えず、イッチニー!に合わせて腕を振ってください!
タクトを振るようにリズミカルに!集中して!」
イッチ!ニー!
イッチ!ニー!
イッチ!ニー!
「Mさんは、ただしんどくて歩いてる他の人とは違いますよ!腕振って顔上げて
一歩一歩確実に前に行く意志で歩くんですよ!」
疲れ果てて、顔をうなだれて歩いている方たちを、Mさんは軽く100人・・・
いや、もっと大勢の人を抜いたでしょうか・・・
男性も女性も、Mさんよりずっと若い人ばかりをごぼう抜きです。
イッチ!ニー!
イッチ!ニー!
の声で振り向いたランナーたちは、私たちに道を開けてくれます。
「気合い入っとるな~!!」と声をかけてくれるおっちゃん
「アレ、いいかもよ!」と私たちを見て、マネして腕を降り始める若い女性たち
「サン!シー!」と、私たちのイチ!ニー!続けて声を上げる白人女性・・・
ランナーも沿道の応援の方も、みんなMさんに注目し、笑顔で声を掛けてくれました。
40キロの看板を見たら、Mさんの声が涙声に変わります・・・
「イッチ!ニー!のリズム刻むことだけに集中して!!腕振って!リズミカルに!」
この場に至ってもまだキビシイ^^;
目の前にフィニッシュゲートが見えてきました。
私がゲートを指さすと、Mさんはうなずいてさらに声が大きくなります。
イッチ!ニー!
イッチ!ニー!
イッチ!ニー!
イッチ!ニー!
・・・っと、このリズムが一瞬くるい、リズムが早くなったかと思うと
最後の最後に、自然と・・・Mさんは走り始めました。
軽やかに、リズミカルに気持ち良く・・・・・
イッチ!ニ!
イッチ!ニ!
イッチ!ニ!
イッチ!ニ!
そしてフィニッシュ!!!!
途中、リタイアの危機を乗り越えて9時間でみごと完走!!!
この晴れやかな笑顔が、すべてを物語っています。
完走の記念メダルもとても嬉しそうにしていたMさん。
一生の宝物になりそうです!
早くにゴールしていたのに、私とMさんのゴールをずっと待ってくださっていた
今回マラソンツアーでご一緒した神戸ランスタの皆さま!!
ありがとうございました~~!!
みんな全員が完走できて、本当に良かったです~!!
今回のこのホノルルマラソンは、本当に人の支え合いパワーを痛感しました。
一人で挫折しそうな時も、人がいたら頑張れる!力が涌いてくる~!!
そして、自分が誰かを元気にしようと思ったら
自分自身がエネルギーに溢れ、余裕があり、前向きな精神でないと
人を元気にできないのだな~!っと。^^
それにしても、ホノルルマラソン最高~!!*^^*
Mさんの頑張りに感動された方!
Mさんへのお祝いと、労いの言葉をコメント欄にぜひお願いします!!
皆さんのコメントが、さらにMさんの想い出と感動を深くすると信じています。^^
先日から、私はホノルルに来ているのですが・・・
実は、<ホノルルマラソン>に参加するためだったのですよね~^^
もちろん、70歳からフルマラソンに挑戦を決めた、Mさんも一緒です。
Mさんがフルマラソンに挑戦を決めた経緯は、こちらをご覧ください^^
→ ★70歳からフルマラソンに挑戦!ホノルルへの道のり
では、本日の記事。
71歳のホノルルマラソンの結末 です。
私の<ランニング教室>に来ていただいたMさん。
制限時間がない大会という事で、ホノルルマラソンで、初めてのフルマラソンに挑戦される事を決めたのですが
実は、Mさんは年齢だけではない、いろんな不安要素を抱えていらっしゃいました。
一度も書いたことはなかったですけれど
一年くらい前に、脳にできた髄膜炎の手術をされているのです。
それから、もう一つ・・・
糖尿病を抱えていらっしゃって、血糖値が下がる危険のあるフルマラソンは
主治医の先生に「危険です!絶対に危険!」と言われるくらい体調管理が難しいのですね。
そんなリスクを抱えながらも、私に「フルマラソンに挑戦できるよう指導してください」と言ってくださり
8月頃からだったかな・・・・
私が、毎月のMさんの練習メニューを組み、Mさんは毎日の練習記録と食事、
体重や体の状態などを記した日記を私に渡してくださり
私は、Mさんの体調や練習状況を見ながら、毎月の練習メニューを作っていたのです。
そんなやり取りをしながら、ようやく当日!!
