精神科の患者さんと癌検診 | kyupinの日記 気が向けば更新

精神科の患者さんと癌検診

統合失調症やうつ状態でも希死念慮が出ているような人たちの一部は、積極的に癌検診を受けようとしない。統合失調症の人とうつ状態の人ではその理由が少し異なっているように見える。

統合失調症の人たちは、そこまで気が回らないのだと思う。面倒くさいのとも少し違う。関心が薄いのである。統合失調症の人たちは癌がそう多くはないように見えるが、癌にならないとは言えないし全く検査をしないのも不安だ。(統合失調症でも心気的な人は必要以上に検査を受けることがある。)

一般の人たちにも全く検診を受けない人がいる。検診は任意のものだからだ。この任意性が精神疾患の患者さんには弱点になっているように見える。精神症状が悪すぎる場合、検診を断られる場合もある。何か症状があるなら、多少無理な感じでもなんとか検査をするが、何も症状がないなら、検査はやめておきましょうくらいになってしまう。任意性の理由だけでもないのだろうけどね。

うつ状態の人たちの場合、特に時々希死念慮が出るような人たちは、自分の生命を軽視しているのか、癌検診なんて受ける気にならないみたい。彼らにとっては、検診なんてもうどうでも良くなっているのだ。

うつ状態の人たちは本当に癌が合併することは稀ではないので(参考)、ある程度の年齢以上の人には癌検診をするように勧めている。しかし、精神症状がいくらかでも改善しないと、検診を受けようとしない。

精神科医の責任としては、外来患者のまして他科疾患の心配ではあるし、放っておいても良いかもしれないが、少し気になるのだ。だって、うつ状態が良くなったとしても、他の病気で死んでしまったらなんにもならないでしょ。その死ぬ原因がうつ状態と間接的に関係しているのがちょっとなのである。