もし、明日あなたが
余命宣告を受けたとします。

そのとき、
自信を持って
「人生に後悔はありません」
と言えますか?

そう胸を張って言える人は
多くはないでしょう。

「いやいや、私は後悔しません!」

そう言い張る人であっても、
実際に《それ》を
突きつけられたとき、
動揺せず、後悔の念が
いっさい浮かばない人が
どれほどいるでしょう。

私たち、現代人の多くが、
意識的にも無意識的にも、
「死」を遠ざけながら生きています。

見て見ぬふりをし、
忘れたふりをして——。

ある人は空虚な
気持ちを抱えたまま、
ある人は仕事に忙殺され、
ある人は他人の
期待に応えようとして、
ある人は心の痛みをこらえながら。

本来、この地球上の全員が
「明日死ぬかもしれない存在」です。

にもかかわらず、
私たちは「死」と真正面から
向き合うことがありません。

しかし突然、
何の前触れもなく
《それ》を
突きつけられたとき、
多くの人は、
奈落の底に突き落とされ、
あたふたと取り乱し、
天や神を恨み、
《それ》に抗いながら、
死んでいくのかもしれません。

そう、多くの後悔の念を抱きながら。

そんな私たちに、
一つの問いを投げかけてくるのが、
刀根健さんの最新刊
『人生で後悔している
 たったひとつのこと
 全身末期がんになってわかった
 「限りある人生」の使い方』
(SBクリエイティブ)です。



著者の刀根さんは、
2016年、突然、
ステージ4の
がん宣告を受けます。
5年生存率は、
わずか1割以下。

刀根さんは、こう述懐しています。

「命の導火線がわずかしか
 残っていないとわかった時、
 僕は自分がこんなにも慌てふためき、
 動揺し、不安や恐れに取り憑かれ、
 死を恐れ、強気と弱気の
 間を行ったり来たり、
 ジタバタとさまようことに
 なろうとは思っていなかった。
 後悔しないように
 生きてきたつもりでも、
 実際に死に直面すると、
 みっともないほど
 右往左往する自分がいた」


これがどれほどの苦悩か、
経験した人にしか
わからないことなのかも……。

おそらく、
私を含め、多くの人も
リアルに《それ》を
突きつけられた瞬間、
同じような状態に
陥るのでしょう。

ところで……
本書は2025年3月に
出版されました。

つまり、
刀根さんは、
あの宣告から
9年が経った今も
生きているのです。

本書は、
がんを克服する方法を語る
ノウハウ書ではありません。

奇跡の復活劇を
ドラマチックに綴った
美談でもありません。

本書が取り扱っているのは、
〈なぜ私たちは死ぬ前に後悔するのか?〉
という“哲学的な問い”です。

刀根さんは《それ》を
突きつけられた状態で、
自身の人生を振り返り、
反省・猛省します。

そして、
今この瞬間からできることを
一つずつ丁寧にしていきます。

痛々しいほどの自己開示。

圧倒的な独白。

読み進めながら、
何度も熱いものが
込み上げてきました。

《それ》によって
先鋭化された刀根さんの苦しみが、
読者である私たちの中にある
“痛み”や“苦しみ”と共鳴します。

焦燥、悔恨、絶望、懺悔……
自身の体験と気持ちを
文字に刻みつける刀根さん。

《それ》に直面したからこそ
見えてきた「生きることの真実」が、
ページをめくるたびに、
ひしひしと伝わってきます。

入魂の筆致!!

多くの人が、人生において、
正しい選択をしていません。

地位やお金、プライド、
世間体、他人との比較といった
「外側の価値」にばかり目を向け、
自分自身を置き去りにしてしまう。

本当の意味で正しい選択とは——
「生きながらにして
 幸せになる選択」であり、
「死ぬ前に後悔しない選択」です。

刀根さんが命を削りながら
伝えてくれた言葉たちは、
私にとって、大切な
「お守り」となりました。

読む人の人生に
“静かな革命”を起こす1冊。

本当の人生を
生きたい方に
おすすめします。