人生が変わる声の出し方|中国語の発声方法への道|/-n/と/-ng/
と、中国語の発音で、日本語式から一歩進み、中国語のネイティブ・スピーカーのような発音に近づくためのヒントを見てきましたが、今回は3回目です。
中国語にはなぜ「四声」や「無気音、有気音」、「捲舌音(そり舌音)」など、日本語にはない「音」があるのかについて気づいたことを書きます。
私が日本語と英語や中国語の違いに気づいたのは、中津燎子先生の本でした。
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中津先生は次の説明をしていました。
発声時の呼吸のズレに加えて基本呼吸量が少ないと、どういうトラブルが起るか、といえば、真先に破裂音がおかしくなる。
私はこの破裂音と言う言葉についての定義をふつう英語を習ったと言う人々に聞いてみた。
誰もこの「破裂音」をほんとの破裂と関係づけていなかった。
しかし、この音はこの言葉通りの破裂した時の強烈な音なのだ。
破裂した音だからそういう名であって、そうでなければ単なる「音」であろう。
この英語の「破裂音」と中国語の「有気音」は同じではないかと思ったのです。
(今、改めてネットで検索すると中国語の有気音を破裂音とする記事が多くヒットします。)
でも、なぜ、英語は日本語に比べて多くの呼気を使用し、子音も破裂するぐらい激しいのでしょうか?
そのヒントはやはり中津燎子先生が示してくれています。
世界中に、どれだけの数の民族が住み、どれだけの数の言語が存在しているかは、克明に調べたことがないのでわからないが、まあ、ざっと数えてみると、主要各国で行けば百以上になるのではなかろうか。
英、独、仏、伊、スペイン、ポルトガル、ロシア、中国、韓国、蒙古、中近東、東欧、アフリカ、全く限りがない。その言語の音声をざっときいてみると、かなり破裂音のような強い息を出す。
従って強い音をもつ言語が多い、と思う。
それにくらべて、我が日本語ははっきりちがう。
あまりわめく必要がない。
わめくよりむしろ、静かにやさしい音を出す。
舞台人だとか、歌手、政治家以外は、格別、日常生活に声を強くする必要がない、と言うより、日本語の発音に関する限り、まして呼吸に関する限り、ふつう一般人は全く念頭になく、学校でもそんな事を教えない。
何しろ日本は気候もよく単一民族で、同じ言語で、せまい所で仲よく一緒に暮らしていたためか、あまり、わめき叫び、主張する、たけだけしい文化が生まれなかったのだろう。
従って、大して呼吸や音に気を使わずに、言語が発展した行ったような感じがする。
<著作「なんで英語やるの?」24頁より>
この「なぜ」に対する答えとして、(私は確かこれも中津燎子先生の著書だった思うのですが)英語が生まれたイギリスという土地柄について、寒く厳しい自然の中で、聞き手にはっきりと言葉を伝えるために、強く、響く、よく通る発声・発音になったというのを読んだことがあります。
中国語について考えてみると、捲舌音や/-ng/の音などは、冬にはマイナス30度を越える寒さの中で、聞き手に言葉を伝えるには口の中、奥、鼻腔を含めて言葉の変化を大きくするために広く活用しているのでしょう。
また、四声も同じように音程差をつけることで聞き手に伝わりやすくしている。そう思っていました。
それが、今回、『人生が変わる声の出し方』と出会い、別の答えを見つけました。
まずはおさらいからです。
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(第1章 好かれる声になる「新しい呼吸法」、教えます!)
Track1 「印象のいい声」とは?
第一印象のいい声とはどんな声でしょうか?
例えば歌でも高音の透き通った声もいい声ですが、だみ声のしぶ~い声もいい声といいますよね。
歌の場合は音程や音域も必要ですが、そこに魂を揺さぶる何かがあると、私たちはいい声と感じます。
しゃべる時の声も一緒です。
話しかける相手の心を打つことができれば、それは印象のいい声なのです。
ではどうすれば心を打つことができるのでしょうか?
それは話しかける相手への誠意や熱意といったエネルギーです。
そのエネルギーを表現できる方法の一つが正しい呼吸法で、しっかりとした発声をすることです。
呼吸法が間違っていると、熱意の伝わるはずの発声も、聞きやすい滑舌も手に入りません。
ですからまず、正しい呼吸法を手に入れましょう。
さらに次のような説明もあります。
このように、言葉に明るい情感をのせるには、「山と谷のある、音のカーブ」があればいいということなのです。
どんな低い声の人も、単語に音のカーブがつけられれば、「明るい印象」をプラスさせることができます。
もちろん、音の上下幅をいちいちしっかりつけるというのは、それなりのエネルギーを使います。
しかし、「エネルギーをたくさん使って話をする」からこそ、相手に、「この人は、一生懸命に話していてくれるな」という熱意を伝えることができるわけです。
(P162)
この「音のカーブ」というのは日本語のアクセント(音の高低差)を激しくするという意味です。
はい、中国語の四声も同じです。
また、この部分にはサラッと次のような説明があります。
歌の場合は音程や音域も必要ですが、
はい、これも中国語の四声にあてはまります。
ですから、 中国語にはなぜ大きな声が必要で、四声があり、母音では口の中や鼻腔、喉を広げて響かせるのか、また、日本語にはない激しい子音があるかの答えは、そのように「エネルギーをたくさん使って話をする」ことで、相手に熱意を伝えるため。ということになるのではないかと私は思うのです。
間違っているかもしれません。
でも、これまで私が得た知識に、新しい出会いがあり、そのおかげで気づいたことです。
間違えていたとしても、この事を参考にしていただき、より、中国語学習者のためになる答えを考え出していただきたいと思います。
知識から思考力へ。
これからの時代は「考える力」が問われると思います。
ちなみに、この「音のカーブ」ですが、「独り言」の時は、ほとんどつかないといいます。
このことから次のように考えることはできないでしょうか?
・日本語:独り言のための言語。聞き手に伝える必要はない。
・中国語:対話のための言語。聞き手に伝える必要がある。
さあ、たくさんの息を使って、大きな声で、でも、余分な力は抜いて、しっかりはっきりと発音して「伝わる」中国語を発音しましょう!
何かご質問などありましたら、どうぞ気軽に以下からご連絡ください。