ホノルルマラソンの当日を迎えることができました。
「フルマラソンのスタートラインに立つこと!」これを目標にしていたMさん。
まずは、夢が叶いました!!
ホノルル時間の、明け方4時頃に、スタートラインに並び始めます。
さぁ、今から楽しみながら挑戦しましょ~!!^^
実は、この大会の直前までMさんには一言も言っていませんでしたが
私は、最初からMさんと一緒に並走するつもりでした。
最初からそれを言ってしまうと、無意識にMさんの心に依存心が出てきてしまうので
スタート直前まで、ナイショにしていて、私は大きなポーチにいろんなモノを入れて
走ることにしていたのです。
5時ちょうどから、スタート!!!
スタートとともに、空に花火が打ち上がり、スタートラインに並んだ人たちは
拍手と声援と感動の溜め息で、会場は一気に興奮状態です!!
私たちが、ゆっくり前に進み始め、スタートラインのゲートをくぐったのは
スタートから20分後ぐらい・・・
それでも、みんなニコニコしながら、大会を楽しんでる~^^
3万人の人たちが、街を走り始め、まだ真っ暗な街のクリスマスなネオンがランナーを照らします。
Mさんも笑顔で、いいリズムで走り始めました!!
1キロ8分前半!!すごくイイ感じ!
Mさんは、最初走り始めた頃、1キロ10分以上かかっていました。
それなのに、1キロ8分!! 素晴らしい走りです。
しばらくすると給水所・・・
3万人のランナーが吸水し、余ったお水を道路に捨てるものだから
その地帯は、大きな大きな水たまりになっている・・・・
すべらないように、注意して走りましょ!!
5キロまで、いいリズムでしっかりした足取りで走ってきたMさん・・・
5キロをすぎたら、いきなり歩き始めました。
走り出しては、またすぐに歩き出す・・・どうしたんだろう??
10キロのレースで一度も歩かずに走りきれる人なのに・・・
「Mさん、しんどいですか?体はどんな感じですか?」
「ちょっとしんどいです。胸が苦しいです。」
「呼吸が苦しいのは、しばらくすると慣れてきますよ!頭がクラクラするとか
そういう体調の不具合じゃないでしょう??」
それでもすぐに歩き始めてしまう・・・
「Mさん、スタートラインに立てたら夢が叶った!ってもう満足しちゃってませんか?
今のMさんは、<10キロウォーク>に申込んで10キロ歩いている人と同じですよ!」
最初から、ちょっとキビシイ^^;
「私、どうしてしまったんだろ?何のために練習してきたんだろ・・・」
ダイヤモンドヘッドの緩やかな上り坂を、力なくテクテク歩くMさん・・・
朝日が登り始め、素晴らしい景色が視界に広がっていても
Mさんの表情は、自分への悔しさでゆがんでいました。
すると、ボランティアの方たちが折り返しのテープを張るためにセンターラインに並んで
ランナーに声をかけながら、ハイタッチしていました。
「Mさん!ボランティアさんとハイタッチして元気もらって!!笑顔で楽しんで!」
GO!GO!GO!!!
オハヨーゴザイマス!!
彼ら、彼女らのビッグスマイルにつられて
だんだんMさんの表情が明るくなってきて、また足取り軽く走り始めました!!
本当に笑顔のパワーってすごい!!
人の応援で、声援で、笑顔で、こんなにもエネルギーが湧いてくるなんて!
