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公認心理師・臨床心理士の
中村友一(なかむらゆういち)です。
いつもお読みいただきありがとうございます
人の能力や物の機能に着目することで、
自分自身や組織を成長させようという
向上心が生まれたり、製品の性能を上げて
より便利な世の中にしたいという気持ちが
出てきたりします。
こういった価値観によって、
人間社会はここまで発展してきました。
しかし、
機能することに重きを置きすぎると、
例えば、
高齢者や障害者、ホームレスなどの
生活困窮者といった人に対して、
「社会にとって何の役にも立っていない」
と断罪して、
その人たちを排除しようと考えます。
この考えが行き過ぎると、
知的障害者施設職員が複数人の入居者を
殺害するといった事件や、
ホームレスの方々に対する暴言・暴力
といったことに発展してしまうのです。
また、一部の人の利便性を追求することで、
そのしわ寄せが発展途上国や地球環境に
いってしまい、貧困・飢餓・地球温暖化
・プラスチックごみなどによる環境汚染
といった世界的な問題が深刻化しています。
一方、
自分がただこの世に存在していることに
意義を見出すことで自尊心が
養われたりします。
また、誰かが存在していること、
何かが存在していること、そのこと自体に
尊敬の念を持ち大事にする気持ちは、
とても大切です。
こういった価値観の中から、
多様性があって持続可能な世の中が
できていくのだと思います。
しかし、
存在すること自体に重きを置きすぎると、
例えば、沢山のものが存在していることで、
何となく満たされているような錯覚に
陥ってしまいます。
この考えが行き過ぎると、
使う予定がなさそうな物をため込んで
ゴミ屋敷となり、断捨離しないと
生活できない家になったりします。
ここで大切なことは、
「余白・空間・ゆとりに価値を見出す」
ということだと考えます。
例えば、
家の中に充分な空間があることで、
子どもの遊びや大人の趣味などの活動が
活発になります。
また、各部屋の空気がしっかりと循環して
外の空気との換気ができる状態というのは、
特に今の時代においては必須とも言えます。
居住空間に余白があると、
それだけで息苦しさが軽減されて、
心理的にもゆったりとリラックス出来る
ようになります。
また、
心理的にゆとり・余裕がある人は、
他人を許し認めるといったことも
出来るようになります。
例えば、
社会に対して何の機能も果たしていない
ような人に見えても、そういった人たちの
表情や醸し出す雰囲気によって
周囲が朗らかになって、
何となく穏やかで癒されるような感じに
なることもあります。
高齢者や障害者など何らかの助けが必要な
人がいることで、その支援をする人たちが
達成感や自己効力感を感じ、
生き甲斐を持てるということもあります。
一人でも多くの人が心理的なゆとりを
持てるようになることで、
「誰も置き去りにしない」社会が
実現できるのだと考えます。
「無」とか「空(くう)」といった
一見何もないと思えるような状態の中に、
無限ともいえるような豊かさを
見出すことができる。
その感覚が持てる人こそが、
本当の意味で豊かで幸せな人生を送ることが
できるのではないでしょうか。
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