先週、料理教室のついでに、地球博へ出かけてみた。

乗り物好きとしては絶対に乗っておかなければいけないと思い、リニモ、モリゾーゴンドラ、キッコロゴンドラ、IMTSも日帰りのくせに、全部乗ってしまった(爆)

平日だったがそこそこ混んでいて、空いているところを片っ端に廻り(並ぶ所は避けつつ)海外パビリオンも歩き回り、子供並にスタンプラリーにはしゃぎ、気付けば50箇所も廻っていた。
当初の予定だった観覧車(45分待ち)とドイツ館(70分待ち)とサツキとメイの家(公式ブックや案内図には掲載されていないのに時間切れと言われた)は泣く泣く断念した。

一番感動した建築は、やはりスペイン館。

気に入った地球博


建物の壁面は全て焼き物(陶器)だった。
中から眺めてみると、光が隙間から輝いて素敵な雰囲気だった。

陶器や焼き物は昔から興味がある。
日本の土で焼かれた力強い食器は、穀類や根菜類に合うし、海外で染色されたものは彩り鮮やかな食品を盛り付けると美しい。
また意外な組み合わせも食器の面白さでもあるし、その気候や風土を思い浮かべるとまた楽しい。
なんて考えているから、つい旅先で食器を買ってしまう・・・。

写真はないけど、楽しかったのはイギリス館。
「自然から動きを学ぶ」という化学では難しい取り組みを、非常に分かりやすく、且つ実際に楽しめる形で学ばせてもらえるパビリオンだった。
例えば、自由自在に歩く、というテーマには手や身体を動かしながらほふく前進していくカメレオンの姿を半球を動かして前進させてみたりとか、自在に泳ぐ、というテーマにはイルカをモチーフにして大きな操縦管のようなモノでイルカを泳がせてみたり、と様々体験させてもらえる。
なるほど、こうやって動くのか・・・と、子供だけでなく、大人も目を輝かせて楽しめた。

仕事モードで思わず眺めてしまったのは、「遊びと参加ゾーン」にある、「わんパク宝島」のコーナー。

ココでは食育をテーマに、炭水化物やビタミンなど栄養成分の解説、口から食べて消化されるまでの体内迷路、他にはバナナから紙ができるまで、(時期出展の)海苔ができるまで、トマトの糖度測定などなど、食に関する興味深い取り組みが沢山あった。
ちょうど修学旅行・遠足シーズンだったようで、子供達が楽しそうに遊び回っていた。

そのなかで目を惹いたのはこれ↓

地球博1


これは、メニューボードの中にICチップが埋め込まれており、メニューのデータが書き込まれている。
入力は年齢、性別のみの栄養評価システムだが、ガラステーブルの下にスキャニング機があり、カゴの中へ買物風に食べたいメニューを選んでスキャンすると、そのカロリーや栄養データ、バランスを評価し、ポイントを説明してくれる。

 写真では小さいけど、データがでた!

地球博2


こちらのお子さんは、わりとバランスがよい、と言われたほう。
(個人的には脂質が高いように思えるが)

他のお子さん達の評価もいくつか見ていたら、
「油が多いみたいだね!夕食は揚げ物を減らそう」とか、
「塩分が多いみたいだね!果物や野菜をたっぷり食べよう」とか、
「お砂糖が多いみたいだね!虫歯が出来やすいから、おやつはほどほどにね」など。
子供に分かりやすい表現にしているようだ。

みんな興味深く、また自分の評価を楽しみにしている。

地球博3



色々眺めていたが、食べたいものってそうか~・・・と感心。
例えば、
 ナポリタンとアイスクリーム
 カレーライスとハンバーガー
 ラーメンと炒飯
 サンドイッチとコーンスープ
などなど。
まあそういった選択肢しかおいてないのもどう?煮物とかお浸しとかあると面白いのにな~と老婆心ながらに思いつつ、自分の身体にとって食べるものを考えるチャンスを提供するにはいい機会だなあと感じた。

食育が叫ばれている昨今だが、
     “家庭の食事が食育”
だと改めて思う。
家庭の事情は色々あれど、できるだけ家庭の味で育ってほしい、育ててあげてほしいと願っている。
三つ子の魂百までとはよく言ったもので、幼少時の味覚は、一生モノだと思う。
大変でもこの時期までに食べさせたものは、必ず脳裏に焼き付いているものだ。

仕事柄お会いする患者様の中には、
「メニューが選べない妊産婦さん」
が時々居る。選択メニューを提示すると、何を食べてよいのかわからない、というのだ。
聞けば、親や夫がいつでもご飯らしいモノを出してくれるので選んだことがない、と言う。
外食でも相手が適当に選んでいるモノを食べているだけなのだそう。

だもんで選ぶメニューが恐ろしい。
例えば
  「アイス、プリン、ジュース、ヨーグルト、ゼリー(ごはんなし)」
または
  「味噌汁、スープ、コンソメスープ、おかずありったけ(ごはんなし)」
など。
こういった方がいた場合は、かる~く栄養指導しつつ説明し、選び方を学んでもらうことにしている。ここで直さないと、子供に対しても同じになるからだ。

夫婦でも、同じモノ=家庭の味、を一緒に食べることで、家族として育っていくのだそう。
確かに、同じテーブルを囲む人とは、自然と会話が弾み、仲良くなれるものかもしれない。

せめて学校給食で出されているような組み合わせを考えてみたら?とか思うと、驚いたメニューをだしている学校があるのを、栄養士の嘆きとして、某栄養学雑誌で読んだことがある。

 「焼そば、コッペパン、コロッケ、牛乳」

もちろんこんな学校ばかりではないのだが、栄養成分や予算だけにとらわれてしまったり、栄養士自身の食生活や食体験が貧弱だと、こういった教育しかできない気がする。

キレやすい子、というのがマスコミなどでも取り上げられているが、環境だけでなく、食生活も関係しているだろう。
添加物、着色料、保存料などが体内で消化時間がかかるために、ホルモンバランスを崩していると一説には言われている。ダイオキシンの問題や窒素化合物の問題はまさにそうである。

大好きなキヨズキッチンの南清貴さんが書いた本の巻頭にあった言葉に、昔、衝撃を受けた。
“あなたが今食べたトマトは、3時間後にはあなたの身体の一部になります”
普段の生活ではついつい忘れてしまいそうなことだが、一生モノである自分の身体をどうするかはこの一口にかかっている、といっても過言ではない。

食べる事だけでなく、農業や作物が育つ環境への配慮を含め、食を通じて人がどう生きていくかを学ぶのが食育なのではないか。これからまた色々と学んでいくうちに、この言葉を成長させていけたら、それは私にとっての食育なのだろう。