物語「想いをカタチにする」 19
第三章 しがらみの世界
[心地よい場所]
PTAの役員をしていたのがきっかけで、
通い始めた心理学教室。
その頃から、
透明人間として地中に生きてきた私が、
人との関わりを学びと体験を通して、
自分らしさを探し求めた。
PTAの仕事は、その役を果たしてくれた。
心理学教室へ通い始めた頃の私は、
自発的に人と関わる事を知らなかった。
習ったコミュニケーションスキルを用い、
PTA活動の時には、自分から話しかけた。
しかし、取り繕うような自分が気持ち悪かった。
すでにできているグループからは
相手にされないような・・・
そんな感じを受けた。
いつも、頭の中で考え、言葉にしていた。
‘カウンセリングを仕事にしよう’と、
想っていた私は、リーダーとしての資質を磨く為、
上に立つ立場の部長や副部長、
PTAのサークル活動の学級帳を引き受けた。
しかし、講座を開催するときには、
人を集めるのが苦手だった。
そして、折角、準備した催しも、
私をないがしろにされているような気がした。
グループの中で、1人。
しゃしゃり出る人がいて、
私が生み出した光を吸収する、
そんな気がした出来事もあった。
人脈があれば、優遇され、我儘が通る、
そんな風にも感じた。
‘自分が学んできた事を役に立てたい’
と想い、PTA役員の特権を利用し、
文化祭の一角で催しをさせて貰ったが、
その時も人が沢山集まらなかった。
‘ネットワークビジネス勧誘の為’
という、下心を持って役を引き受けた事もあった。
引き受けた部会で
私は折り返し地点に立つ事となった。
そんな気がする。
‘みんな(部員)は一生懸命に生きている’
下心あり、偽善者面した私の入る隙はない。
そう、想った。
これまでは、相手に焦点が向けられ、
自分の想い・考え・習ってきた事を
誰かに押し付けようとしていた。
誰かに寄りかかり、その癖、
自分を主張しようとする。
頑張れば、頑張るほど、
自分の想いからかけ離れていった。
どちらが上か下か、
どちらが正しいか、間違っているかの
世界を想い描いていたじぶん。
そんな自分を手放したくなった。
そのような過程を経て、いつしか
私は‘自分’を生き、
不思議な事に周りに人が見えるようになっていた。