対話セラピスト 大野木睦子です。
「終わりは始まり(ヒプノセラピーで見たもの)」の続きです。
繭の中で眠る女性をみたセッションの、何回か後のことでした。
ヒプノのセッションに入る前に、前回から今回までの自分の心境の変化などをお話しします。
その時、つまり、催眠状態に入っているわけではない普通の状態の時です。
話をしていると、空気がバチバチと音をたてているような気がしてきました。
無視しようとしても、次第にオゾンの匂いまでしてくる...。
(昔、理科の実験でやったオゾンの匂い、とその時、頭に浮かんだのです。)
それでも「理性」の強い私は、何事も起きていないようにふるまい続けました。
バチバチと火花が飛ぶような音はどんどん強くなり、目もちかちかします。
目の前が少しだけ暗くなり、世界がぶれ始めました。
確かに目の前に変わらず部屋は存在し続け、セラピストさんがいて、私も会話を続けています。
でもそれと同時に、別の世界が、別のビジョンが「見える」のです。
「見える」と言っても、見えているわけではないのです。
でも「見える」としか言いようがない。
そして、どこか遠いところで、セラピストさんと私が会話をしている。
世界が二重になっている。
次元がずれている...。
それでも必死で、何事も起きていないかのように、会話を続けようとしました。
(もちろん、相手は何も気付いていませんでしたから。)
でも、無理でした。
「すみません。私、今、おかしいです。」
と、やっと訴え、状況を説明しました。
そのまま、その見えているものを、イメージを感じ続けてください、と言われ、やっとラクになりました。
一度に二つのことをやらなくて良くなったので。
目の前に、卵の中で眠っているような女性が浮かんでいます。
以前のセッションの中で出て来た女性と同じだとわかりました。
それを見ていると、なんだか怖くなってきました。
怖い、と思ったら、その女性の顔がにやりと、邪悪な笑いを浮かべたような気がしました。
さらに、怖くなります。
「何が見える?誰がいる?」と、セラピストさんに聞かれて答えようとすると。
自分の後ろに、別の存在を感じました。
前には、卵の中の女性が浮かび、
自分がいて、
その後ろに、別の気配がある。
誰かがいる、のではなく、
何かの気配を感じる。
私と一緒に、その女性を見ている。
ここにいるのは、私とこの女性だけではなく、もうひとりいる。
「それは誰?」と聞かれたけれど、
答えられない。
だって、名前が無いから。
名前を呼ぶものではないから。
それでも律儀な私は、
誰なのか説明しようと必死で言葉を探しました。
出て来た言葉は、
「彼」
女性でないことだけは確かでした。
「誰?」と聞かれたので、
反射的に「人」を考えてしまったのでしょう。
なんで男性名詞?と思いながら、
「彼」と答えました。
「彼」と答えると、「彼」の存在がよりはっきりとしてきました。
「彼」に意識が向きました。
その次の瞬間、
「彼」の眼で、世界をみました。
世界は愛でした。
100%の愛。
完璧な愛。
今まで知っていた100%は、100%なんかじゃない。
人間の考える、人間の知っている100%を、はるかに超えた完璧な100%。
それを初めて知りました。
本当の意味の完璧。
本当の意味の愛。
目の前の、卵の中の女性は、とても愛おしい存在でした。
さっきは、「私」の目でみたから怖かった。
「彼」の眼で見る彼女は、それはもう美しく愛おしく完全な存在、でした。
殻を破り、女性は外へ出て行きます。
からだを伸ばし始め、
広がって、世界と溶け合って...。
それは、以前見た生命のスープのような海の中にいる存在とも同じでした。
髪の毛が海藻のように、海そのものと溶け合って、やがて陸を目指して行く。
まったくの無垢で、
限りなく美しく、
いとおしい存在。
やわらかな表情。
世界そのもの。
世界のすべて。
彼の眼を通して、それを見ていると、
瞬間、すべての時、が消えました。
それまでに見た様々なビジョンが、
全て、目の前に浮かびました。
あらゆる場所の
あらゆる出来事が、
ありとあらゆる瞬間が、
全て目の前にありました。
過去も未来も全てが同時に、
目の前にありました。
時間も空間も消えて、
全てが消えて、
そして、
全てが在る。
それを理解しました。
完全に、彼の視点へと移り、
世界は愛だということを、
体感しました。
はっと、気が付くと、
圧倒されている私に、
「彼」が何かを伝えようとしている気配を感じました。
でも、どうやってコミュニケーションをとったらいいのか、私にはわかりませんでした。
私は少し下に隠れます。
彼が上に現れる。
だから替わりに、彼と話して下さい。
彼に聞いて下さい。
そう、セラピストさんに告げていました。
当時は、全くなんの知識も無く、自分が何を言っているのか、理解していませんでした。
ただ、そういう方法でコミュニケーション出来る、するんだな、と思い浮かんだのです。
でも。
なにしろ、アタマの固い私です(笑)。
話すのは彼だけれど、
この声帯を動かすのは、私の脳。
私(の意識)は下がるけれど、
そうすると、どうやってこの身体を使えばいいんだろう。
私が消えたら、筋肉を動かす指令はどうやって出したらいいんだろう。
下がりつつ、身体は動かすって、どうやってやればいんだろう???
そう考え始めて、パニックになりました。
どうしていいかわからない!
そうしたいけど、出来ない!
そんなことをあたふたしているうちに、
もう、ムリ!
身体が限界です!
私は、もう限界です!
と...。
すると、「彼」が離れていくのがわかりました。
もう、大笑いしていました。
「高笑い」という表現がぴったり。
高笑いしながら、去って行きました。
とにかく身体が疲れました。
疲れる、というのか。
突然、波動の高いものに触れたから、
身体は慣れていなくてびっくりした。
そんなふうに、セラピストさんは説明してくれました。
確かにそんな感じ。
「波動」ってこういうこと?!って、そのとき初めて知りました。
椅子に腰かけていることさえ困難で、
しばらく横たわらせてもらって、休んで、
なんとか頑張って家に帰りました。
家に帰ってどうしたのか。
そのあたりのことは、もう昔のことで思い出せません。
ただ、私は全く無意識のうちに、この出来事を全部、封印しました。
ちょっと不思議なことがあったけどね。
だけど、たいしたことじゃないよ。
そんな感じで、次の日からも全く何事も無かったように、
それまでと全く同じ日常を送りました。
ヒプノセラピーも、なんだかまた同じことが起きるのを期待されているように感じて、嫌になって止めてしまいました。
誰にも話さず、話せず。
もう思い出さないように、考えないようにしました。
(ということも、全部、無意識の中で行っていたのですが)
でも、押し込めたものは、いつのまにか無意識の中で大きな負担になっていたのでしょう。
3年後。
ヒプノセラピスト養成コースの案内をもらって、やっと、それとちゃんとかかわる気になったんです。
誰にも話したことの無かったこの経験を、やっとそのコースで知り合った友人に話すことが出来ました。
そして、最終的に「卒業論文」に書くことが出来るようになったのです。
ここから、私のスピリチュアルな世界との関わりが始まりました。
ここまでが長かった。
ここからも、長いけれど(笑)。
でも、外に出せるようになるまでが、
他人に話せるようになるまでが、
一番大変だったんじゃないかなぁと思う。
今となっては、まるで他人事のように思えるけれど。
「私の物語」
どんどん長くなっていきますが(笑)
自分をもう一度、整理するためにも、
もうちょっと、続けてみます。
つづきはこちら ⇒ 【私の物語⑧】心から、身体へ。
【私の物語】目次はこちら
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