ダイヤモンドヘッドを登りきり、順調に進むかと思われた、10キロあたりに
最初の異変が起きました。
「ふくらはぎが痛いんです!!」
今まで、レースに出ても膝も筋肉にも痛みなど出た事のなかったMさん。
この日のホノルルは強風・・・意外と気温が上がるのが遅かったので
半パンを履いていたMさんの脚が冷えきってしまい、筋肉が硬直したようです・・・
道路脇に寄って、ゆっくりストレッチをすることにしました。
今まで味わったことのない、脚の痛みで<冷えの恐ろしさ>を痛感されていました。
なんとか復活して10キロ地点からまた走り出したものの・・・また歩き・・・
Mさんは、まったく走ろうとしません
「体が重い、しんどい・・・」と歩いたままです。
表情は険しく、唇の色は紫色で、まだ先の長いゴール地点まで
まったくたどりつけそうな雰囲気ではなかったのです。
このままじゃ無理だと判断した私は、15キロ地点で仕切り直すことにしました。
「Mさん、一度リセットしましょう!Mさん完全に火が消えている!
まだまだ燃料あるのに、燃えてない!不完全燃焼だからカラダが重いんです!
もういちど、ストレッチしてエンジンかけなおしましょう!」
もう一度、カラダを温め直し、疲労を取って立て直す作戦です。
靴を脱ぐと、指を動かしただけでふくらはぎがつり・・・右がつったかと思うと
左足もつってくる・・・・
全身が冷えと筋肉の硬直と疲労物質とで、カラダのあちこちが痛み
道路脇でのたうちまわるMさん。
すると、近所の通りかかった白人のマダムが心配そうに寄ってきて
やさしくMさんの脚をさすってくれました。
通りすがりの人数人から声をかけられ、本当に人の温かさを感じるホノルル。
街全体がお祭りで、ランナーを応援してくれる!!!
激しい痛みに顔をゆがめ、どうしたら良いのかもわからないMさんに
順番にできる範囲でストレッチの指示をしながら
私の頭にも(この状態から復活できるだろうか・・・)と不安がよぎります。
「私・・・もう・・・私・・・どうしよ・・・」
“リタイア”という言葉が、喉からでかかったMさんの言葉を無視して
「大丈夫!もう疲労物質リセットしてなくなりましたよ!つってもまた元に戻せばいいし
たいしたことありません、Mさんまだまだ元気ですよ!疲労感は気のせい!さぁ立って!!」
「ほら、立ったらマシでしょう?足踏みしてみて!じゃぁ靴はいて!!」
畳み掛けるように次々に指示をして、また靴を履いたら・・・
「わ~~さっきまでと全然違う~!ウソみたいに足が軽い~~!」っとMさん
みごとにリセットして、笑顔でまた気分も新たに走り出しました。
心もカラダも完全にリセットです!!
ゆっくり歩いている20代の女性たちを70代のMさんが抜き去ります。
「どんなに遅くても、ゆっくりでも、走っていたら、歩いている人を必ず抜けますよ!
Mさん、歩いている人をごぼう抜きしてますね!!」
ホノルルマラソンでは、ハイウェイを長い距離走ります。
普段、車しか走れないところを走る快感!!気持イイ~~!!
給水所では、たくさんの紙コップがゴミとして出ます。
ボランティアの人たちがすぐに片付けてくれ、紙コップの山は
どんどんとゴミ袋に詰められていました。
本当にボランティアさんに助けられています。
途中、いろんな応援がありました!元気をいっぱいくれる陽気なボランティアさん
お家の前で、個人的にアメを提供してくれた現地の日本人のお嬢さん!!
どんなに嬉しかったことか^^
25キロをすぎてくることには、日が高く上がり日差しがキツくなってきました・・・
そこで、私の秘密兵器登場!!!
日除けのための傘!!!
私のUVカットも去る事ながら、Mさんに日陰を作り
Mさんの体力消耗を防ぐために、バサッと広げて傘を指して歩きました。
かなり、いろんな人に見られたけどね^^;
単調な景色の変わらないハイウェイのランは、時々ストレッチのために止まりながら
気分転換もしながら前をめざします。
だけど、さすがに歩くのが精一杯で、走り出すことはできなくなりました。
Mさんは20キロをすぎたあたりから、<キロ表示>の写真をとっていました。
「初めて24キロを走れた!!」と、ハーフマラソン以上を走ったことのないMさんは
それが嬉しかったのですよね!!
