『聞く力-心をひらく35のヒント』
22番めは、
22 「オウム返し質問」活用法
22 “ 鹦鹉学舌 ” 提问法
22 “ yīngwǔxuéshé ” tíwènfǎ
「オウム返し」
Weblio 白水社 中国語辞典では次の説明があります。
鹦鹉学舌 ピンイン yīngwǔ xuéshé
((成語)) (オウムが人の口まねをする→)(言葉にしっかりした見解のないことを皮肉る場合の)人の話の受け売りをする,他人の口まねをする.
百度百科にも“成语(成語)”として以下の説明があります。
鹦鹉学舌是一个汉语成语,读音是yīng wǔ xué shé,意思指鹦鹉学人说话。
比喻人家怎么说,他也跟着怎么说。
「人が何か言ったらそれを真似て言う」
“鹦鹉”は「オウム」。
では、“学舌”は「舌を学ぶ」。
“学”には「真似る」という意味もあるので、「舌を真似る」。
“汉典”には以下の説明があります。
◎ 学舌 xuéshé
[parrot;mechanically repeat other people’s words] 学别人说话,喻指没有主见
自分自身の考えを持たずただ人まねで話をすること。となっています。
このように見てくると「オウム返し」にはあまり良いイメージはないのですが、この「聞く力」での話は、相づちの話の続きで、相づちの一つの方法として、相手が言ったことをそのまま言う。ということについて書かれています。
たとえば、次のように、
「十六歳のとき、初めて家出して、沖縄まで行っちゃったんです」
「沖縄まで!?」
なんて具合に。
「僕ね、実はものすごく怖がりなんですよ」
「怖がり?」
なんて具合。
“ 我 16 岁 时 , 第一次 离开 家门 , 最 远 走到 冲绳 。 ”
“ Wǒ 16 suì shí , dìyīcì líkāi jiāmén , zuì yuǎn zǒudào Chōngshéng . ”
“ 到 了 冲绳 ! ”
“ Dào le chōngshéng ! ”
像 这样 重复 一下 。
Xiàng zhèyàng chóngfù yīxià .
“ 其实 我 是 极其 胆小 的 人 。 ”
“ Qíshí wǒ shì jíqí dǎnxiǎo de rén . ”
“ 胆小 ? ”
“ Dǎnxiǎo ? ”
就 像 这样 。
Jiù xiàng zhèyàng .
「家出する」が“离家出走”ではなく、「家を離れる」という“离开家门”になっているのは「?」ですし、「行っちゃった」が“走到冲绳”とこれだけみると「歩いて沖縄に行った」という表現になっているのでこれでいいのかとも思いますが、それはさておき、このように相手の発言をとらえて同じことを言うという相づちの打ち方のことです。
そして、このようにすると話し手はさらに詳しく説明してくれることが多いということで、インタビューでは有効なのですね。
ところで今回「なんて具合」が二回出てきていますが、中国語ではそれぞれ、
“像这样重复一下。”
「このように繰り返します。」
“就像这样。”
「このように。」
と特に最初の「なんて具合」は説明を加えています。
このようにすることで中国語らしくなり、意味がわかりやすくなるのですが、日本語表現ではやはり省略を好むと言うか、短い言葉で含みをもたせる表現を好むのですね。
こういうところでも日本語と中国語の表現の違いがある。
「神は細部に宿る」といいますが、こういう細かいところの違いを見ると、日本語と中国語の違いがよくわかりますね。
そうそう、「オウム返し質問」活用法。ですが、中国語は、
“鹦鹉学舌”提问法。
でした、これはそのまま日本語にすると、
「オウム返し」質問法。
です。
原文とはほんの少し違います。
このあたりも翻訳の妙といいますか、面白いところですね。
