ジプレキサザイディス 10mg | kyupinの日記 気が向けば更新

ジプレキサザイディス 10mg

過去ログ、セカンドオピニオンから抜粋。

ある30歳くらいの女性患者は、外来で独語が止まることがなかった。話しかけても返事すらできない。疎通性が悪いのである。この人の場合ジプレキサ単剤処方であったが、単剤でもこれほど悪かったら意味ないって。もうジプレキサで治療は難しいと思った。よく外来で診てるよと言った感じ。うちの病院なら、入院させて適切な薬物を検討する。(この人に僕がどのような処置をしたのか思い出せない)

この女性患者さんだけど、僕が最初に診た日にすぐに入院すべきと思ったが、その日に同伴していた父親が家でみたいと言っていたのもあり、ジプレキサ10mg錠をジプレキサザイディス10mgに変更し、調子の悪い時にリスパダール液2mgを服用するように指示して帰ってもらった。

すると、不思議なことに、なんとなく症状がおさまり、次の受診日まで1度もリスパダール液を服用することがなかったのだという。

ところで、普通、僕はこういうとりわけ調子の悪い時に、リスパダール液を服用するように指示することは滅多にない。たいてい、セレネース液を処方することが多い。

その理由はリスパダールは非定型抗精神病薬に比べ、セレネース液は定型抗精神病薬だからだ。つまりリスパダールはその人に合う、合わないという問題が大きいし、万一、合わない場合、局面が紛れるということがある。

常時、幻聴があるような状況は特別なので、むしろセレネース液の方が副作用(薬固有のものから来る悪化も含め)少ないくらいなのである。

ただ、この女性患者さんに限れば、過去にリスパダール液は使っていたことがあり、安全であることが過去のカルテからわかっていた。リスパダール液は0.5、1、2mgの3種類のアンプルがあるのに比べ、セレネース液はプラケースにまとめて入れて処方するので利便性は圧倒的にリスパダール液の方が上回る。

この女性患者さんの今の処方。

ジプレキサザイディス  10mg

これだけで、すごく調子が良くて見違えるほどなのである。最初診た時、既にジプレキサは10mgの普通錠剤で処方されたので量は変えていない。剤型の変更があっただけだ。父親によれば、以前より家事もできており元気になっているのだという。眠剤も不穏時の処方も下剤すら必要ないみたい。

イーライ・リリーによれば、普通錠剤もザイディスも効果は全く変わらないという。実際、僕が自分の病院でこういう変更をした時も、そう大きな変化を感じることがない。僕がザイディス錠に変更した理由は、利便性を考慮しただけだ。ジプレキサ以外に併用している水を必要とする薬物がなかったというのが大きい。

この女性患者については、うまく説明できない謎過ぎる結末なのである。

参考
セレネース液
セレネース液とリスパダール液
ジプレキサザイディス