私としては、完全に<完走>しか頭になかったので
ゴールまでのキロ表示は、単なる通過点にしかすぎないと思っていました。
30キロ地点で、記念に!と写真をとった後
「もう、残り12キロですよ!もうゴールが見えましたよ!!後は、少しでも早く!
だらだら歩くのではなく。目標持って前を目指しましょう!!」
その言葉で、(必ずゴールできる!)と、自分に自身が出て来たMさんは
この後、<キロ表示>の看板を撮影しようとはしませんでした。
撮影するなら、ゴールで!!!
初めてMさんの頭に、しっかりご自分のゴールシーンを描けた瞬間だったかもしれません。
今までMさんのスピードと時間を見ながら、ゴールの時間を想定していたのに
ここにきてガー様(ガーミン:GPS機能付き高機能デジタルウォッチ)が充電切れ!!
確かに、ガー様をこんなに長い時間働かせたことなかったもんな~・・・^^;
もう残り10キロになった頃から、私は「イッチ!ニー! イッチ!ニー!」と
Mさんの歩くペースに合わせてかけ声を掛け始めました。
Mさんも、一緒に「イッチ!ニー! イッチ!ニー!」と言いながら歩きます。
「もう、何も考えず、イッチニー!に合わせて腕を振ってください!
タクトを振るようにリズミカルに!集中して!」
イッチ!ニー!
イッチ!ニー!
イッチ!ニー!
「Mさんは、ただしんどくて歩いてる他の人とは違いますよ!腕振って顔上げて
一歩一歩確実に前に行く意志で歩くんですよ!」
疲れ果てて、顔をうなだれて歩いている方たちを、Mさんは軽く100人・・・
いや、もっと大勢の人を抜いたでしょうか・・・
男性も女性も、Mさんよりずっと若い人ばかりをごぼう抜きです。
イッチ!ニー!
イッチ!ニー!
の声で振り向いたランナーたちは、私たちに道を開けてくれます。
「気合い入っとるな~!!」と声をかけてくれるおっちゃん
「アレ、いいかもよ!」と私たちを見て、マネして腕を降り始める若い女性たち
「サン!シー!」と、私たちのイチ!ニー!続けて声を上げる白人女性・・・
ランナーも沿道の応援の方も、みんなMさんに注目し、笑顔で声を掛けてくれました。
40キロの看板を見たら、Mさんの声が涙声に変わります・・・
「イッチ!ニー!のリズム刻むことだけに集中して!!腕振って!リズミカルに!」
この場に至ってもまだキビシイ^^;
目の前にフィニッシュゲートが見えてきました。
私がゲートを指さすと、Mさんはうなずいてさらに声が大きくなります。
イッチ!ニー!
イッチ!ニー!
イッチ!ニー!
イッチ!ニー!
・・・っと、このリズムが一瞬くるい、リズムが早くなったかと思うと
最後の最後に、自然と・・・Mさんは走り始めました。
軽やかに、リズミカルに気持ち良く・・・・・
イッチ!ニ!
イッチ!ニ!
イッチ!ニ!
イッチ!ニ!
・・・・
そしてフィニッシュ!!!!
途中、リタイアの危機を乗り越えて9時間でみごと完走!!!
この晴れやかな笑顔が、すべてを物語っています。
完走の記念メダルもとても嬉しそうにしていたMさん。
一生の宝物になりそうです!
早くにゴールしていたのに、私とMさんのゴールをずっと待ってくださっていた
今回マラソンツアーでご一緒した神戸ランスタの皆さま!!
ありがとうございました~~!!
みんな全員が完走できて、本当に良かったです~!!
今回のこのホノルルマラソンは、本当に人の支え合いパワーを痛感しました。
一人で挫折しそうな時も、人がいたら頑張れる!力が涌いてくる~!!
そして、自分が誰かを元気にしようと思ったら
自分自身がエネルギーに溢れ、余裕があり、前向きな精神でないと
人を元気にできないのだな~!っと。^^
それにしても、ホノルルマラソン最高~!!*^^*
Mさんの頑張りに感動された方!
Mさんへのお祝いと、労いの言葉をコメント欄にぜひお願いします!!
皆さんのコメントが、さらにMさんの想い出と感動を深くすると信じています。^^
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました~!
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ポチッとしてくれると嬉しいです^^
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